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前引け/後場寄りの板寄せや呼び値の細かさは大いに活用できるメリット。TOPIX先物市場が急拡大する可能性も ‐ 東証「TOPIX先物」が進化した! - 先物・オプション

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先物・オプション [ 東証デリバティブ市場が変わる! ]

東証「TOPIX先物」が進化した!【第2回 津島朋憲氏(1)】

前引け/後場寄りの板寄せや呼び値の細かさは大いに活用できるメリット。TOPIX先物市場が急拡大する可能性も

11月21日から大きく拡充される東京証券取引所(東証)のTOPIX先物/ミニTOPIX先物(以下 TOPIX先物/ミニ先物)。その機能やサービスは投資家の収益拡大にどのように貢献できるのか。先物・オプション取引のシステムトレードの開発を手がけ、自らも投資家として市場に参加している津島朋憲氏(システムトレード塾代表)に、新しくなるTOPIX先物/ミニ先物の活用法などを解説していただいた(全2回)。


 

■夜間取引により収益機会が増える意味は大きい

東証のTOPIX先物/ミニ先物における夜間の取引時間が23:30まで延長されます。投資家から見たそのメリットを、どのように考えていますか。


システムトレード塾代表
津島朋憲氏

津島氏:

ストレートに歓迎しています。ただし、システムトレードを実践しているわれわれにとって、厚みのある板があるか、価格が飛ばないか(流動性の確保)は重要なポイント。その点は、11月21日以降の値動きに注目ですね。

価格の連続性・継続性も大事です。大証では、2011年7月からデリバティブ取引が午前3時まで延長されて、明らかにチャート上の「窓明け(価格の急激な動きにより連続性が失われること)」が縮小しました。

また、システムトレードをする上ではリスク管理が最も大切です。つまりきちんと損切りできること。夜間も取引が可能になることで、単純にストップロス(損切りのための注文)を入れられる時間が長くなります。

しかも、取引時間が延びれば、単純に収益機会も増えるでしょう。たとえば「日銀の介入があるかも」と思ったら、とりあえず夕方まで待って、ゆっくり取引すればよいのです。


■前引け/後場寄りに板寄せが存在する優位性を有効活用する

TOPIX先物については日経225先物と違って昼休みが残ることになりましたが、この点について、どのように思いますか。

津島氏:

夜間取引の時間延長はもちろんですが、TOPIX先物は日経225先物と違い、昼休みが残ることになりました。つまり、前引けと後場寄りの板寄せが存続する意味も大きいですね。というのも、ザラバ中にロスカットのために成行きの逆指値注文を出した場合のスリッページ(狙った価格と実際に約定した価格の差)は、日経225先物(ラージ)の場合、だいたい1ティック分の10円程度は考える必要があります。往復なら20円で、スリッページが2ティックであれば40円になってしまうわけです。システムトレードを実践するため、実際に検証してみると、その1ティック、2ティックが収益に与える影響が非常に大きく、期待収益の大きな足かせになることがわかります。

しかし板寄せで取引できれば、スリッページを考慮しなくて済みます。「昔の東穀取のコーンように、板寄を1日10回あれば・・・」という意見もあるほど、ザラバより板寄せを好む投資家もいます。今後の検証を待つ必要がありますが、昼休みを残したことによって生じる、前引けと後場寄りの板寄せは十分に活用する余地があると考えます(ただし、前引けの板寄せは、完全な約定を保証されるわけではない)。

■1ティックの呼び値が半分ならスリッページも半分で計算できる

TOPIX先物/ミニ先物の呼び値は、日経225先物/日経225miniの半分になっています。この点はどうお考えですか。

津島氏:

投資の小ロット化(小口化)、分散化、ローリスク化、リテール化など「小さく広く」というトレンドは、東インド会社が設立された1600年から一貫した流れ、いわば歴史の必然です。より多くが投資して、より多くで利益を配分する潮流は今後も留まることはないと思います。

その意味で、呼び値が小さくなることは当然の流れと見ています。個人投資家やシステム開発者も、ロットがより小さい市場(国)を選好するはずです。1ティックの呼び値が半分であればスリッページも半分で計算できます。リスク管理のしやすさ、言い換えれば先物・オプションの使い勝手の良さに多くの投資家が気づけば、東証のデリバティブ市場が急速に拡大する可能性もあるでしょう。


■指数先物、特にTOPIX先物はシステムトレードに向いている

津島さんご自身は投資家であり、システムトレードの開発も行っています。個人投資家にとってシステムトレードは、どのような意味があると考えていますか。

津島氏:

投資家としての実感ですが、システムトレードに出会って最も良かった点は、自分の資金管理が感覚的ではく計数的にできるようになったことです。100万円が80万円になって20%資金を失うことが致命的損失であるという「負けの仕組みとプロセス」が、感覚ではなく論理的に理解できます。システムが算出したシグナルで儲けた・損した、だけではありません。

実は現物株式のシステムトレードをやってみたことがあるのです。勝つには勝ったのですが、これは続けられないと思いました。理由は、(1)ポジション全体が受ける個別株の影響が大きすぎる、(2)ボラティリティが高すぎる――の2点。リスクコントロールの手法にもよりますが、体感的に現物株式のボラティリティは指数先物より大きい。

リスク管理の問題もあります。現物株では1日に10%程度動くことは珍しくありません。たとえば、ある銘柄の現物株を30万円で買って翌日に数万円動いたとします。投資資金が100万円だとすると、一般的なシステムトレードの考え方ではリスクが高すぎます。数千万円の投資資金があれば別ですが、100万円程度では、十分に分散されたポートフォリオを組むことができず、1銘柄で失敗しただけで大きなダメージを受けます。これはきつい。

しかし、指数先物なら個別株の材料に影響されることなく、あくまで指数を見ていればいい。また、ボラティリティが比較的低いことから、システムトレードをするなら指数先物の方が向いていると思いまいした。

しかも、TOPIX先物の方が、市場全体を網羅しているので、日経225先物のように個別の銘柄に左右されることが少ない。この点もシステムトレードに向いていると言えるでしょう。



Fanet MoneyLife(掲載日:2011年11月15日)

 
   
    

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