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【第2回】公的年金が破綻しない理由と破綻しなくても安心できない理由(後編) - 退職・年金ナビ

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退職・年金ナビ [ 備えよ!老後のお金 20~30代の公的年金入門 ]

【第2回】

公的年金が破綻しない理由と破綻しなくても安心できない理由(後編)

国の年金制度、破綻しないとしても安心はできない

前回、日本の年金制度は破綻しない、という話をしました。とかく年金と言えば破綻するという人が多いのですが、破綻はむしろ可能性がほとんどないと考えてほしいと思います。
しかし「破綻しない」ことと「安心できる」ことはまた別問題です。破綻=不安というコドモ的極論でしか思考していないと、破綻しない=安心、ではないかと考えてしまいますが、そもそも破綻と安心は同義ではありません。
年金について学ぶときは、「破綻はしないけれど、安心できない面がある」という現実をしっかり知ることが大事です。
それでは安心ができない3つのポイントを整理してみます。
公的年金は破綻しない・・・が安心できない
(不安1)給付を引き下げる方向性は変わらない
 前回、年金改正をしているので破綻しないといいました。破綻しないために具体的に何をしているか、といえば給付の引き下げです。給付を引き下げれば総額の支払いは少なくなりますので、破綻せずに制度を続けていくことができます。
しかし、これは破綻はしないが不安が生じる要因です。繰り返しますが「制度は破綻しない」のですが、「生活の不安は高まる」ということです。
今、年金生活を送っている世帯の64%は国の年金に老後の生活を100%依存しているそうです。こうした生活は老後の基礎的収入を得ることはできても、豊かな老後とはいえなくなります(今までも公的年金だけで豊かさは実現困難でした)。これからの世代は国の年金におおむね半分程度頼るようにシフトし、しっかり自分でも備えていく必要があります。
(不安2)長生きになるほど頼れる相手は少ない
 長生きする期間は戦後急速に長くなりました。1970年代まで老後の期間は10年程度と考えられてきましたが、現在では定年後の期間を20年見積もる必要があります。この期間はまだ延びると考えられています。
しかし、頼れる相手はどんどん減少しています。兄弟・親戚間で支え合おうにも兄弟数の減少により頼れる親族数が減っているからです。
子もあまり頼れません。子の数が減少していますし、子の経済状況が親より豊かな時代でもないからです。当然独身者は子に頼るわけにはいきません。
50年前は、親族が近くに住んでいることで支え合ったり、子と同居していることで生活コストの多くを軽減することができました。これからの時代は、自分の老後を誰かの仕送り等でやりくりする発想は今後は捨ててかかるべきだと思います。
年金制度が維持されても老後の不安は高くなると考えるべきです。
(不安3)制度改正が遅れるほど不安定になる
 わが国では現在、年金改正が順調に進まない状態にあります。いろいろな反対意見が出ているからですが、年金改正を遅らせるほど不安が高まるという状態にあります。
例えば年金受給開始年齢の引き上げですが、20年後の日本人の平均寿命が3年伸びているのであれば、受給開始年齢を引き上げても何らおかしいことはありません。むしろ今の世代より3年長く年金をもらえることになり、国の負担は増してしまいます。
それに改正をするのであれば20年前くらいから予告してくれたほうが対策も取れます。20年後のリタイア年齢が3年引き上げることに備え、今から経済的準備をすれば負担は抑えられますが、「来年から3歳引き上げです」となれば、暴動が起きかねません(ギリシャで暴動が起きるのは年金改革が唐突すぎ、社会的影響が甚大だからです)。
前編で年金改正が行われるほど制度の破綻リスクは低くなると述べましたが、改正反対論者は実は制度の不安定さを高める取り組みに力を貸しているわけです。

国の年金制度を「知る」ことが安心につながる第一歩

制度の破綻がなくても、私たちは老後に不安を感じておく必要があります。
むしろ、公的年金制度の破綻のような漠然とした(そして誤った)論点でいつまでも考えている場合ではありません。むしろ、個人的でリアリティのある問題として老後の不安は考えるべきなのです。
しかし、不安を安心に変えていくためには、国の年金制度について適切な理解をしておくことが必要です。今の制度を知りつつ、今後の改正の可能性も視野に入れておく必要があります。
そして、国の年金制度で準備できない部分については、必要に応じて自ら備えていくことが大切です。
このコラムシリーズでは、20~30歳代の「年金をもらうのはまだまだこれから」だけど、年金のことを知っておきたい世代に必要な最低限の知識を紹介していきます。
役所の人や年金の学者が言えないようなところもずばっと切り込んで説明してみたいと思いますので、よろしくお願いします。
執筆:フィナンシャル・ウィズダム代表 ファイナンシャル・プランナー/山崎俊輔
掲載日:2012年月04月17日



 
   
    

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