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DIAMアセットマネジメント 中島 敬雄 社長(下) 「IFRS導入による企業年金運用への影響は」 - トップインタビュー(第27回) - 投資信託

 

投資信託 [ トップインタビュー ]

【第27回】

DIAMアセットマネジメント 中島敬雄社長(下)

IFRS導入による企業年金運用への影響は

DIAMというと年金資金の運用など投資顧問業に強いイメージがあるが、今後は個人投資家向けの投資信託市場にも力を入れる方針か。

中島氏:

投資顧問の運用資産残高(9月末時点)は5兆円、投資信託は4兆円と確かに投資顧問部門の方が規模が大きい。だが、今後は投資信託の運用資産残高も積極的に伸ばしていく。これまでの投信業界ではグループ力が物を言ったが、クオリティの高い商品ならばグループの枠に捉われず金融機関に採用される時代に変化してきた。このため、DIAMのブランド力をさらに高め、証券、銀行、ゆうちょ、信金とあらゆる販売金融機関で採用される投信の提供に励む。将来的には例えば、中国など世界に日本の投信を輸出することも視野に入れている。仮に中国でも日本と同様に少子高齢化が進んだ場合、日本の英知の結集ともいえる毎月分配型ファンドのスキームが中国にフィットするかもしれない。


IFRS導入による企業年金運用の変化と、DIAMの対応は。

中島氏:

2012年中には上場企業に対して国際会計基準(IFRS)※1を強制適用するかどうかの最終判断が下される。IFRSの導入で企業年金運用には新たなリスクマネジメントが求められる。というのも、現行の会計基準では企業年金の積み立て不足は一定期間内で処理すればいいが、IFRSの導入で積み立て不足は毎年貸借対照表に計上し、即時償却を迫られる可能性もあり、年金運用が本業に与える影響は大きくなりそうだ。今後の年金運用では母体財務も考慮したリスク管理が必要になる。こうした運用リスクを減らすために年金の運用は株式のウエイトを減らすなどやや保守的になるかもしれない。企業年金の運用事業そのものが今後縮小する懸念もあるが、当社では逆にビジネスチャンスと捉えている。例えば、リスクマネジメントを踏まえた当社の"ダイナミックヘッジ戦略"※2など、年金運用の環境変化に適した商品を今後も提供していく。

※1 IFRS(International Financial Reporting Standards)とは国際会計基準で、現在100ヵ国以上が採用。会計基準の国際化を目的に日本では同基準の導入に向けて現在調整中、早ければ2015年に強制適用される可能性がある。同基準が導入されれば、内外の企業の財務内容などを横並びにして比較できるといったメリットもある。

※2"ダイナミックヘッジ戦略"
DIAMが提案する"ダイナミックヘッジ戦略"とは、相場環境に合わせて機動的にリスク・リターンをコントロールするというもの。例えば、株式相場の下落局面では先物によるヘッジ比率を増やして損失を一定範囲内に止め、逆に株式相場の上昇局面では現物株の投資比率を増やしてリターンの獲得を目指す。同戦略の特徴は相場上昇時のリターンが市場平均よりややマイルドとなる一方、下落時は損失を限定できること。


執筆:QBR 小林新、根岸てるみ(掲載日:2009年12月21日)

中島 敬雄 氏

経歴

一橋大学商学部卒
日本興業銀行・入行
同行・常務執行役員市場ユニット長
みずほコーポレート銀行・常務執行役員グローバルマーケットユニット統括役員
2009年6月から現職 DIAMアセットマネジメント・代表取締役社長


   
    

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