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1000株銘柄消滅!株式単元の変更と分割・併合の関係

 

2016年11月1日現在、100株単位の銘柄は79.6%に達しています。これは全国証券取引所が取引単位(単元)を100株への統一を進めているためです。しかし、単元変更が発表された場合、銘柄によっては「同時に株式分割・株式併合」とされているものも多いのですが、これらはどのような意味があるのでしょうか。単元変更の目的と合わせて解説します。

 

なぜ株式の取引単位「単元」を100株に変更するのか

株式会社は、定款にて株式の取引単位を1株から定めることができるようになっています。

しかし、全国証券取引所が示した「売買単位の集約に向けた行動計画」によると、株式の取引単位(単元)を全て100株へ統一するという方針です。これは誤発注による市場の混乱を防ぎ、最低投資金額を下げることによって投資機会の拡大を目的としています。また、少額投資非課税制度(NISA)と合わせて投資へのハードルを下げる効果も期待されている施策です。

日本株は海外投資家による投資が7割を超えているといわれますが、株式市場に複数の単元の株式が混在しているのは日本のみで株価がわかりづらいという問題点がありました。そこで2007年時点では1株から1000株まで8種類あった売買単位は、2014年4月にはまず100株と1000株の2つへと集約されました。そして、単元100株への統一は、2018年10月1日と決定され、取引単位1000株の株式は100株へと単元の変更が進められています。

 

複数の株を1株にまとめる「株式併合」が行われる理由

単元変更は、資本金に対する株主の持ち分比率を変更するものではありません。そのため、単元変更が行われても投資家の株式の価値は変わりません。しかし、単元変更により投資単位(最低投資金額)が変更となった場合には、流動性が変化するために株価の変動が起こりやすくなります。これをカバーし投資水準を維持するために、単元変更と同時に株式併合が行われることがあります。

株式併合は併合比率に基づいて株価が変更されますので投資家の資金価値は変わりません。最低投資金額を維持したまま単元変更を行いたい場合、1000株を100株に単元変更すると同時に、10株を1株にまとめる株式併合が行われることが多くあります。投資単位は変わらず発行済み株式数が減少することで、企業は株式の維持コストを圧縮することができます。

ただし、単元数変更と同時に行われる株式併合の場合でも、1000株から100株に単元変更と同時に5株を1株とする併合が行われる場合では、併合後に投資単位は減少します。この場合は流動性が上がるため、株価の上昇につながります。逆に20株を1株とする併合の場合は最低投資金額が上がるため、流動性が悪化し株価の下落を招くでしょう。

 

最低投資金額を下げるために行われる「株式分割」

また、併合とは逆のものに、株式分割があります。1株を一定の比率をもって分割することにより、その銘柄の最低投資金額を下げることができます。

「売買単位の集約に向けた行動計画」では株式の単元投資単位を5万円~50万円程度に設定することが望ましいとされています。1株の株価が大きい場合、単元の100株の取引を行うには高額の資金が必要となることから、流動性は低くなってしまいます。そこで株式分割です。1株を分割して最低投資金額を下げることで、投資機会を増やすことができます。

2014年4月以降は100株以下の株式は消滅しましたので、単元変更と同時に株式分割が選択されるケースはみられなくなりました。しかし、現在すでに単元数100株の銘柄では、株価や業績等の状況によって分割が随時行われています。株式が分割されると、所有している株数が一定割合で増え、株価が同じ割合で減少します。株式分割によって所有する株式の評価金額に変化はありませんが、最低投資金額が下がり流動性が上がることから、一般に株式分割は株価に有利とされますが、企業の経営状況等に左右されます。

 

全ての株式が100株単位の取引となることで、最低投資金額がわかりやすくなり、ひいては投資の活発化に寄与すると考えられています。しかし、投資単位の変更をともなう場合には、単元の変更が株価の変動要因となるので注意が必要です。

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