株式・投資信託・ETF・退職・年金 投資に役立つ「ケイゾンマネー」

大切なことは経営者から学んだ

  • PR
  • PR
  • PR
 

弊社のクライアントに、上場を目指している企業が2つあります。
どちらも、30代の男性経営者が起業したベンチャーで、現時点では「目指している」以上でも以下でもありませんが、私はどちらも上場できると確信しています。
もちろん、モノゴトに絶対はありませんし、ましてや上場となると、少し躓いただけで夢と散るものですから、お約束はできませんが。

数年前まで、私はベンチャー企業の上場には否定的な考えを持っていました。
上場できれば、確かに、大規模な資金調達もできますし、知名度も上がります。でも一方で、経営者は常に社会的な責任を負う立場になり、経営を維持するためのコストも膨れ上がります。株主からは株価についてプレッシャーをかけられ、開示する書類の量も膨大になり、本業以外の業務に費やす時間も増加します。
そのため、
「そこまでして上場、拡大しなくてもいいのではないか......」
「上場するより、キャッシュのある非上場の企業でいた方が、ハッピーなのではないか......」
と思っていたのです。

ところが、この2名の経営者を支援していく中で、私の考えは大きく変わりました。

「起業」という言葉にはエキサイティングな響きがあると感じるかもしれませんが、実際には、地味な日常の連続です。また、起業して経営者になれば、昇給はあっても、昇進はありませんし(笑)、長期にわたって経営者自身のモチベーションを維持するのはなかなか大変なことだったりします。
明確な目標を持たないと、行く先のわからない道をひたすら歩き続けているという心境になりかねないのです。

そこで「上場」です。
「上場」はとてもわかりやすい目標なのです。

「上場しよう」
という合言葉が、経営者自身の士気を高め、覚悟を決める材料となるのです。
実際、2名の経営者の目の輝きが、その目標を本気で掲げた途端に変わったのを、私は目の当たりにしました。
それからの彼らは、それまで以上に強い意志を持って営業をし、スタッフとも真摯に向き合っていると感じます。

そうなれば当然、周囲も変わってきます。

まずはスタッフ。
上場についてたとえ深くは理解していなくても、経営者の思いが伝わるのでしょう。
「社長は本気だ!」
「すごい会社を目指しているんだ!」
と、日に日にスタッフのパワーも増しているのがわかるのです。

さらには、取引先も巻き込み始めました。
上場を目指している2社のうち1社には、周囲(個人も視野に入れて)からの出資を集めてみよう、とご提案をしました。
社長は当初、
「出資をしてくれる人なんているのだろうか?」
と、自信を持てない様子でした。とはいえ、借入だけでは、どうしても限界が見える。その状況の中で、
「出資を無理にお願いするのではなく、上場を目指しているという話を素直にしていきましょう!」
と話し合いました。

今では、
「今日、お会いした方も、出資をしてくれるそうです!」
という報告が、頻繁に入るようになりました。
もちろん、上場前に個人株主が増えすぎると、上場自体が難しくなりますので気をつけなくてはなりませんけれどね。

経営者が上場という目標を掲げるとき、こんなにもいろいろなことが変わるのだということを教えてもらいました。
上場が経営における「正解」だとは限りませんし、ましてやゴールでもありません。むしろ単なるスタートであり通過点にすぎません。
でも、上場には不思議なパワーがあるのだと思い知らされています。

そして何より、上場企業の社長がどれだけ大変であるかをくどくどと説明する私に、
「受けて立つ!」
と堂々と言い切る経営者たちの姿が本当にカッコいい!
その姿に、周囲が感化され、巻き込まれていくのです。
経営者として生きる人々の凄さをあらためて思い知らされている今日この頃です。

私はこのように、日々、経営者さんから大切なことを色々と学んでいます。感謝。

平林 亮子(ひらばやし りょうこ)プロフィール
過去コラム一覧


公認会計士。中小ベンチャー企業をサポートする公認会計士集団アールパートナーズ代表。

1975年千葉県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部地理学科出身。大学3年次在学中に公認会計士試験合格。太田昭和監査法人(現新日本有限責任監査法人)にて国内企業の監査に多数携わった後2000年に25歳で独立。現在にいたる。

企業やプロジェクトのたち上げから経営全般に至るまで、あらゆる面から経営者をサポートしている。また、女性プロフェッショナルに関するプロジェクト「SophiaNet」プロデューサーを務めるなど、経営サポートに必要な幅広いネットワークを持つ。コンサルティング業務のかたわら、テレビ朝日『モーニングバード!』のレギュラーコメンテーター(2011年)、ラジオNIKKEI『平林亮子と岸田恵美子のちょっぴりおとなのマネー&マネー』のメインパーソナリティー(2013年)を務めるなど、マスコミでも活躍。さらに中央大学商学部客員講師(2010年度)、上場企業等の社内研修講師、中小企業総合展(中小企業基盤整備機構主催)特別講演講師を務めるなど、学校、ビジネススクール、各種セミナーなどで講義、講演も積極的に行っている。

決算書を楽しもう』(ダイヤモンド社)、『お金が貯まる5つの習慣』『相続はおそろしい』(幻冬舎新書)『レシートで人生を変える7つの手順』(幻冬舎)など、著書は40冊を超える。

2013年10月、女性会計士チームCPA745メンバーの共著による消費税の入門書『やさしく解説はじめての消費税』(中央経済社)を発刊。

アールパートナーズ
http://www.r-cpa.co.jp

平林亮子の酸素派人間のススメ!
http://www.hirabayashi-cpa.com

掲載日:2014年6月25日

 
 
    

特集

「証券アナリストの調査手法とこだわり」(全6回)

「証券アナリストの調査手法とこだわり」

証券アナリストの行動パターンをご紹介!個人投資家のリスク回避術を学ぼう。

特集を読む »

おもしろ企業探検隊

おもしろ企業探検隊

平林亮子&内田まさみの「そうだ!社長に会いに行こう」ナブテスコ株式会社

特集を読む »

K-ZONEユーザがオススメする証券会社

  1. 1位
  2. 2位
  3. 3位