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第12回 運用実績はココを見よう - はじめての投資信託物語

はじめての投資信託物語

 

投資信託の運用実績は、「騰落率」という数字で示されます。基準価額が、一定期間中にどの程度値上がり(もしくは値下がり)したのかを表したもので、この数字が高いほど、運用実績が良いということになります。

ヒジリくん

受益権者セミナーでは、「世界の架け橋ファンド」についてさまざまな質問が飛び交いました。なかでも注目されたのが運用実績です。

「この1年間で20%、基準価額が上昇したとのことですが、今後もこのペースで上昇するのでしょうか」とお客さま。その後のやりとりを見てみましょう。

聖くん  「投資信託は預貯金と違って確定利付き商品ではないので、将来のリターンを保証することはできません。ただ、世界の架け橋ファンドは世界経済の成長を取るのが目的です。今、世界のGDPは毎年平均で4%程度上昇していますから、それに連動するリターンをしっかり維持できればと考えています」。
お客さま  「1年で20%の値上がりは確かに素晴らしいと思いますが、騰落率のランキングを見ると、世界の架け橋ファンドは全然上位に入っていません。どうしてですか?」
聖くん  「そうですね。今年1年で考えると、やはり日本株ファンドが大きく上昇していますから、私どものように世界全体に分散投資するファンドの騰落率は、たとえ20%だったとしても、ランキングでは下位になってしまいます。ただ、マーケットは常に上下を繰り返しますから、大きく上がったものは、それだけ大きく下げます。ランキング上位のファンドが良いとは限らないのです」。
お客さま  「年平均4%程度のリターンを実現できれば御の字ということですが、もっと高いリターンを目指そうとは思わないのでしょうか」。
聖くん  「リターンの最大化を目指すのも運用会社のスタイルですが、弊社はあくまでもインデックス運用なので、世界経済の成長性に連動した、平均的な運用実績を目指します。もし、それ以上のリターンを望まれるのであれば、そういうファンドを組み合わせてはいかがでしょうか」。

聖くんの歯に衣着せぬ答えに、ちょっと反発したお客さまもいたようですが、大半の方は納得したさま子。こうして無事、受益権者集会も閉会となり、聖くん率いる「世界の架け橋ファンド」は、新たな11年目のスタートラインに立ったのです。

騰落率を見る場合、注意しなければならないのは、ランキングの高低で良い運用が行われたのかどうかを判断することです。投資信託は確定利付商品ではないので、過去の運用実績が将来も続く保証はどこにもありません。ランキングトップだったファンドが、次の期間では最下位になることもあるのです。

騰落率はあくまでも過去の数字なので、これから運用するお金で購入するファンド選びの材料にはなりません。
投資信託の運用実績をチェックする場合は、過去の基準価額の推移を見るべきでしょう。基準価額の過去高値と過去安値を見て、リスクの度合いを推し量るのです。たとえば、過去の高値が1万5,000円で、その後、9,000円まで基準価額が下落したとしたら、このファンドは40%程度、基準価額が下落するリスクを内包しているということが、分かります。投資信託に限らず、投資する際には、投資対象のリスクをある程度、把握しておく必要があります。投資信託の基準価額は、ウェブなどでも簡単に得ることができますし、運用開始からある程度の期間を経ているファンドであれば、長期の基準価額の推移も把握できます。その意味でも、投資信託は資産運用に向いている金融商品のひとつともいえるのです。

   
    

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