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地場産業と海外をITで橋渡し~日本のものづくりと文化を海外に

今、海外で日本に対する関心が高まっています。アニメをはじめ、伝統工芸品や芸能、日本食など、日本のすぐれた文化や製品に対し高い評価が寄せられており、ちょっとした日本ブームとなっています。
各地の地場産業や関係業界はこうした機運を生かし、地元自治体とも協力して製品を海外に売り込もうと動き出しています。しかし販路拡大は簡単ではありません。ここが多くの地場産業にとって悩みのタネとなっています。

そこで、コンピューター大手の日本ユニシスが日本全国の伝統工芸品の紹介・販売サイトを立ち上げました。全国の伝統工芸品や地域産品についての情報を掲載し、品目ごとに詳しく紹介するとともに、サイト上で注文から購入・決済、アフターサービスまですべてが出来るシステムです。同サイトに注文が入ったら産地に発注し、依頼者に配送する。配送先は海外・国内を問わず、もちろん単品でも受け付けます。

これまでも大手の電子商取引サイトで伝統工芸品を扱う例はありますが、これほど多くの伝統工芸品などをまとめて扱うサイトは初めてです。各伝統工芸品の販売から各種サービスまで一括して支援していくのが特徴で、海外消費者からの問い合わせ対応の代行、生産者と海外バイヤーの仲介、さらには海外での見本市参加やイベント実施、各種プロモーションまで支援します。
すでに海外からの多くの注文が入っているほか、地方自治体からの問い合わせや事業協力などの相談も寄せられているそうです。
日本ユニシスは事業スタート当初は、伝統工芸品に絞っていましたが、今は日本のすぐれた製品や文化など幅広く扱うようになっています。担当者は「日本のすぐれた製品や文化を海外に売り込むだけでなく、海外の人たちの日常生活の中に、日本のどのような製品や文化が受け入れられやすいのかを研究して需要を開拓していきたい」と意欲を語っています。

日本の伝統工芸品とITとの協業、少し意外な組み合わせですが、日本ユニシスのような大手コンピューターメーカーがそうした事業を手がけるのも異色です。日本の伝統と海外をITで橋渡しするという事業は、コンピューターメーカーにとっても新たな試みと言えるでしょう。

政府はアベノミクスの成長戦略の中で、「クールジャパン」を国家戦略と位置づけて、海外向けの情報発信や海外需要開拓支援などを官民一体で推進する方針を掲げています。
日本の文化、地域に根ざしたものづくりの伝統は、長年にわたる日本人の知恵と技術が詰まっているものであり、これこそが日本経済を裾野で支える底力となってきたものです。これを海外に売り込んで、日本のすぐれた面を伸ばしていくことは、今後の日本経済の再生を支える力にもなると確信しています。

岡田 晃(おかだ あきら)プロフィール
過去コラム一覧


1971年日本経済新聞に入社。松山支局、東京地方部、産業部などを経て、編集委員。

1991年にテレビ東京に異動、経済部長、テレビ東京アメリカ社長、理事・解説委員長などを歴任、「ワールドビジネスサテライト(WBS)」など多くの経済番組のキャスター、コメンテーター、プロデューサーを担当した。

2006年にテレビ東京を退職。大阪経済大学客員教授(大学院経済学研究科および経済学部)に就任し、現在に至る。
現在、東京MXテレビ「東京マーケットワイド」(インターネットテレビ「ストックボイスTV」でも視聴可能)に毎週1回レギュラー出演中。

 

掲載日:2013年11月27日

 
    

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