株式・投資信託・ETF・退職・年金 投資に役立つ「ケイゾンマネー」

【第2回】金融機関と同様のシステムとコストで、最先端のアクティブトレードを実践していく - 先物・オプション

 

先物・オプション [ 「かぶオプ」はこうして使う ]

【第2回】インタラクティブ・ブローカーズ証券 営業開発部 セールス・ディレクター 角丸聖樹氏

金融機関と同様のシステムとコストで、最先端のアクティブトレードを実践していく

東京証券取引所(東証)の有価証券オプション取引(愛称「かぶオプ」)には、インタラクティブ・ブローカーズ証券がマーケットメイクに参加している。同社は世界90市場以上に直接発注を提供し、そのうち65の取引所で会員資格をもつ電子ブローカーだ。各市場への直接アクセス、自己清算、自社開発のシステムによって、低コストでの注文執行を実現している。日本の個人投資家も口座を開設して、取引することができる。インタラクティブ・ブローカーズ証券の角丸聖樹氏(営業開発部セールス・ダィレクター)に、同社の強みと特徴を解説していただいた。


 

■個人・法人を問わず90以上の市場へ直接アクセスできる

まず、インタラクティブ・ブローカーズ(IB)証券の概要を教えていただけますか。


インタラクティブ・ブローカーズ証券
角丸聖樹氏

角丸氏:

当社は、米国ナスダック市場に上場しているインタラクティブ・ブローカーズグループの日本法人です。事業の柱は、(1)先物・オプション取引をはじめとする上場商品のマーケットメイク業務(2)個人と法人の両方に向けた電子ブローカー(ネット取引)業務――の大きく2つです。

IBグループの全体の従業員は850人程度、その半数はプログラマー及びIT担当者なのでテクノロジー志向の強い金融機関という事が言えます。保有口座数は世界で15万口座ほど。お客さまは約150カ国に広がっています。IBグループ全体における1日の取扱量は、直近で100万約定くらいでしょうか。個人・法人を問わず、世界の90以上の市場へ、直接アクセスできることが、当社の最大の強みであり特徴で御座います。

東証の「かぶオプ」(有価証券オプション)のマーケットメイクもおこなっていますね。

角丸氏:

はい。東京の有価証券オプションの値付け業務は昨年から始めました。

創業者であるトーマス・ピタフィ(Thomas Peterffy)は30年以上前に自己開発した小型コンピューターを最初に取引所に持ち込み、スペシャリスト業務をした人間として有名です。その後のITの進化により、現在では米国のみならず世界中で電子的なマーケットメイクを行っています。 現在、世界で約620,000銘柄の値付けをおこなっていますが、米国の個別株オプションでは14%、世界の同市場では11%の出来高シェアを誇っています。

これほどまでに高い市場シェアを獲得できている理由は、タイトなスプレッドを絶え間なくクオートし市場の理解を得ると共に、我々のポートフォリオマネジメントの精度の高さよるもので御座います。というのも、弊社のマーケットメイクソフトウェアは絶えず市場の動きをモニターしており、銘柄別でも各市場別、または個別市場毎であっても価格の上昇、下降に影響される事が無いようにリスクを軽減しポジションは保有しています。 我々のポートフォリオは毎秒ごとに見直され常にリバランスを行い、自社のリスクを最小限に抑えています。

東証のマーケットメイク業務には、2010年から参画しています。参画時期に戦略的な意味があったのでしょうか。

角丸氏:

マーケットメイク参入には海外投資家からの需要が御座いました、主要市場で株のオプションでのヘッジが出来ないのは日本だけである事から、“なぜ出来ないか?”との問い合わせは多く頂いておりました。

なぜ、この時期を選んだかといいますと、考え方はとてもシンプルで、接続しやすい市場から順次参入していくということです。2010年に参画したのは東証さんのシステムが現物は「arrowhead」(アローヘッド)、オプションはTdex+に変わって接続しやすくなったから。テクニカルな問題だけでなく、例えばシステムの仕様書に英語版が追加されるなど、従来よりもオープンな体制になったことが大きいですね。近々では、ブラジル市場への接続に取り組んでいます。

それから、ブローカレッジのほうではオプションだけでなく、「TOPIX先物」「ミニTOPIX先物」「JGB先物」「ミニJGB先物」「東証REIT指数先物」なども取り扱っております。

 

■50種類以上の注文条件とアルゴリズム。そのまま注文可能

電子ブローカー業務では、どのようなコスト体系でサービスを提供しているのですか。

角丸氏:

最初に申し上げておきたいのは、当社の最新トレーディングプラットホーム「Trader Workstation=TWS」では、機能、注文種類、手数料等取引条件を平等に提供しているということです。 極端に申し上げますと、個人投資家の方であっても金融機関レベルの取引量が有れば同等の手数料体系になると言うのです。 ホールセールとリテールでの区別でなく取引量に対してのボリュームディスカウントの設定により差が出る仕組みです。

例えば、東証さんのオプション取引では1枚あたり90円。今後状況を見て改定を随時行いますので詳しいコスト体系は当社のウェブサイトをご参照いただければと思いますが、世界でも最低水準になっていると自負しています。システムのほとんどを自社開発することで、低コスト化を実現しています。シンプルな「Flat RATE」と、ボリュームディスカウントの「Cost PLUS」の2通りのコスト体系をご用意していますが、個人投資家の方には、「Flat RATE」がわかりやすいかもしれません。

インタラクティブ・ブローカーズ証券ホームページ http://www.interactivebrokers.com/en/p.php?f=commission

TWSは東証さんの有価証券オプションはもちろん、株式や債券、商品、FXなどの複数の金融商品のリアルタイム価格をひとつのパソコン(画面)で見ることができ、そのままマウスのクリックだけで発注できるもの。オプション取引に関しては、各種ストラテジーを組成するコンボ機能などを用意しています。また、米国株式とオプション取引では、複数市場のなかから自動的に最良価格を選んで注文執行をおこなう「市場間最良価格執行アルゴリズム(Smart Routing)」を搭載。 APIの公開等、注文条件を自由に組み合わせてシステムトレードを行いたい投資家にとっては、とくに魅力的なのではないでしょうか。


 

■最低水準のコストと優れた取引ツールに特化して市場拡大に貢献

個人と法人で手数料体系を区別していないということですが、個人のお客さまは、どのような投資家が多いのですか。

角丸氏:

金融業界からスピンアウトしたプロ(専業)のトレーダーや、ご自分でシステムトレードを実践なさっているようなITリテラシーが非常に高い方が多いようです。海外生活の経験がある方も目立ちます。日本では、2010年春から個人トレーダー向けのサービスをスタートしていますが。

昨年は余りマーケティング活動をしなかった為、弊社をホールセール専門の証券会社と思われている方や、日本語でのサービスは行なっていない、個人の口座開設はしていないと思われている方が多くおられました。

実際はIBグループ全体の個人トレーダーからの手数料収入は随分なウェイトをしめています。日本でも米国のように個人のアクティブトレーダーの数が増えることに貢献したいと思います。

一方で、コスト相応のサービスは堅持していきます。つまり、お客さまに提供しているコストの上昇圧力になるような、いわば過剰なサービスはしません。最低水準のコストと優れた取引ツールに特化して、日本のアクティブトレード市場を拡大させていくことが当面の課題です。また、ある意味での投資教育は必要でしょう。当社ウェブサイトにも、オプション取引の投資戦略を紹介・解説する動画コンテンツが多数あります。これらの日本語化を進めながら、セミナーなどを通じて健全で透明性の高いアクティブトレード市場を育てていきたいと考えています。


Fanet MoneyLife(掲載日:2011年04月25日)

   
    

特集

「証券アナリストの調査手法とこだわり」(全6回)

「証券アナリストの調査手法とこだわり」

証券アナリストの行動パターンをご紹介!個人投資家のリスク回避術を学ぼう。

特集を読む »

おもしろ企業探検隊

おもしろ企業探検隊

平林亮子&内田まさみの「そうだ!社長に会いに行こう」ナブテスコ株式会社

特集を読む »