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大切なことは経営者から学んだ

最近、「顔が広いですね」と言われることが増えてきました。そう言っていただけることは、本当にありがたく、嬉しいことです。素晴らしい方々に囲まれて生かされているということに他なりませんからね。
私の周囲にいる経営者の方々に比べれば、全然顔が広いとは思いませんが、たしかに、サラリーマンを続けていたら今のように幅広い業種や年齢の方々と仲良くさせていただくことはなかったと思います。

サラリーマンでは人脈を作れない、という意味ではありません。人脈術も、経営者の方々から教わったことなので、サラリーマンの私であったら、それを教えていただく機会がなかっただろうな、という意味です。

言うまでもないことかもしれませんが、経営者は幅広い人脈を持っている方が多いです。経営者だから人脈が広がるのではありません。もちろん、経営者という肩書きは、その肩書きのない人よりは人脈を作りやすいでしょう。でも、人脈を作れない人は、そもそも経営者になれないのではないかと思います。
なぜなら、経営とは、従業員、お客様、取引先など、さまざまな人に支えられて初めて成り立つものだからです。人を大切にする力が、経営者としての一つの重要な力なのです。

これまで接してきた経営者さん達のフットワークの軽さには、いつも本当に驚かされてきました。知人のパーティやちょっとした集まり、誘われた催し物にできる限り足を運ぶのはもちろんのこと、日々の人付き合いにも労力を惜しみません。
その先にビジネスのチャンスがあろうとなかろうと、良いと感じたイベントには参加するのです。
逆に、どんなに「偉い人」や「有名人」に会えるとしても、魅力を感じない異業種交流会や勉強会に時間を割いたりはしないのですけれどね。
ミーハーな私は、そういうイベントも嫌いではありませんが(笑)

さて、実はこの行動にこそ、人脈作りのポイントがあります。
まず、人脈は作るものではなくできるものなのだということ。
私の知る限り、人脈が広いなあと感じる人ほど、「人脈を作ろう」「自分に役立つ人と知り合いになろう」などという気持ちで他人に接することはありません。逆説的に感じるかも知れませんが、人脈というのは、そういう下心を持っていてはなかなか築けないのです。
商品を売りつけに来た営業マンを鬱陶しく感じるのと一緒。経営者さん達に下心がまったく無いとは言いませんが、自分が得をしたい、自分のために人を利用したいと思っている人と仲良くなりたい人はあまりいないのではないでしょうか。
経営者さん達はまず、その場での出会いや会話を楽しみます。そうした会話の中から得られるものもありますし、新しい出会いが段々と人脈と呼べるつながりに発展して行くこともあります。
もちろん、そこまでの関係へと発展しないこともありますが、あくまでも、その場やその時間を大切に過ごしたことに対する結果論なのです。
また、人脈とは権力者や有名人とのつながりではないということ。
有名人との人脈も含めて「すごい人脈」がある人ほど、「偉い人や権力者とのつながりが人脈である」とは思っていません。目の前にいる、自分と一生懸命話をしている相手こそ人脈であり、名刺を交換したとか写真を撮ったとか自慢するために偉い人と知り合っても、それは到底、人脈とは言えないのです。

そう考えると、結局のところ、顔の広い人ほど「人脈」なんて考えてもいないのです。ただ、仲良くしたい相手と、仲良くしようとしているだけなのです。人脈術などというとテクニックだと思われがちですが、どれだけ人を大切にしているかということなのです。
「ビジネスなのに、そんな甘いことを言っていられるの?」
という声も聞こえてきそうですが、ビジネスとは本来、社会や相手の役に立つよう商品やサービスを提供し、対価としてお金をいただくこと。相手から奪ったり、一方的に自分が得することではありません。
仲良くしたい、相手の役に立ちたい、という気持ちが原点にあってしかるべきなのではないでしょうか。

ところで、経営者さん達の誠実さを、出会った後に強く感じることが多々あります。なんと、お礼状などをいただくことがあるのです。その方から見れば、私は社会的な地位もなく何のお役に立てるかもわからないのに。
少なくとも、こちらがメールなりお礼状なりをお送りすれば、いわゆる「偉い方」「すごい方」ほど、きちんと返信をくださいます。

まずは誰とでも誠実に向き合う。出会った後のやり取りも欠かさない。
もちろん、出会った全ての方と人脈と言えるような関係が築かれるわけではありませんが、どんな相手とも誠実に向き合おうとするからこそ、人脈が広がって行くのです。

こうして書いていると、
「自分自身は本当に誠実に人と向き合えているだろうか」
とちょっと不安になりますが、経営者さんを見習ってきた結果、冒頭のコメントをいただけるようになりました。
余談ですが、原則(お仕事の都合上、例外もありますが)として名刺交換をさせていただいたその日のうちにお礼のメールを出すことをマイルールにしています。

平林 亮子(ひらばやし りょうこ)プロフィール
過去コラム一覧


公認会計士。中小ベンチャー企業をサポートする公認会計士集団アールパートナーズ代表。

1975年千葉県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部地理学科出身。大学3年次在学中に公認会計士試験合格。太田昭和監査法人(現新日本有限責任監査法人)にて国内企業の監査に多数携わった後2000年に25歳で独立。現在にいたる。

企業やプロジェクトのたち上げから経営全般に至るまで、あらゆる面から経営者をサポートしている。また、女性プロフェッショナルに関するプロジェクト「SophiaNet」プロデューサーを務めるなど、経営サポートに必要な幅広いネットワークを持つ。コンサルティング業務のかたわら、テレビ朝日『モーニングバード!』のレギュラーコメンテーター(2011年)、ラジオNIKKEI『平林亮子と岸田恵美子のちょっぴりおとなのマネー&マネー』のメインパーソナリティー(2013年)を務めるなど、マスコミでも活躍。さらに中央大学商学部客員講師(2010年度)、上場企業等の社内研修講師、中小企業総合展(中小企業基盤整備機構主催)特別講演講師を務めるなど、学校、ビジネススクール、各種セミナーなどで講義、講演も積極的に行っている。

決算書を楽しもう』(ダイヤモンド社)、『お金が貯まる5つの習慣』『相続はおそろしい』(幻冬舎新書)『レシートで人生を変える7つの手順』(幻冬舎)など、著書は40冊を超える。

2013年10月、女性会計士チームCPA745メンバーの共著による消費税の入門書『やさしく解説はじめての消費税』(中央経済社)を発刊。

アールパートナーズ
http://www.r-cpa.co.jp

平林亮子の酸素派人間のススメ!
http://www.hirabayashi-cpa.com

掲載日:2014年2月17日

 
    

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