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【第14回】子育てファミリー世帯の年金は?(後編) - 退職・年金ナビ

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退職・年金ナビ [ 備えよ!老後のお金 20~30代の公的年金入門 ]

【第14回】

子育てファミリー世帯の年金は?(後編)

子育て世帯は経済的に苦しい時期を過ごすが老後にも意識を

子育て世帯の年金額はどうなるか、「働き方別」に見てみました。前半の記事で見てきたように、子育ての有無、子どもの数は子育てファミリーの公的年金にはまったく影響しません。夫婦の働き方の違いによって年金額が変わってくるわけです。
もう一度繰り返しますが、「子どもの人数」は将来の年金額に反映されることはありません。また、「子育てをしたか(独身だったか)」も将来の年金額に考慮される余地はありません。これは子育てファミリーがしっかり覚えておくべきことです。
子育てファミリーは、子育て期間が終わるまで、経済的にはなかなか苦しい時期を過ごします。子ども優先で自分たちの消費をガマンすることも多いでしょう。しかし、その苦労は年金には反映してもらえません。老後のことはしっかり自分で備えなければいけないわけです。

大学の入試までにやっておけること、考えておくべきこと

一般的な「子育てファミリーの老後の準備」といえば、「子育てが終わって、ひといきついたら、自分の老後のお金を考える」という手順だと思います。誰でも考えるこのやり方は実はあまりうまいやりかたではありません。
なぜなら、「最後の子どもが大学卒業したときの自分の年齢」を考えると、老後の準備をする暇がない可能性があるからです。
晩婚化や子の出産年齢の高齢化は、「子の卒業後の準備期間」を減らしています。
たとえば夫が30歳で最後の子どもが生まれたとすれば52歳で卒業する計算ですから、60歳まで8年は貯金をする時間が取れます。しかし35歳で最後の子どもが生まれたとすれば卒業は57歳、40歳で生まれた場合は62歳と年齢はその分引き上がります。
今どき、30代後半というケースは珍しくないですから、自分の老後のことを後回しにすると、準備期間を十分に取れないことになるわけです。
そこで考えておくべきは、2つです。「子の教育費準備をできるだけ先倒しする」ことと「自分の老後の準備も同時並行で実行しておく」ことです。
「子の教育費準備をできるだけ先倒しする」……まず、子の教育費準備を大学卒業後に先送りしないようにします。教育ローンは低金利で審査も緩いのですが、子の卒業後に教育ローンの返済をすることになり、老後の準備ができなくなります。下手すれば退職金で返済することになります。子どもが生まれたら、高校・大学の入学年度を計算して、少しずつでも積立をしておきましょう。子の教育費準備は自分の老後準備にもつながっているわけです。
「自分の老後の準備も同時並行で実行しておく」……また、自分の老後の準備についても少額積立でいいので、同時進行させておくことが重要です。特に子の卒業が60歳以降になる人は、60歳代前半に老後の貯金をすることは現実的ではないので(60歳の再雇用で給料が下がるのが一般的)、しっかり準備しておくべきです。可能であれば個人型確定拠出年金のように解約しにくい(ただし税制優遇もある)口座を利用していくといいでしょう。
高校の入試や大学の入試が終わってから「学費をどうやって捻出しよう」と考えるのは賢いやり方とは言えません。早め早めの準備が老後の対策につながるわけです。
なお、子どもが2人以上ある場合は、学費等の準備もそれだけ増えるということですから、よりしっかり備えていくことが必要です。

自分の老後を取るか、子の学費を優先するか

子の教育資金準備と、自分の老後資金準備は正面から衝突する問題です。
このとき、どうがんばっても自分の老後資金準備に赤信号が鳴っているとしたら、「子どもの学費負担をあきらめる」のもひとつの方法です。
アメリカのドラマでは子どもは奨学金を取って大学に通い、その後のキャリアの中で自力で返済する姿がよく描かれています。親は自分の老後は自分でやりくりし、子どもには頼りません。日本では高度経済成長時代に入って以降、親が学費を全額負担するスタイルが一般的になりましたが、親の扶養と子の教育費負担、自分の老後準備の3つを求められてはいませんでした。
子どもにたくさんの愛情とお金を注いでも、子どにかけたお金に見合う経済的お返しをしてもらうのは困難です。自分自身も、自分の親に育ててくれたことを感謝こそすれ、経済的に返せるかと聞かれれば、難しいのではないでしょうか。高度経済成長の時代なら、「親の面倒もみる」「自分の老後も備える」「子の教育費も出す」と同時実行が可能でしたが、これからの時代に、これは難しいと思います。
100%子どもに奨学金を取らせるのは抵抗があるかもしれませんが、「自分の老後の面倒は子どもに頼らない」という一線を守るために部分的に奨学金を取らせるのもこれからの重要な選択肢になってくるはずです。ずいぶん先のことになるでしょうが、子の高校入学あるいは大学入学の際には「老後の準備状況」もチェックポイントに含まれると覚えておいてください。
なお、「子の学費を親が全額面倒見たのだから、子は親の老後の面倒を見るべき」という発想で、子に老後の面倒を見てもらうことは、あまり期待できません(自分が親に十分な経済支援をできないように!)。だからこそ、冷静な判断が必要になるわけです。

ファミリー世帯の老後準備と子どもの教育費の深い関係

ここまでまとめてきましたが、ファミリー世帯は「子どもの教育費の準備」が「自分の老後のお金の準備」と深い関係があることを、あまり意識していないと思います。私の周囲にも子育てファミリーの夫婦がたくさんいますが、なかなか実感してもらえません。あんまり強く言うと、「嫌なことはこれ以上言わないで」と耳をふさがれることもあります。
しかし逆に考えれば、教育費準備でつまずかなければ、そのまま自分の老後へのしわ寄せを回避できる、ということでもあります。立派に巣立った子どもが、孫を連れて遊びにきてくれたとき、子どもにおこづかいをもらうのではなく、あげる立場になれるよう、経済的準備をしっかりしておきたいものです。
執筆:フィナンシャル・ウィズダム代表 ファイナンシャル・プランナー/山崎俊輔
掲載日:2012年月09月11日



 
   
    

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