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もう一つの人的資産投資

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人生は三つのステージに分かれます。学びの時代、働きの時代、遊びの時代です。学びの時代には自分の知識や技術を磨き、自分という資産の収益率を高めることが必要です。そして、活動の中心は徐々に人的資産を活用して金融資産を形成することに移ります、これが働きの時代です。プロとして社会的使命を果たしながら生活のための金融資産を稼ぐ。そして退職を迎えると遊びの時代に入ります。本来、遊びというのはお金のためではなく、自分の幸福感・満足感のために働く。自分の一番したいことをするとそれが世の中のためになる。それが本当の遊びです。この時期、金融資産を活用して、生き様を形成していくのです。そして、生き様を次の世代に見せてあげることで次世代の人的資産形成に役立てる。これが生き様の活用です。こうして命は次の世代へと受け継がれていくのです。

株式でも債券でもその本源的な価値はその証券が将来にわたって生み出すキャッシュフローの現在価値を合計したものです。人間にも同じことが言えます。一人の人間が将来にわたって生み出すキャッシュフローの現在価値がその人を単なる金融資産とした見た場合の人的資産価値です。公務員などは債券型、テレビタレントなどはボラティリティ―の高い株式型と言えるでしょう。

人的資産を高めるためには自分の収益力をアップしなければなりません。それには家庭や学校での教育、職場でのトレーニングや経験、そして様々な自己啓発のための投資などが必要です。しかし、すべての分野で専門性を持つということは現実的に無理です。そこで必要なのが他の人の人的資産を借りるということです。自分をサポートしてくれる友達の輪が広いほどその人は効率よく自分の人的資産からの収益率を高めることができます。そのようなサポーターの輪をつくること、これも立派な投資だと思います。

つまり、友だちという他者への投資です。私ごとですが、68歳も間近に控えて、体力的にも時間的にも色々な制約に直面することがしばしばあります。そんな時に本当にありがたいのが友だちの助けです。すべての専門能力を自分だけで持つ必要はないのです。いまから私が弁護士になろうと思ってもまあ、無理でしょう。しかし、弁護士の良い友達を持っていればそれで用は足りる。むろん、特定の分野にトップクラスの専門家を雇うことが必要な場合もあるでしょう。そんなときもある程度、業界の事情に通じた友だちのコメントは貴重です。特に自分の持っていない能力・知識・技術を持っている友だちは貴重です。そのかわり、自分にも専門能力があり、それをもって友だちを助けてあげることが条件です。

友だちの輪は急に広がるものではありません。長年にわたって幅広い交友関係を築くことが必要なのです。それは生涯を通じて続くものです。一番重要な原則は「敵をつくらない」ことです。最近の若い方を見ていると(と言うととても年よりくさい言葉でいやなのですが)どうも敵と華々しく喧嘩することが自分の強さを見せつけることだと思っているのではないかと感じることがあります。しかし、それで相手を言い負かせたとしてもそれは短期的なこと。やっつけられた方はその悪印象をずっと引きずることになり、その分、本人の友だちの輪は小さくなってしまいます。

敵は一番良い状態で「何も害を及ぼさない」、悪くすれば「害を及ぼす」ものです。友だちは悪くても「何も害を及ぼさない」、多くの場合、「助けてくれる」のです。つまり、どう考えても敵をつくるよりも友だちを作った方が得だとすぐにわかるとおもいます。あくまで私の経験によるものですが、友だちを増やすコツは①笑顔、②明るい声、③ポジティブな言葉、④思いやりのある態度などがあげられます。そして、大切なことは「こちらが心底、相手を好きになれば相手も好きになってくれる」ということです。友だちを増やすための投資は非常に大きな長期的成果をもたらします。

人的資産形成というと一般に自己啓発を目的とするものですが、他者の人的資産への投資を行いサポーターの輪を広げておくことは豊かな成功に満ちた人生を送るための鍵だと思います。

岡本 和久(おかもと かずひさ)氏プロフィール
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ファイナンシャル・ヒーラー®

CFA 協会認定証券アナリスト (Chartered Financial Analyst)
I-O ウェルス・アドバイザーズ株式会社 代表取締役社長

慶應義塾大学経済学部卒。大手証券会社のニューヨーク現地法人、情報部などで証券アナリスト・ストラテジスト業務に従事、1990年に、バークレイズ・グローバル・インベスターズを設立、2005年まで 15年間代表取締役社長として年金運用業務に携わる。
2005年5月、個人投資家向け投資セミナーを行うI-Oウェルス・アドバイザーズ株式会社を設立、代表取締役社長に就任。現在、同社でマンスリー・セミナー、ハッピー・マネー教室などを開催する傍ら、長期投資家仲間によるクラブ・インベストライフを主宰。

著書に『自分でやさしく殖やせる 確定拠出年金 最良の運用術』(日本実業出版社)、『瞑想でつかむ投資の成功法』(総合法令)、『金遣いの王道』(林望氏との共著、日経プレミアシリーズ)、『資産アップトレーニング』(日本経済新聞出版社)、『100歳までの長期投資*コア・サテライト戦略のすすめ』(日本経済新聞出版社)、『長期投資道』(パンローリング)、『老荘に学ぶリラックス投資術』(パンローリング)、『親子で学ぶマネーレッスン』(創成社)など多数。

日本証券投資顧問業協会理事、同協会副会長兼自主規制委員会委員長、投資信託協会理事、日本CFA(Chartered Financial Analyst)協会会長。経済同友会会員。

掲載日:2014年10月20日

 
 
    

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