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第8回 セカンドライフに入ったら、今あるお金で満足度を高める工夫を - ライフプラン別資産運用活用術

ライフプラン別資産運用活用術

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セカンドライフに入ってもお金のことを考える必要がある

ライフプランに応じて必要となってくるマネーニーズに、資産運用の力を活用するヒントを紹介してきたシリーズも、年金生活に入りました。

年金生活といっても、現代では20年以上に及ぶことが珍しくありません。65歳到達者の平均余命を統計でみてみると、男性は19年、女性は24年です。つまり、年金生活をスタートさせてから、20年はお金の管理を考える必要がある、ということです。

日本人の平均寿命はまだ4歳ほど伸びると予想されてますし、人よりも長生きする可能性を考えると、もしかすると30年以上になるかもしれません。

実際に何年の老後があるかは神のみぞ知る、ですが、年金生活に入っても、お金の管理や運用について考える必要があることは間違いありません。少なくとも、「今のペースでお金を使っていけばセカンドライフは問題ない」という環境を作っておくことが必要です。

少し、年金生活者のマネープランを考えてみましょう。

年金生活は「お金を貯める」より「お金を上手に使う」ステージへ

まず、年金生活において重要なのは「資産形成」ではなく「資産の活用」です。しかも運用だけでなく、取り崩しも視野に入れた活用が求められます。

年金生活というのは仕事を退職し「仕事で稼ぐ力」が低下した状態であり、さらなる貯蓄を行うことは難しくなります。年金収入のほとんどは日常生活費として用いられてしまうからです。

年金生活については2点の意識をもつといいでしょう。まず「(運用で)稼ぐ力」、つまりお金にお金を稼いでもらうことは年金生活でも可能ということです。退職金を得るなど、資金額としては若年層より多額である場合、同じ運用利回りでも得られる金額は多くなります。ただし、運用の大きな失敗を貯蓄等で穴埋めすることはできないので、慎重なリスク管理をする必要もでてきます。

2つめは、「お金を崩す」ことも現実的選択肢ということです。現役世代は家を買うときや学費の支払いがあるときに取り崩す以外、資産形成を中断する解約はオススメされませんでしたが、年金生活者は異なります。むしろ、ここまで貯めてきた資産を有効に活用して年金生活を豊かにすることを考えていい時期なのです。

たとえば、定年退職時で2,400万の貯金があって、特に相続財産を残さないと仮定すれば、無利息であっても20年のあいだ、毎月10万円を取り崩すことが可能ということです。実際には長生きに備えて残しとくお金も残しておきたいですし、日常生活で取り崩す額と旅行等の臨時出費で取り崩す枠を区分して計画すべきですが、お金を一銭もくずさず、公的年金だけで暮らさなければいけないというルールはないわけです。

ここまで長年にわたって働いてきた果実は、長いセカンドライフで有効に使っていいのです。それもまたセカンドライフのマネープランということになります。

今あるお金で満足度を高める工夫を

先ほどの例も「1,000万円は長生きや入院費用に残しておきたい」「年に1回10万円で旅行する枠をつくりたい」と具体的なイメージがつけば、(2,400-1,000-(10*20)=1,200)となり、実際に取り崩していいのは、20年間で毎月5万円とイメージを作ることができます。

総務省の家計調査年報などをみていると、年金生活者はすでに4~5万円程度の取り崩しをして公的年金だけで足りない生活のゆとりを確保しているとみられます。この計画ならなんとか余裕のある年金生活が維持できそうです。

お金の算段をすっきりさせたら、「老後にお金がショートする心配」はかなり低くなくなるわけですから、使えるお金の範囲で老後を楽しむ方法をじっくり考えていきましょう。

老後の大事なテーマはお金ではありません。「趣味や生きがいの追求」「楽しい生活」であって、「お金を守ること」ではないわけです。年金生活に入るまでは、1万円でも多く老後のための資産を増やす努力をしたいところですが、年金生活に入ったら、そういう苦労はおしまいにしていいのです。

お金がたくさんある人はお金がたくさん必要な趣味もチャレンジできるでしょうが、老後の生活を豊かにするのは、海外旅行や大型バイクのようなお金のかかる趣味ばかりではないのです。

地域のコミュニティ参加や町歩き、郷土史の研究などはほとんどお金がかかりません。自分の身の丈に合った、ちょうどいい老後の生きがいをみつけていくといいでしょう。

年金生活者も資産運用をしていい。ただし注意も。

年金生活者が資産運用を行うことは特に問題はありません。あまりにも長期に及ぶ年金生活を考えると、少なくともインフレに負けない程度の購買力維持が必要です。定期預金をとりあえず組んでおけばインフレを上回ることはもう難しく、少しお金の管理も考えておく必要があります。

しかし、投資を行う場合でも必ず一定割合は定期預金に残し、市場の急落が年金生活に支障を及ぼさないよう注意したいところです。現役世代であれば、中長期的保有により資産の回復を待ったり、追加の資金投入により損失を補い資産形成を継続させていくことができますが、年金生活者にはそうした力がないことを自覚した運用を行うことが必要です。

また、長い年金生活を考えると「前期」と「後期」について運用のスタンスを変えていくことも考えてみたいところです。仮に老後を20年とするなら「65~75歳まで」はリスクを取った運用も行うが「75歳以降」は安全運用に切り替える、といったことも視野に入れておくべきです。

先ほども述べたように、お金の問題は年金生活のメイン課題ではないのです。セカンドライフの生活を充実させるための手段に過ぎません。お金の問題を老後の「目的」と勘違いしないようにしたいところです。

エンディングも意識しておく

いつかは寿命を迎えることを考えれば、「相続」の問題も避けられません。「争族」にならないためにも、親の意思をしっかり伝えておきたいところです。

また男性が女性より先立つ可能性が高いことを考えると夫は妻の生活のことも守ってあげることが最後の仕事かもしれません。

最近流行しているものに「エンディングノート」があります。お葬式の希望や家族への感謝のメッセージを書くとともに、保険や相続財産の目録作りも行う資料です。

エンディングの問題は、病気になってから考えるより、元気なうちに考えておいたほうがいいテーマです。書店には書き込み式のエンディングノートがいくつも売られています。手にとってみるといいでしょう。

執筆:フィナンシャル・ウィズダム代表 ファイナンシャル・プランナー/山崎俊輔
掲載日:2014年1月24日

 
   
    

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