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田嶋智太郎氏 レバレッジと分散投資を活かした活用法を - インタビュー - FX・CFD

 

FX・CFD [インタビュー]

【第5回】田嶋智太郎氏

レバレッジと分散投資を活かした活用法を

低成長が続く日本。眼を外に向けると、相変わらず高い成長が続く中国などの新興国、そして上昇続く金や原油などのコモディティなど、マーケットは大きく動いています。ところが、日本だけに眼を向けていると、こうした外のダイナミックな動きについていけなくなる恐れがあります。
 最近は、CFDやFXなど、海外株式市場や外国為替市場への投資が簡単に行えるツールが揃ってきました。それらを活用して資産運用を行うことの重要性、ポイントなどについて、経済ジャーナリストの田嶋智太郎氏に伺いました。


個人の資産運用ツールがどんどん多様化しています。私たちはどういう視点で、多様化する資産運用ツールを活用すれば良いのでしょうか。


アルフィナンツ代表取締役
経済アナリスト田嶋智太郎氏

田嶋氏:

日本の投資家は、ともすれば日本の株式市場を中心として、国内にばかり眼を向ける傾向が強いのですが、これからは積極的に海外市場にも眼を向けていく必要があるでしょう。

たとえば最近だと、原油価格や金価格などコモディティ価格が上昇傾向をたどっていますが、今後もコモディティ価格が上昇するのであれば、その産出国への投資が有効になります。すでに身動きの素早い人は、資源国の株式市場や資源国通貨そのものに投資しています。

また、円は1ドル=76円という過去最高値を更新しましたが、ここから先は円安に転じる可能性が高まっています。2011年は、これまでの円高の歴史に終止符が打たれる年になるでしょう。その前提に立つと、外貨建て資産への投資を積極的に行う絶好のタイミングが近付いています。その意味では、FXのような外貨投資が有効になってきます。

相場を司るテーマは、その時点における時間的優先順位があり、これまではサブプライムショック、リーマンショックに伴う米国資本主義の終焉が大きなテーマとして、米ドルが売り込まれてきました。

また、2010年はギリシャショックというユーロ経済圏を大きく揺るがす問題が生じ、ユーロ売りが進みました。こうしたなか、相対的に安全性が高いと思われる円に資金がシフトしてきたわけですが、いよいよ日本の財政問題が、これから大きなテーマになると思われます。恐らく、2011年後半から来年にかけて、米国経済が自律反発へと向かうところで、円安が進むでしょう。何しろ、これまで一番買われてきた通貨ですから、売られるとなったら、一番売られる通貨になるはずです。

そのなかで日本経済はどうなるのでしょうか。

田嶋氏:

ある程度の円安は、日本経済にとって居心地が良いと思います。1ドル=120円、140円、160円くらいのレベルは、株価にとっても非常にポジティブでしょう。一定レベルの円安は、日本経済にとってグッドニュースであり、そのなかで日本の株価も上昇傾向をたどっていくと思います。

しかし、何事も行き過ぎは良くありません。円安も、一定水準まではプラス材料として許容されるでしょうが、1ドル=160円を超えてどんどん円安が進んでいくと、今度はマイナス材料へと変わっていきます。いわゆる円安危機が到来するでしょう。

それがいつなのかということですが、私は2015年がひとつの山場だと考えています。この年、すべての団塊世代の方々が65歳以上になります。悠々自適の生活を送るようになるのは結構ですが、そのためには当然、手持ちの貯蓄を取り崩していくことになります。そうなると、1,400兆円ある個人金融資産が減少していきますから、国債の引受け手がどんどん少なくなっていきます。

円安がさらに進み始めると、市場参加者は円売りで儲かることを覚えますから、どんどん円安トレンドに乗り円安がさらに加速していきます。

こうなると、日本経済は本当に厳しい状況に追い込まれます。円建て資源価格が上昇するため、企業内、家庭内のいずれにおいても、コストプッシュインフレの様相を強めてきます。コストプッシュインフレが進むと、損益分岐点が上がってきますから、企業の利幅はどんどん薄くなります。そうなると、社員に支払う給料やボーナスが減っていきますから、景気はどんどん減速していきます。

このような厳しい状況を切り抜けるためには、こうしたなかで値上がりするものに、資金の一部を配分することです。コモディティでも良いですし、外貨投資、あるいは資源国投資でも良いでしょう。

ここで注目されるのが、投資対象もさることながら、レバレッジという投資技術です。

たとえば運用できる資金が1,000万円あるとして、このうちいくらを、外貨投資などに回せば良いのでしょうか、という質問をよく受けます。なかには30%程度を外貨にすれば良いなどと答える人がいるのですが、私は本来なら1,000万円の大半を外貨などの投資に回さねばならないと考えています。

ただ、日本で生活するためには円も必要ですから、たとえば100万円を証拠金として、それに10倍のレバレッジをかけて、実質的に1,000万円を外貨などに投資したのと同じ投資効果を得ます。つまり、レバレッジをより大きく儲けるためのツールとして使うのではなく、資金効率を高めるためのツールとして用いるのです。

くりっく株365を初めとするCFDをどう活用すれば?

田嶋氏:

たとえば日経225証拠金取引は、これからしばらく円安トレンドが続くなかで、ある程度、日経225平均株価も上昇していきますから、そのなかで投資チャンスに恵まれることになります。前述したように、1ドル=120円、140円、160円というように、日本経済にとって円安がメリットとして作用する間は、日経225証拠金取引のロングポジションを持つことによって、有利なパフォーマンスが期待できると思います。

ただ、行き過ぎた円安は、必ず日本経済にとってマイナスの影響を及ぼしますから、いずれ日本の財政問題ががクローズアップされはじめ、それが更なる円安の引き金になった時は、逆に日本の株価は下落トレンドに入っていきます。そのなかでは、日経225証拠金取引のショートポジションに引っ繰り返すという方法が考えられます。くりっく株365の良さは、FXと同じように証拠金取引なので、買いでも売りでも両方に対応することができます。将来、株価が値下がりすると思えば、ショートポジションを持てば良いのです。

日本経済が後退していけば、当然のことながら個人の収入も減少していきますから、その穴埋めをくりっく株365のような資産運用ツールで補っていくことも、これからはとても重要になってくるでしょう。

海外市場にも幅広く眼を向けていく必要がありそうですね。

田嶋氏:

その通りです。たとえば97年にアジア通貨危機が生じた時、最終的にそのしわ寄せは韓国に行きました。韓国は財政破綻し、IMFの管理下に入ることによって、今は見事に立ち直ったわけですが、これと同じことが日本でも起こるとしたら、どうなるでしょうか。韓国でも企業がどんどん倒産し、失業する人が続出しました。日本でも、仕事を失う人が大勢出てくると思います。

でも、日本経済が苦境に立たされるなかで、海外諸国のなかにはどんどん経済が発展していくところもあります。中国やインドなどの新興国もそうですし、先進国のなかにも、米国の景気回復が進むなかで、同じように経済活動が好転していくところが出てくるでしょう。現状でいえば、ユーロ経済圏のドイツがそうです。日本経済は低迷していますが、ドイツ経済は今、絶好調の最中にあります。

もし、そうであるならば、やはりそういう国に資産の一部を投じておく必要があります。何もしなければ、それこそ手持ちの資産はどんどん目減りしていくだけですし、給料も減ってしまいます。こうしたなかで、これから経済成長が期待できる国の株式市場などに資金を配分しておけば、そこから得られる値上がり益によって、手持ちの資産が目減りするリスクを軽減させることができます。


海外市場に投資する場合、長期投資が前提になりますか?

田嶋氏:

長期的な視点に立って資産運用を考えると、海外市場への投資は必要不可欠なものになります。

ただ、なかには「買ったら忘れてしまえ」などと長期投資の効用をおっしゃる方もいますが、レバレッジをかけて投資した場合は、この限りではありません。あまりにも損失が大きくなると、証拠金が不足して取引がクローズされてしまうからです。したがって、レバレッジをかけて投資をする場合には、ある程度、期間を区切ったうえで、投資することが必要です。

短期でトレードする場合には、「ここが仕掛けるポイント」というところが必ずあります。このポイントを上手く活用して、利益につなげていくことが大切です。特にくりっく株365のようなCFD取引は、ほぼ24時間取引できるので、特に海外市場での値動きを活用して、短期的なトレードを仕掛けるチャンスがあります。

たとえば、大阪証券取引所は、日本時間の23時半にイブニングセッションの取引が終了しますが、その後にスタートするニューヨーク市場で、NYダウが大きく上昇したとします。日本の株価は米国の株価に連動する傾向が強いので、もしニューヨーク市場の株価が高く推移していたら、翌日、日本の株式市場がスタートした時、日本の株価も上昇する可能性が高まります。ドルの対円レートが強含みで推移していたらなおのことです。

したがって、米国の株価が高く推移しそうであれば、くりっく株365で日経225証拠金取引を買っておきます。恐らく、米国市場が開いてから1時間くらいの推移をチェックすれば、おおよその動きは見えてきます。そこで売買判断を下せば良いのです。

この手法は非常に有効です。これまで私自身も何度となくトレードしてきましたが、高い確率で勝つことができます。このように、仕掛けるポイントさえ把握しておけば、短期トレードで十分なリターンを確保することができるはずです。


Fanet MoneyLife(掲載日:2011年04月04日)


田嶋 智太郎(たじま ともたろう)

経歴

株式会社アルフィナンツ代表取締役
経済アナリスト
1964年東京都生まれ。 慶応義塾大学卒業後、現三菱UFJ証券勤務を経て転身。主に金融・経済全般から戦略的な企業経営、個人の資産形成、資金運用まで幅広い範囲を分析・研究する。 民間企業や金融機関、新聞社、自治体、各種商工団体(商工会議所、商工会、法人会、JCなど)の主催する講演会、セミナー、研修等の講師を務める。 「ネットマネー」、「あるじゃん」、「マネージャパン」、「日経マネー」などのマネー雑誌や「エコノミスト」、「ダイヤモンド」、「プレジデント」などの経済・ビジネス誌、「ビッグトゥモロウ」、「DIME」、「SPA」などといった活字メディアの連載執筆、コメント掲載多数。 また、数多のWEBサイトで株式、外国為替等のコラム執筆を担当し、株式・外為ストラテジストとしても高い評価を得ている。
主な著書は
「財産見直しマニュアル」(ぱる出版)、「外貨でトクする本」(ダイヤモンド社)、「一人勝ちの『株』作戦」(KKベストセラーズ)、「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)、「硬派の戦略投資」(角川SSC)、「FXチャート『儲け』の方程式」(アルケミックス)、「なぜFXで資産リッチになれるのか?」(テクスト)、「世界一わかりやすい~はじめてのFX『儲け』のコツ」(アルケミックス)など多数

   
    

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