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【第16回】自営業者の年金準備について(後編) - 退職・年金ナビ

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退職・年金ナビ [ 備えよ!老後のお金 20~30代の公的年金入門 ]

【第16回】

自営業者の年金準備について(後編)

自営業者は国の年金だけで暮らせないことを前提に考える

前半では、自営業者(ここでは国民年金のみ入っている人を指すので、フリーランス、非正規のスタッフ契約社員なども含みます)の加入する年金制度について説明しました。毎月高い保険料を納めているように思いますが、実は保険料は会社員に比べて安いものであり、かつ年金額も低いということが分かりました。(厚生年金保険より割がいい、といっても年金額の低いことはしっかり理解しておく必要があります)
国民年金だけに加入していると、きちんと満額(40年)納付しても年額80万円にならない年金ですから、たとえ夫婦でも年額160万円の収入ということになります。ほとんど非課税とはいえこれでは老後の生活を安心して過ごせる金額ではありません。
(ただし、平均余命20年を考えれば総額3200万円の収入ともいえます。これを放棄することはさらに生活の不安を増やすばかりです。必ず国民年金保険料は納めましょう)
もちろん独身であった場合は、年額80万円で老後のやりくりをするわけですから、これももっと大変です。仮に持ち家を取得しローンは完済してあった(あるいは親の家を相続した)としても、この金額では日常生活をやりくりするのがやっとです。
つまり、自営業者、個人事業主、フリーランス、ノマドワーカーといった人たちの年金プランとしてはこれにしっかり備えていく必要があるわけです。ポイントは2つ、つまり

 ・国民年金はしっかり納めて、しっかりもらう
 ・それでも老後の不足は大きいので準備する


ということになります。

いくらあれば、自営業者の老後の準備は足りるか

会社員と専業主婦の夫婦に月額23万円くらいの年金モデルが設定されるということは過去に説明していますが、夫婦で14万円の国民年金分だけであったとすれば、毎月9万円の不足ということです。これは年間にして約100万円足らないというイメージです。老後を20年とイメージすれば2,000万円が必要ということになります。女性の長生きを考えれば25~30年を考える必要もあり、そうすると3,000万円にもなります。
会社員のところでは、公的年金だけでは不足しており毎月4~5万円の取り崩しが欲しいと説明しましたので、これも加えると20年で1,200万円の追加が必要ということです。つまり、どう少なく見積もっても、3,000万円以上のお金が老後をやりくりするだけで生じるということになります。
前回、厚生年金に加入している会社員より保険料が少なくてすんでいる、という話をしましたが、その分ぐらいはコツコツ老後のために積み立てる「自分年金枠」を確保しておくといいでしょう。
仮に毎月1.5万円の積立であっても、35年コツコツ続けて年3%も増えれば、1,112万円の老後の財産に育ちます。将来金利が上がって年平均5%なら1,704万円です。目の前の仕事もがんばりつつ、老後の準備もがんばる意識が必要です。
また、自営業者は会社員のような退職金がありません。退職金が欲しいならこれも自分で準備する必要があります。小規模企業共済、個人型確定拠出年金、国民年金基金などは税制優遇もありますので、活用してみるといいでしょう。

自営業者は、長く働くか、しっかり貯めるかの選択が必要

自営業者の場合、会社員と違って有利な点もあります。たとえば「リタイア年齢は自分で決められる」ということがあります。赤字なのにいつまでもお店を続ける、というのは本末転倒ですが、日常生活費くらいの利益が出せる仕事であれば、働けるだけ働くことで、老後生活の開始を遅らせ、資金の取り崩しを遅らせることができます。
国民年金(老齢基礎年金)をもらいながら自営業者を65歳以降続けても年金はカットされませんので、リタイアを70歳や75歳まで引き延ばすことができれば、これは大きい財産になります。仕事を辞めるまで「老後資金取り崩しゼロ」になるかもしれませんし、会社員の多くが実質60歳どまり(65歳までの継続雇用は大きく年収が下がる)であるのと比べて60歳以降の家計は大違いです。
また、しっかり売り上げを伸ばし、お金を貯めておくことで、アーリーリタイアメントを検討したり、会社員並のリタイア年齢に設定することもできます。この場合、人よりもハイペースで老後資金準備をしなければなりませんが、ビジネスが大成功したのであれば、どんどんお金を貯めてのんびりした老後を早くスタートさせることもできます。
フリーランスとかノマドワーカーというようなオシャレな言葉を使っていても実態は個人事業主であることがほとんどです。
ひとり、あるいは家族と営む個人商店や個人事業主の場合、老後の準備も自分で行うことが大切です。
執筆:フィナンシャル・ウィズダム代表 ファイナンシャル・プランナー/山崎俊輔
掲載日:2012年月10月02日



 
   
    

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