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その株、買う前に決算くらいは気にしましょうよ(2)

 

株価はさまざまな要因で上下しますが、株価が動きやすいタイミングとして決算発表があります。決算がよいと株価は上昇、悪いと下落すると思われがちですが、例外も数多いです。また、結果の良し悪しに関係なく予想されていた数字との差が大きい場合にサプライズとして大きな動きが起こることもあります。決算と株価の関係について検証していきましょう。

 

決算発表前には決算予想に合わせて株価が動く

企業の決算発表の前になると、市場のコンセンサス予想が注目され、それに従って株価は推移します。コンセンサス予想とは、複数の市場アナリストが予想する業績予想の平均です。コンセンサス予想は機関投資家などが参考にしますが、証券会社で公開されているものもあり、個人投資家でも閲覧することができます。

決算前には、コンセンサス予想に基づいて、決算結果を織り込みながら株価が変動します。そのため、決算後の株価の値動きは、コンセンサス予想とどの程度のギャップがあったかがポイントとなります。業績の数字自体は株価と関連しないこともあります。大きくコンセンサス予想と異なった場合には、決算発表後にトレンドが変わることもあります。

さらに、本決算の場合には、決算の結果が好調でコンセンサス予想通りであったとしても、来期予想が横ばいや減益になっている場合には、期待感の喪失から大きく売られる材料となり、株価が下降トレンドへと転換する可能性もあります。

 

決算発表後の株価の動きが変則的な理由

決算発表後は、業績や数値の状況によって株価が動くとは限らないことが特徴です。その原因は決算発表前の織り込みです。コンセンサス予想で業績悪化が予想されている銘柄では、決算前に事前に売り込まれます。そして、決算が発表されたことで材料が出尽くすため、ショートカバーによって買い戻しが行われるためです。この場合では、決算結果が思わしくない場合でも、決算発表後に株価が上がる場合もあります。

また、コンセンサス予想通りの好決算となった場合でも、決算発表後に株価が下がるケースもあります。これは、決算前に期待値で株価が上昇しており、上昇材料が出尽くしてしまったことが要因です。決算発表前には好決算による株価上昇を期待して買い上がりが起こりますが、株価が上がり過ぎてしまった場合には、投資家は利益確定に走るため、売りが発生します。その結果、決算がコンセンサス予想通りの好結果であったしても値下がりが起きてしまうのです。特に主力株や大型株でその傾向がみられます。

 

決算の発表がサプライズとなるケースとは

決算の結果が赤字黒字にかかわらず、コンセンサス予想から大きく外れていた場合にはサプライズ決算といえます。例えば市場関係者から50%の増益が予測されていたのに対して、決算発表で30%の増益にとどまった場合には、決算数字的には好調であったとしてもネガティブサプライズとして売り材料となります。逆に50%の減益予定が30%に収まった場合には業績としては決してよくありませんが、ポジティブサプライズとして買い材料となり、株価の上昇を招きます。サプライズ決算の場合でも、実際の決算結果の良し悪しに関係しない、コンセンサス予想内であるかどうかを重視した動きになるのが特徴です。

また、業績予想が大幅に異なるサプライズ決算となった場合には、その後の株価の値動きは一層激しいものとなります。特に中型株や小型株の場合、また事業年度末に行われる本決算では、決算がサプライズとなる確率が高いため、決算前後の取引には注意が必要です。

 

決算はその数字にも注意しなければなりませんが、決算発表後の株価の値動きは、決算結果が市場の期待通りであったかという点が重要となります。ただし、株価の動きはサプライズや織り込みの影響により不安定ですので、トレンドを見極めながら取引を行いましょう。

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