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第6回 子どもの学費準備と同時に考えるべき自分の老後の準備 - ライフプラン別資産運用活用術

ライフプラン別資産運用活用術

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子どもを育てるお金はけっこう、かかる

結婚して子どもが誕生する、というのは人生でもうれしいイベントのひとつです。子どもが一人前になるまでしっかり育て上げようという責任感は、仕事の張り合いにもつながってきます。しかし、子どもが生まれたということは、子どもが社会人になるまで育て上げる責任を負う、という意味でもあります。

親が負う責任というのは、しつけや安全確保の問題だけではありません。子育ては経済的問題でもあります。子どもを育てるお金がいくらぐらいかかるかは、実際に子育てをしてみないとなかなかぴんとこないものですが、子ども未来財団の調査によれば、就学前の子どもでも年間約50万円程度はかかるとされ、中学の頃には年間約100万円ほどかかるともいわれています。また、高校と大学の7年間はさらにお金がかかる期間であり、日本政策金融公庫の調査などによれば7年間の費用の累計は1,000万円近いともいわれています。

こうしたコストは子どもが2人いれば、基本的には2倍、3人いれば3倍の予算を考えなければなりません(食費や服代なら2人で1.5倍ですむかもしれませんが、高等教育の学費はそうはいきません)。ともすれば、子どもを育てるのは家を一軒買うのと変わらないほどのインパクトがあります。

俗に人生の三大出費をあげるとき「住宅資金」「教育資金」「老後資金」といわれますが、まさに子育ての責任は、マネーの問題でもあるわけです。

「子どもの学費は親が出す」はもちろん最初に考えること

子育ての費用について、「日々の生活にかかる費用」と「高等教育にかかる学費」は大きく分けることができます。日々の生活にかかる費用というのは、食費や服代、おこづかいなど、毎月の生活費からもっぱらやりくりする費用のことです。

日々の生活コストは毎月の家計の中からやりくりすることが多く、年収の多少に応じて子育てコストも変化させることがある程度可能です。所得が低いうちはあまり贅沢はしないが、年収があがってきたら、子どもの食費や服代の予算もアップするように、生活水準と出費が連動させることができます。

しかし、高等教育にかかる学費はそうしたサイズ変更はできません。「年収が低いから学費もダウンサイジング」とはいきません。公立や私立の別、学部や学科の別によって決まるものであって、ある程度は希望は出せても思うとおりに子どもが進学してくれるとは限りません。

このとき、「お金がないから進路は限定」といいたくないのが親の人情です。結果として「うちは3兄弟だから大学は公立でね」という希望が実現することもありますが、受験の結果によってはひとりかふたり、私立大学ということもありえます。親として考えるべきは、子どもの進路をできるだけ限定しないための経済的準備ということになります。

「学費を出したが、自分の老後は面倒みてくれ」が成り立たない時代

ところが、学費準備の問題は単純ではありません。というのも、「子どもの学費と自分の老後のトレードオフ」という問題が起きつつあるからです。子どもの学費も親として出してあげ、自分の老後の経済的準備も万全にしておくのが困難になっていく時代に来ているのです。

一方で「子どもの学費は親が出したのだから、私の老後は子どもが経済的にも面倒をみよ」と子どもに期待するのも困難です。20代あるいは30代の子どもは自分の生活を維持したり結婚して子育てするのが精一杯であり、親の老後の経済的手助けをすることが難しくなっています。高度経済成長が続いていた時代には、子どもをいい学校に無理して送り込めば、子どもは豊かな生活を手にいれるので、親の老後も支えてくれました。今、同じことは期待できません。

自分の老後をどこまで自力で備えるのか、子どもの学費はどこまで親として出してあげられるのか、冷静に考えて判断することが求められています。これはなかなか辛い選択ですが、何も考えずになんとなく学費を出し、なんとなく老後を迎えるべきではありません。

奨学金の利用を促すことは親として避けたい決断かもしれませんが、一考はしてみるべきでしょう。セカンドライフに入ってから、経済的余裕が明らかになれば、奨学金の返済を支援する方法もあります。相続財産を残してあげられれば、それを用いて子に完済させることもできるでしょう。

「老後の(経済的)面倒を子どもにかけないことが大事」という発想をしてみてはどうでしょうか。これは、21世紀の新しいお金の常識かもしれません。

産まれたらすぐ、15歳の春と18歳の春に向けてお金を貯めよう

育てのお金についていえるポイントは「お金が必要となるときあわてて用意するのでは遅い」ということです。教育ローンは、低利でお金を借りられますが返済にかかる時間が先送りされるため、自分の退職金を使って完済しなければならないケースが多々見られます。自分の老後の準備と両立するどころか、老後の備えを食いつぶしてしまいます。できれば教育ローンを借りずにすむ方法を考えたいところです。

そうなると準備の方法は「高校入学まで」が勝負ということになります。できれば子どもが誕生したらすぐ、お金を貯め始めるべきです。子どもが高校に入る年、子どもが大学に入る年の予想はすぐにできます。基本的に入学年度が早まることはありませんので、15年後、18年後の春に向けて、1カ月でも早く資金準備をスタートさせていきましょう。

仮に毎月1万円、ボーナスから5万円の積立をがんばることができれば、年間で22万円、15年で330万円が貯まります。年2%の利息が加われば384万円になり、少なくとも入学金に困る事態は回避できます。高校と大学の学費全額を毎年の家計からやりくりすることは困難でも、半分程度ならなんとかできる可能性がでてきます。結果として予算が少なくてすめば、その分は老後にもちこせばいいわけです。

一般に、子どもの教育資金準備はリスクを取るべきではないとされます。しかし、投資について理解や経験がある人であれば、無理のない範囲でリスクを取ってもいいと思います。ただし、インデックス運用にとどめたり、一定割合は個人向け国債やMMF等に振り分けるなどしえリスクを抑えることが必要です。また、子の入学年度が近づいてきたら相場の急落の影響を受けないよう、利益確定しておくことも大切です。こうした運用管理ができないのなら、無理にリスクを取るべきではありません。

そして、可能な限り、同時並行的に自分の老後の準備もしておくことが大切です。

執筆:フィナンシャル・ウィズダム代表 ファイナンシャル・プランナー/山崎俊輔
掲載日:2014年1月10日

 
   
    

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