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【第1回】介護費用不足は多世代わたって影響を及ぼす - セカンドライフ最大のリスク、介護にかかるお金と対策 - 退職・年金ナビ

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退職・年金ナビ [ 介護は突然やってくる! ]

セカンドライフ最大のリスク、介護にかかるお金と対策

介護費用不足は多世代にわたって影響を及ぼす

ポイント
  • 老後資金のプランニングは介護費用を含めて考える
  • 費用不足は家族がモメる原因にもなりかねない
  • 介護費用の準備は早いほど効果的

あなたの老後資金の見積もりは正しい!?

ファイナンシャル・プランナーという仕事をしていて、最近は老後資金や退職後のライフプランをしっかり考える方が増えてきたと感じています。「年間生活費の赤字に貯蓄を取り崩して賄っても、平均寿命までは持ちそうだ」と考えているようですが、実はそこに落とし穴が。
老後資金の見積もりは現在の家族構成や健康を前提としており、介護にかかるお金までは反映されていないものがほとんどなのです。
WHOが提唱した、日常的に介護を必要とせず、自立した生活ができる期間を表す「健康寿命」という指標があります。日本の場合、男性72.3歳、女性77.7歳(2004年 WHO保険レポート)。つまり老後資金を見積もる際は、統計上それ以降最低でも平均寿命までの7~9年は、何らかのサポートを必要とし、それに対しての費用が発生する可能性があると考えておくべきでしょう。

PPKといかず、さらに長生きもありうる

しかし私は、特に女性の場合、100歳まで見積もっていてもオーバーではないと考えています。なぜなら介護施設に入居すると、規則正しい生活、栄養士がたてた食事メニューなど、非常に健康的に過ごすことになり、思っていた以上に長生きするケースも少なくないからです。
住宅ローンや教育費は、支払い総額や支出の期間が明確なのでプランしやすいのですが、介護にかかる費用については、人それぞれ。60代から発生する人もいれば、PPK(ピンピンコロリ)でほとんど費用のかからないケースもあります。親の介護などを経験しておらず自分も現在健康であれば、介護やそのコストを意識する機会がないのは致し方ないかもしれません。しかし、介護費用を侮るなかれ。時には教育費よりはるかに大きな額にもなることを認識しておきましょう。

理想と現実のギャップ、事が起きてからではモメる原因に

生命保険文化センターが行った意識調査(「生命保険に関する全国実態調査(平成21年度)」によると、要介護状態になった場合に必要と思う初期費用は数百万円単位。1千万円以上と考える人も8%いることがわかります。さらに月額費用は10~15万円、20~25万円と考える人で半分近くいます。
【要介護状態になった場合、初期費用として必要と思う金額】
要介護状態になった場合、初期費用として必要と思う金額

【要介護状態になった場合、月額費用として必要と思う金額】
要介護状態になった場合、月額費用として必要と思う金額
出所:生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」(平成21年度)
言い換えるとこれらの費用を貯蓄や年金で賄っていけるかということですが、厚生労働省の年金実態調査(平成19年)によると、年金受給者の平均受給額は約182万円(月額約15.1万円)。300万円(月額25万円)超は75歳以上で2割程度、60代受給者では1割未満という実態を考えると、年金以外の収入か取り崩せる貯蓄をかなり準備しておかないと難しいといえるでしょう。
では、介護費用が不足するとどのようなことが考えられるでしょう?もし施設に入居していた場合、月額費用が支払えなければ退去となります。また、費用を捻出できないのであればマンパワーで補うしかないと、頑張りすぎて介護者が体を壊したり、介護のために仕事を辞めざるを得ず、家計が困窮状態になることも。これらは社会問題にもなっています。
さらに夫婦だけではどうにもならなくなった場合、子どもまで巻き込んでしまうことにもなります。しかし介護が必要になる親を持つ子ども世代は、一般的には住宅ローンや教育費でやりくりが大変な時期のはず。このようなケースでは子ども同士でモメたり、子ども夫婦の夫婦仲をも壊してしまいかねません。

介護に関する準備は早いほど効果的

もちろん介護は合理的であればいいというものでもありません。たとえ大変であっても、親や配偶者の介護をしたいと思う気持ちは尊重すべきでしょう。しかしそのような場合でも、最後はお金で解決できるという選択肢があるか否かで、介護する側の心理的負担は大きく違います。
介護費用の準備は早いほど効果的です。また社会保険や各種制度、高齢者施設などについての知識や情報量により、介護やコスト負担の納得度が大きく違ってきます。「その時」になって慌てても遅いということを理解し、自分なりの介護に対する価値観を整理していくことが重要です。本シリーズでは、介護にかかるお金や対策に関する情報を発信していきます。
次回は、介護が必要になった際の初動手続きについてご紹介します。
ファイナンシャル・プランナー 鈴木 暁子
所属:(株)プラチナ・コンシェルジュ
掲載日:2011年月05月10日
プロフィール
ファイナンシャル・プランナー
鈴木 暁子
企業、オープンカレッジセミナー講師をはじめ、web、新聞、雑誌などへの執筆、個人相談などを行う。特に高齢期のマネープランや介護、終の住処などに力を入れており、自身でも高齢者施設見学を精力的に行い、情報収集に努めている。(株)プラチナ・コンシェルジュ所属



 
   
    

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