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逆日歩銘柄増加中、なぜ個人は逆張りするの?

 

11月末時点で、逆日歩銘柄数が7年8か月ぶりの規模に回復しました。逆日歩銘柄の増加は、過熱した相場の戻りを期待した空売りの増加が原因ですが、この多くが個人投資家によるものだと指摘されています。従来、個人投資家は逆張りが多いといわれますが、個人投資家はなぜ上昇局面で空売りを行うのでしょうか。その理由と、逆張りの投資手法について解説していきます。

 

逆日歩銘柄の増加は空売り投資家の増加

逆日歩銘柄数の増加は、空売りの増加を示しています。ただし、空売りの持ち越しだけでは逆日歩はつきません。証券金融会社が貸株不足に陥り、大口投資家や銀行等から不足分の借り入れが必要となった場合に、金利として支払う必要が出てきます。逆日歩は翌日の入札となるため、流動性の高い、出来高の多い銘柄の場合は逆日歩が0円となる場合もありますが、逆に流動性が低い銘柄の場合、逆日歩は株価と投資単位に対してあらかじめ定められている上限(最高料率)に近づきます。さらに、貸株超過状態が異常に続く場合には、逆日歩が10倍適用されることもあります。

逆日歩はその時点で売りポジションを持っている場合に発生しますので、逆日歩の金額によっては、空売りを持ち越している投資家にとって大きな負担となります。そのため、逆日歩は買い圧力となり、株価が反発する要因のひとつです。逆日歩銘柄の増加は、相場の上昇が当分続く見込みであるともいえるでしょう。

 

個人投資家はなぜ逆張りを好むのか

今回空売りする個人投資家が多くみられたのは、当初はトランプ大統領誕生により相場は下落するとの予測が大半だったことが大きいでしょう。事実、アメリカ大統領選挙後、初日のみは大幅な下げ相場となりました。ところが、その後トランプ政権への期待感から、アメリカ株やドルはみるみるうちに上昇トレンドへ変換しています。そのあおりを受けて円安日本株高がもたらされました。

しかし、このいわゆるトランプ相場による株価の上昇は一時的なもので、長期的には相場は元に戻るのではと考えている個人投資家も少なくありません。株価上昇が本来の企業業績を元にしたものではないため、いずれは反落するのではという思惑がはたらいてしまい、空売りという逆張りをしてしまうのです。初動の売りポジションを解消できないままの投資家の存在も影響しているでしょう。

個人投資家は相場のトレンドよりも、株価そのものの価値をとらえがちです。そのため、ここまでは上がらない(下がらない)だろうという予測で取引を行うため、大きく相場が動く時には逆張りを好みやすいのです。実際に上昇相場となった11月の第2~5週、個人投資家は4週連続の売り越しとなっています。

 

逆張りの投資手法のメリット・デメリット

逆張りは、相場が一定水準より下落している場合に買い、上昇している場合には売る相場のトレンドとは逆方向の取引を行う投資手法です。一般に、トレンドに沿った投資を行う順張りは短期的投資向けであるのに対し、逆張りは中長期の投資に向いているといわれます。トレンドは一方的に続くものではなく、必ず転換が訪れるからです。しかし、天底を見誤ってしまうと損失が大きくなりがちなのが逆張りのデメリットといえます。

そこで重要となるのが、何を基準に取引を判断するかです。ここで決して価格で感覚的にとらえてはいけません。25日移動平均線からの大きな乖離や節目の意識などを意識した上で取引を行いましょう。信用売りでの逆張りは逆日歩発生というリスクも伴うことに注意が必要です。反面、下落局面において逆張りで買い下がり、上昇局面に達した時点で売るという逆張り手法で大きく成功を収めている有名投資家は多いです。逆張りは比較的取引回数は多くなく、ここぞといったポイントでエントリーするスタイルの取引です。

 

今回のようなトランプ相場の過熱感がいつまで続くのかはわかりません。しかし、今後もアメリカの利上げやBrexit問題などの相場変動要因も待ち構えています。逆張りスタイルで投資を行うには、トレンドの変換点を見極めることが重要です。

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