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20代で学んでおくべき3つの運用

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先月、「稼ぐ・貯める・増やす 20代のお金の教科書」という本を出版しました。FP仲間の山口京子さんとの共著ですが、新社会人から結婚前ぐらいの世代がマネーリテラシーを学ぶきっかけとなる一冊になっています。

私自身が20代にお金に苦労し、FPの資格を取ったとき、「このエッセンスをもっと早く知っていたら、こんなに遠回りせずにすんだのに!」と思った経験があります。しかし学校などでお金の知識を体系的に学ぶチャンスはなかなかありません。それがこの本を作ろうと思った大きな動機です。

「20代のためのお金のマニュアル」として活用してもらえればうれしく思っていますが、ここでは「3つの運用」という観点からその一部をご紹介してみたいと思います。


■第1の運用~「稼ぐ力」~の向上

私たちは株や為替の売買が資産運用だと考えてしまいます。しかし、もっとベーシックな発想、つまり「お金をより多く得ること」が運用だと考えれば、20代が取り組むべき運用はもっと広く考える必要があります。

まず、20代がもっとも重要視すべきは相場読みのスキルではなく、自分自身が仕事をしてより多く稼ぐ力を高めることです。

生涯賃金は3億2千万円といわれます(大卒男性。退職金と継続雇用含む。ユースフル労働統計より)。しかし、これより多く稼ぐ人もあれば少ない人もいます。

20代のキャリア形成は、30代以降の年収に大きく影響します。職場で一目置かれる存在となって早く昇進するか、遅めの昇進となるかで簡単に1,000万円以上の差がつきます。

より高い年収が得られる職場に席を移し、よりハードな仕事をこなすことができれば、これまた数千万円の差がつきます。

同じ人間がひとりで稼ぐ金額が、400万円か800万円かは、時給換算すれば2倍差がつく、ということですし、運用でいえば利回りが2倍差があるようなものです。できるだけ早く稼ぐ力を高め、維持できれば、株式投資で一生涯に稼ぐ以上の「益」を仕事で稼ぐことができるわけです。

まずはしっかり「稼ぐ力」を高めることが20代にとってもっとも大切な運用だと思います。


■第2の運用~「使う力(貯める力)」~の向上

次に重要視すべき運用は「お金の使い方(消費)」です。コンビニやスーパーマーケットでの買い物のどこが運用なんだ、と思うかもしれません。

しかし、「同じ生活をより安く」維持できるとすれば、それは手元に残るお金が増えることを意味します。同じ元本からより多くお金を増やすことが運用だとすれば、「節約」もまた運用というわけです。

新社会人が学ばなければならないお金の経験しては「大きな金額の買い物を、貯めてから実行する」点があげられます。旅行にせよ車の購入にせよ、ローンを組めば実際の値段より高い買い物になります。これからの人生ではもっと高額の買い物(住宅なら数千万円になる)が控えており、できるだけ借金を減らし現金を貯める習慣が必要になってきます。

日々の買い物を通じてムダのない消費をし、収入の一部を残せるようにならないと、30代以降苦しむことになるでしょう。

私の友人に、年収は普通の20代だったにもかかわらず、30歳時点で1,000万円貯めた男性がいます。彼は1,000万円を元手に株をやったり、住宅ローンの頭金に使い、30代以降の効率的資産形成につなげました。

同じ満足を、人より安いコストで得ようとすれば、情報収集や行動力が問われます。価格ドットコムや楽天市場の最安値をリサーチすることも、立派な運用術なのです。


■第3の運用~「増やす力」としてのリスク資産運用

私たちは運用と言えば株式や債券、為替などを通じてお金を増やすことだと考えます。運用未経験者ほど、資産運用は売買のみで資産を増やしていくものと考えます。

しかし、実際には最初に投じる元本と追加拠出される元本が重要です。特に追加拠出する元本の存在は過度なリスクテイクを不要にし、安定的な収益獲得を目指す基礎となります。

そのためには少額であろうと原資が必要で、実はしっかり稼いで、その一部を貯めてはじめて成り立ちます。

もちろん、20代から積極的に等した意見をすることは問題ありませんし、むしろ経験すべきです。経験は金額によらず得られますし、投資においては心理的動揺が不要な損失を招くことが多く、経験の場数が長い人のほうが有利になる可能性があります。

投資はそれこそ数千円単位の少額からスタートできる時代です。まとまったお金を貯める時間を待つくらいなら、少額から早く投資経験を積み始めるといいのです。

投資に興味があるならぜひ、無理のない範囲から資金を投じて運用の経験を得てみてください。


■3つの「運用」のコンビネーションが重要

20代においては、3つの運用のコンビネーションが重要です。いずれかが欠けてもお金はうまく増えていかないからです。

仕事はしっかり稼いでいるのに、そのほとんどを消費してしまい、貯蓄ゼロという人は少なくありません。当然ながら投資信託を買うこともできずお金を増やすコンボは途切れてしまいます。

資産運用については積極的であるにもかかわらず、そもそもの投資原資が少額でしかなく、窮屈な運用を強いられている人もいます。この場合、しっかり稼いでその一部を残して運用に回すというコンボを作っていかなければなりません。

人生を長い目で捉えたときにも、この3つの「運用」をバランス良くつなげていくことで、お金を大きく増やすことが可能になります。

20代で学んだお金の経験は、それから長い人生の財産になります。マネーリテラシーについてはいろんな方が語っていますし、FP協会や金融広報中央委員会など公的な団体も、学ぶべき知識の標準化に取り組んでいます。ひとつでも参考にして、お金の知識を蓄えていってください。

山崎 俊輔(やまさき しゅんすけ)プロフィー
過去コラム一覧


1972年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。AFP、消費生活アドバイザー、1級DCプランナー。

企業年金研究所、FP総研を経て独立。商工会議所年金教育センター主任研究員、企業年金連合会調査役DC担当など歴任。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。
論文「個人の老後資産形成を実現可能とするための、退職給付制度の視点からの検討と提言」にて、第5回FP学会賞優秀論文賞を受賞。近著に『お金の知恵は45歳までに身につけなさい』(青春出版社)、『稼ぐ・貯める・増やす 20代のお金の教科書』(学研パブリッシング)。日経新聞電子版「20代から始める バラ色老後のデザイン術」など連載多数。
投資教育家として、twitterでも4年以上にわたり毎日「FPお金の知恵」を配信するなど、若い世代のためのマネープランに関する啓発にも取り組んでいる(@yam_syun)。

ホームページ: http://financialwisdom.jp

掲載日:2014年9月8日

 
 
    

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