株式・投資信託・ETF・退職・年金 投資に役立つ「ケイゾンマネー」

「NISAで長期投資を日本のブームに」

  • PR
  • PR
  • PR
 

こんにちは。今回より新たに連載の機会をいただきました、セゾン投信代表の中野晴啓です。皆様どうぞよろしくお願いいたします。

アベノミクスでデフレ脱却への期待値ははっきりと高まって、久し振りのポジティブマインドで日本は新年を迎えました。
そして私たち生活者にとって大変身近な事象として、NISA(少額投資非課税制度)が始まりました。セゾン投信でもNISAへの情報発信は積極的に行って来ていますが、その姿勢は既存の証券・銀行とはスタンスを異にして来ました。
それは飽くまでも複雑奇怪とも言えるこの制度の長所と短所を詳らかにして、各人に限られた選択肢を各様にしっかり納得して行動いただくことを第一義と考慮したからで、換言すればNISAの仕組みがお手本とした英国の当該制度と較べ、いくつかの抜本的欠陥を有したものだったからです。

その最たる欠陥のひとつが5年という非課税期間の期限であり、また口座開設の一金融機関への限定ということも挙げられるでしょう。他にもいくつも問題点を含んでいますが、噴飯ものではありますがNISAスタート以前の昨年末から、早くも具体的な制度改訂が政府議論に持ち上がって、抜本的欠陥が改善・解消に向けて動き始めています。

この事実を見ても、いかに当初の仕組みが不完全だったかの証左であり、行政当局もそれらに問題意識を有していたことがわかります。裏を返せばNISAの正しい普及へ当局(金融庁)も今回は本気なのです!

今年はアベノミクスの成長戦略の実行如何に日本再起動の成否がかかっています。そして現政権はその重要な要素として、我が国個人金融資産とりわけ860兆円にのぼる預貯金の活用にはっきりとフォーカスしています。その一環にNISAが在ることは間違いなく、この制度主旨は「貯蓄から長期投資へ」であることを監督官庁も明言しているのです。

日本のGDPを遥かに凌駕する規模の預貯金がゼロ金利で滞留している現実は、アベノミクスの第一の矢である量的金融緩和の阻害要因でもあります。銀行は貸出しを拡大させられず、証券も資本市場の育成を怠って、いづれも金融商品販売など手数料収入獲得へと血道をあげている実状は、明らかに日本経済へのお金の目詰まり、つまり実体経済の貧血をもたらすデフレ要因でもあります。

経済が元気に活動するために絶対不可欠なお金という血液の循環、即ち金融のボトルネック解消のための処方薬が預貯金なのです。
私たち生活者が抱え込んで来た預貯金が、長期投資マネーとして産業活動を支える金融資本の役割を担えれば、デフレ期の弱点を一転、日本再生の強烈な武器に変えられるのです。しかし今回政府は政策の大矛盾を犯しました。NISA導入をその目的に据える一方で、投資の利益にかかる所得税を10%から20%に引き上げるという愚策がセットなのです。

アベノミクスの効用で、デフレ期からずっと積み上がって来た少なからぬ生活者の投資マネーが、年末にかけてこの税制の崖を睨んで売却へと動きました。売却益への課税が10%のうちに利益確定させておこうという、生活者の集団心理の発露です。そしてその大半が再び預貯金に戻ってしまったのです。税務と金融政策は別次元と言われますが、国家戦略の方向性に背く結果になったことは確かでありましょう。

生活者マネーが将来の資産形成を目的に動いてこそ、「貯蓄から長期投資へ」のお金の流れが実現出来るのです。きっと政策当局もこの失策に気付いているはずです。だからこそNISAの改訂に急いで動き始めているのでしょう。

間違いは改むるに憚ることなかれ!です。リスクオフに戻ってしまった数十兆円もの個人マネーを、本格的長期投資マネーとして呼び戻すためには、NISAの抜本的改訂のみならず、10年超の長期保有有価証券への減税措置や、積立投資への税制優遇措置の提言など、かねてより生活者のための長期投資拡大を徹底して標榜して来た現場の立場から、今年は大きな声を出して行きたいと、気合を新たに2014年を迎えています。

それはアベノミクスの第三の矢にも勝る、最強なる第四の矢たり得るものなのだと確信するからです!

中野 晴啓(なかの はるひろ)プロフィール
過去コラム一覧

セゾン投信株式会社 代表取締役社長   http://www.saison-am.co.jp/

1963年東京生まれ。1987年明治大学商学部卒。同年、株式会社クレディセゾン入社。セゾングループの金融子会社にて債券ポートフォリオを中心に資金運用業務に従事した後、投資顧問事業を立ち上げ運用責任者としてグループ資金の運用のほか外国籍投資信託をはじめとした海外契約資産等の運用アドバイスを手がける。その後、(株)クレディセゾン インベストメント事業部長を経て2006年セゾン投信(株)を設立、2007年4月より現職。米バンガード・グループとの提携を実現させ、現在2本の長期投資型ファンドを設定、販売会社を介さず資産形成世代を中心に直接販売を行っている。また、全国各地で講演やセミナーを行い、社会を元気にするための活動を続けている。

 公益財団法人 セゾン文化財団理事
NPO法人 元気な日本をつくる会理事

著書
『運用のプロが教える草食系投資』(共著)日本経済新聞出版社
『積立王子の毎月5000円からはじめる投資入門』中経出版
『投資信託は、この8本から選びなさい。』ダイヤモンド社
『定年までにいくらあれば生きていけるか』アスキー新書
『20代のうちにこそ始めたいお金のこと』すばる舎
『30歳からはじめるお金の育て方入門』(共著)同文館出版
『年収500万円からはじめる投資信託入門』ビジネス社
『投資信託は、この9本から選びなさい。』ダイヤモンド社  等

ブログ「積立王子のブログ」 http://ameblo.jp/saisonam/
HP「社長対談"今"を変えるチカラ」 http://www.saison-am.co.jp/taidan/index.html
Facebookアカウント https://www.facebook.com/haruhiro.nakano.3
twitterアカウント@halu04

掲載日:2014年1月16日

 
 
    

特集

「証券アナリストの調査手法とこだわり」(全6回)

「証券アナリストの調査手法とこだわり」

証券アナリストの行動パターンをご紹介!個人投資家のリスク回避術を学ぼう。

特集を読む »

おもしろ企業探検隊

おもしろ企業探検隊

平林亮子&内田まさみの「そうだ!社長に会いに行こう」ナブテスコ株式会社

特集を読む »