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【第39回】 国際投信投資顧問 クライアント・サポート部長 魚脇 一裕 氏 - 国内最大ファンド、最大顧客を擁する運用会社のサポート体制の今 - 投資信託

 

投資信託 [ トップインタビュー ]

【第39回】

国際投信投資顧問クライアント・サポート部長 魚脇一裕氏

国内最大ファンド、最大顧客を擁する運用会社のサポート体制の今

株式会社格付投資情報センター(略称:R&I)が行った「第5回投信会社満足度調査」で販売会社サポート力で5年連続首位となった国際投信投資顧問。その中核をなすのが、魚脇部長が率いるクライアント・サポート部。同部の今をお伺いした。

クライアント・サポート部の陣容と役割について。

魚脇氏:

当部は三つの機能で構成されています。人員は総勢約50名です。内訳は販売会社向けの研修、顧客向けセミナーで40名弱、コールセンターとバックセクション(後方支援)10名強です。当部の役割は、研修やセミナーを通じてお客さまにファンドの今のみならず、現在の投資環境と今後の見通しを説明することがメインです。また、コールセンターでは、投資家や販売員の方たちからのご質問にしっかり答えることです。一方で、研修やセミナーの現場でお客さまに直接お会いして「生の声」をお聞きする立場でもあります。弊社が提供する資料や情報提供の在り方に関する「生の声」を、資料を作成したり販売会社の本部に対して営業をしている部署にフィードバックすることも重要な役割です。

過去のエピソードとしては、金商法前とかなり旧い話ですが、内外金利差を実感し、ファンドに興味を持って頂くため、「グロソブ」の販売資料に先進各国の10年物国債の利回りを掲載しました。また、不動産投資信託に投資するファンドでは、より身近にファンドを感じていただくために、販売用資料に不動産物件の写真を載せたりしています。


「グロソブ(毎月決算型)」を例にサポートの内容については。

魚脇氏:

販売会社向けとしては、初めて投信を取り扱う販売担当者に対して「商品の説明」「投資の必要性」「マーケットの基礎知識」「販売用資料や目論見書、マンスリー・ウィークリーレポートなどの使い方」、そして経験豊富な販売担当者向けには「アフターフォローの意義やその内容」、最近多いのが「ポートフォリオ提案の考え方」、「コンサルティング営業はどうあるべきか」などご提供する研修は多岐に亘っています。

投資家向けとしては、重要なものは運用報告会です。運用報告会は販売会社が主催するもので、われわれは講師としての役割を担います。そこでは、今、おかれている環境とその環境の中で「グロソブ」をどのように運用しているかを丁寧にかつ分かり易く説明します。開催頻度は半年毎、一年毎等、定期的に開催されるケースが多いです。投資の基本が中長期投資という観点から考えますと、お客さまにはこの定期開催は極めて有効だと思います。

最近では、投資家の方は投資対象への興味が大変強く、シニアの方たちでも最近の金融情勢や話題などはご存じですし、このような方たちも益々増えてきていると感じます。銀行窓販が98年の12月に開始されて以降、ご自身で投資をしてご自身で学びたいと意思表示をする方たちが着実に増えています。ここ最近多い質問は今後の経済、為替はどうなるのかに加え、新興国の経済動向の問い合わせ等が多くなっています。これは保有ファンドが多様化されていることの現れではないかと思います。ただ、基準価額が下落している場合には、その要因や理由を知りたいというご質問は今も昔も多いですね。

為替についてどう説明されていますか。

魚脇氏:

まずはドル円についての足元の状況として、米国がここ2年は超低金利を続ける可能性に言及していますので、直ぐに円安トレンドに向かう可能性が低いと予測していること、更に、現在、リスク回避で日本の「円」に資金が向っていることを説明します。次に中長期的な見方の背景として、「円」そのものは、日本の人口動態で高齢化がすすんでいることや日本の財政事情が厳しいことを説明しています。加えて、為替に対する長期金利の影響を考えるときは潜在成長力がポイントになります。日本の潜在成長力は諸外国と比べて決して高くありません。そして問題は投資の時間軸がより重要だと話します。


ファンドゼミナールというのはどのようなものですか。

魚脇氏:

弊社のファンドをご理解いただくことを目的とした販売会社向けの研修の一つです。1日半(1泊2日)弊社にお越しいただきます。複数の販売会社から数名ずつご参加いただいています。販売会社の方たちは運用会社を漠然と理解していますが、どのような人がどのような仕事をしているのかご存じないケースが多いと思います。そこで弊社の経済調査部から世界各国のマクロ状況の説明をしたり、ファンドの運用担当者から基本的な考え方を伝えたりします。そのほか運用の模擬練習もテーマのひとつです。債券ファンドを前提とした場合には、まず景況感のデータなどをもとにユーロや米国など主要国のポートフォリオを考えてもらいます。そして金利が上昇(下落)した場合、どうするか等シミュレーションを行うことで、ファンドのデュレーションコントロールの理解に繋げます。また、販売会社の方々同士で課題(人材の育成など)や悩み(お客様への声掛けなど)といった情報を共有してもらい、その解決法を探るプログラムも用意しています。複数の販売会社が参加しているので良い意味で刺激になると思います。皆さんに作業して頂いたり、考えて頂く為にも1日半が必要なのです。


情報の発信がどこまで伝わっているとお考えでしょうか。

魚脇氏:

例えば、顧客向けセミナー(運用報告会)を例に話します。セミナー開始前は、基準価額が下落しているため、険しいお顔をされていたお客さまも、どういう理由で下がっているか事実確認をして頂くと納得した顔、安心した顔に変わります。このような投資家の方々に接する機会がある場合には、直接投資家の方々の反応を見ることができます。

しかし、セミナーや運用報告会の開催は各販売会社が主催しますので、全てのお客さまに参加していただくことはできません。この限界をどうやってカバーするかを考えることは大切です。身近でお客さまに接している販売担当の方々に我々の基本的な考え方をお伝えすることでそのあたりをカバーして頂くのも一策です。ネットをご覧になるお客さまにHP上で動画や分かり易い資料を提供することも効果があると思います。

グロソブの取扱い販売会社は615社(取り次ぎも含めて)ですね。情報開示では一歩も二歩も先行している御社に次の情報開示が期待されています。

魚脇氏:

はい。かなり多くの販売会社と御取引きをさせて頂いているのは事実です。その関係でいろいろな販売会社に伺って研修をさせていただいています。従って、研修・セミナーの各種資料に対する反応も取引の数だけあるということです。今後の情報開示に期待があるとのご指摘ですが、販売各社からのご要望が、我々に気づきを与えて下さることも多々あり、そう言った気づきから、より一層良質な情報開示を心がけていきたいと思います。

ありがとうございました。


聞き手:QBR 小林新(掲載日:2011年11月09日)

魚脇 一裕氏
国際投信投資顧問クライアント・サポート部長 

経歴

出身:大阪府
1983年 地方銀行入行
2001年 大手金融機関系運用会社 入社
2003年 国際投信投資顧問 入社 マーケティング第一部長を経て現在に至る

   
    

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