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真壁昭夫氏 グローバル化が進むマーケットでインデックス投資は必須 - インタビュー - FX・CFD

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FX・CFD [インタビュー]

【第1回】真壁昭夫氏

グローバル化が進むマーケットでインデックス投資は必須

いよいよ東京金融取引所が、初のCFD取引マーケットである「くりっく株365」を上場させます。CFDは、FXと同じように証拠金を差し入れ、株価指数などを売買するというもの。11月22日は日経225、DAX、FTSE100の指数に連動する証拠金取引ですが、12月13日には、FTSE中国25、FTSE TWSE台湾50指数に連動した証拠金取引も登場します。
  第1回目のインタビューでは、信州大学経済学部教授の真壁昭夫氏に、指数取引の注意点、今後の期待度などについて伺いました。


CFDはFXと仕組み的には似ていますが、方や為替、方や株価指数ということになると、やはり違う面もあると考えておいた方が良いでしょうか。


信州大学経済学部教授
真壁昭夫氏

真壁氏:

確かに、証拠金取引という商品上の仕組みは、FXもCFDも同じですが、FXはあくまでも為替、CFDは今回の「くりっく株365」 は株価指数ですから、投資対象が全く異なります。

よく、株式投資の延長線上の感覚でFXの取引をしたり、FXの経験があるからといって、CFDで株価指数の売買を行ったりする人がいますが、そもそも投資対象が異なるものなので、投資の仕方、リスクコントロールの方法なども違うという点に、注意する必要があるでしょう。

具体的に、どういう点が異なるのですか?

真壁氏:

私も以前、為替のディーリングに携わった経験があるので分かるのですが、基本的に為替にはフェアバリューというものがない。これが株式であれば、PERやPBRなどの株価指標を用いることによって、いわゆる理論的に妥当と思われる価格を計算できるのですが、為替の場合、単なる通貨の交換比率に過ぎませんから、株価のようにフェアバリューを計算できないのです。

フェアバリューのない為替の世界では、とにかく今の流れに付いていこうという動きになるので、相場が一方向に走りやすくなります。でも、株式のようにフェアバリューがあれば、今の株価がそれよりも安ければ買おう、高ければ売ろうという動きが出てくるため、余程のことが無い限り、相場が一方向に突き進んでしまうというような事態には陥りません。今まで、さまざまな投資対象を売買してきた自分の経験から言わせていただくなら、為替に比べて株価指数の方が分かりやすいと思います。

個人にとっては、日々情報が耳に入りやすいという点でも、メリットになりそうですね。

真壁氏:

まさに、その通りだと思います。日経平均株価などは日々、テレビのニュースや新聞記事などで報道されていますから、恐らく多くの人が耳にしているでしょう。このように、馴染みがあるというのが、個人にとって日経平均 株価をトレードする際の最大のメリットになります。

馴染みがありますから、何となく上がりそう、下がりそうといった蓋然性を持ちやすい。それを取引できるわけですから、CFDは個人投資家にとって、極めて優れたツールであると考えることができます。

もちろん、日経平均株価を取引するという意味では、先物取引もありますし、投資信託やETFで売買するという手もありますが、それと比べても、やはりCFDで取引した方が有利です。

というのも、先物取引には限月と呼ばれる取引期限がありますから、長期投資には不向きですし、投資信託はコストが割高です。ETFは少なくともコスト面では投資信託に比べて有利ですが、CFDのように米国タイムに取引することができません。

また、売りで利益を得る場合、CFDなら買いと同じ感覚で手軽に売りポジションを持つことができますが、ETFはわざわざ信用取引の口座を作り、そのうえで証拠金を積んで取引をする必要があります。

つまり、CFDの方が、手軽に株価指数を売買できるのです。もっと注目する個人が今後増えてくると思います。

プロのトレーダーは、個別銘柄よりも指数取引の方がメインですか?

真壁氏:

そうですね。プロのトレーダーになると、1回の売り買いに用いる資金の額が非常に大きくなります。ですから、何よりも大事なものは流動性なのです。つまり、いつでも決済して現金化できることが肝心なのですが、個別銘柄取引の場合だと、大きな金額の売り買い注文を吸収できる銘柄は、ほとんどありません。だから、どうしても日経平均株価などの指数を取引することになってしまいます。指数であれば、流動性リスクはほとんどないと考えても良いので、プロのトレーダーのように、巨額資金を動かす場合などは、極めて使い勝手が良いのです。

それ以外にも、指数取引のメリットはたくさんあります。

たとえばコストが安いというのも、そのひとつですし、相場の方向に関係なくポジションを振れること、あるいは米国の時間に何か大きなニュースが入ってきて相場が荒れても、日経平均株価の先物などはシカゴにも上場されているので、こうした突発事故にも柔軟に対応できます。

いずれもプロの目から見た、CFDをはじめとする指数取引のメリットですが、よく考えてみると、個人のメリットと共通する部分が多いのも事実です。特に、コストの安さ、24時間取引などは、そのまま個人のメリットにもなるはずです。


実際の取引に際して注意すべき点は何でしょうか。

真壁氏:

まず、指数をきちっと理解することです。たとえば、くりっく株365を通じて取引できる日経平均株価は、225銘柄の株価を平均することで計算されていますが、時折、225銘柄の中身を入れ替えることがあります。

たとえば直近ですと、2000年3月に30銘柄もの入れ替えを行いましたが、それによって日経平均株価が急落し、大損を被った個人投資家も少なくありませんでした。

ちなみに、個人がトレードをする場合は、やはり自分自身が肌感覚で理解しているものに投資する必要があります。逆に、分からないものには手を出さないこと。それは株価指数も同じで、取引する以上は、やはり自分が中身をしっかり理解できるものを選ぶべきでしょう。

2点目は差金決済の仕組みを理解しておくこと。現物株式のトレードとは違って、差金決済では現物のやりとりも行われませんし、証拠金を預ければ買いからも、売りからも取引をスタートさせることができます。

そして3点目はレバレッジのマイナス面を理解しておくこと。証拠金取引ですから、レバレッジを効かせて効率良く投資することができますが、大きく損をするリスクがあることも理解しておきましょう。

そのためにも、自分できちっとロスカットルールを決めて、そこまで損失が拡大したら、無条件で取引を終わらせること。下手に躊躇すると、さらに逆の方向に相場が動いてしまい、損失を拡大させてしまうことにもなりかねません。ちなみにプロのディーラーは、自分が取ったポジションに対して15~20%程度の損失が生じた時点で、強制的にロスカットする義務を負って取引しています。

今後、この手の指数を売買するマーケット、あるいは金融商品は、大きく拡大していく可能性があると思われますか?

真壁氏:

そうですね。可能性があるかどうかというよりも、もはやそこしか成長の余地がないというくらいに考えても良いのではないでしょうか。

今、マーケットはどんどんグローバル化が進んでいます。個人でも簡単に海外投資ができる時代です。

ところが少子高齢社会の進展によって、日本経済の潜在成長力は年々衰えており、それが企業業績の低迷につながっています。日本の個別企業に投資しても利益が得られないということになったら、次に目指すのは、中国やインドなど将来的に高い成長性が期待されている国ですが、残念ながら、新興国の個別銘柄に関した情報が少ないこともあり、企業を選ぶというのは極めて困難です。だからこそ、指数に投資するメリットがあるのです。

また、CFDであれば、現物株式のポジションを持っている人にとっては、非常に有効なリスクヘッジ手段になります。保有している株価が大きく下がりそうな時に、CFDで日経平均株価を売っておけば、そこで得られる利益によって、保有している現物株式に発生する損失を相殺できます。

このように、さまざまな可能性を持っていますから、これからも株価指数を中心としたCFDは、個人の人気を集めるものと考えられます。

最後に、これからトレードを始めてみようと考えている方へのメッセージをお願いします。

真壁氏:

もし取引を始めてみようと思い立ったら、その時点ですぐに始めるのではなく、一定期間、自分でシミュレーションをしてみることです。

といっても、別に大げさなシミュレーションソフトを動かす必要はありません。エクセルなどの表計算ソフトなどに、実際に売買したつもりになって、エントリーした際の価格、売り買いの別などを記入しておけば良いのです。

そして、実際のマーケットの動きを見ていれば、おのずと今、損をしているのか、それとも利益を得ているのかということが見えてきます。それを繰り返しているうちに、徐々に向き不向きが分かってくるでしょう。

ちなみに私がディーリングルームにいた当時、新人が入ってきたら、まずシミュレーションで売買させました。そして、大体3週間くらい繰り返すと、本人の適性が見えてきます。

3週間経っても、何をどうしたら良いのかが分からずに立ち尽くしてしまっている人は、全くもってディーリングの適性がありません。少しでも利益が出て、面白みを感じることができる人であれば、まだ脈ありですが、最初に得た利益というのは、あくまでもビギナーズラックです。問題はその後。 

大概は大きな損を被りますから、そこで悩み、自分なりの工夫を凝らして、また利益を出せるようになります。ディーリングというのは、その繰り返しなのです。

相場は理屈ではありませんから、まずはどのような形でも良いので、マーケットに接する。そこからすべてが始まるのです。


Fanet MoneyLife(掲載日:2010年11月17日)


真壁 昭夫(まかべ あきお)氏

経歴

1953年 神奈川県生まれ
1976年 一橋大学商学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行
1983年 ロンドン大学ロンドン・ビジネススクール卒、MsC・経営学修士
1985年 メリル・リンチ社ニューヨーク本社出向
1986年 DKB INT `Lに出向してトレーディング部長
1992年 第一勧業銀行市場営業部市場企画グループ次長
1995年 第一勧業銀行資金証券部市場営業グループ次長
1998年 第一勧銀総合研究所 金融市場調査部長
1999年 第一勧銀総合研究所主席研究員、信州大学経済学部大学院講師、慶應義塾大学理工学部講師兼任
2002年 みずほ総合研究所調査本部主席研究員、立教大学経済学部会計ファイナンス学科講師兼任
2003年 みずほコーポレート銀行業務監査部参事役、信州大学大学院イノベーション・マネジメント・センター特任教授
2005年 信州大学経済学部教授

 
   
    

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