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【第4回】介護サービス(2)施設の活用とスムーズな住み替えのために - セカンドライフ最大のリスク、介護にかかるお金と対策 - 退職・年金ナビ

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退職・年金ナビ [ 介護は突然やってくる! ]

セカンドライフ最大のリスク、介護にかかるお金と対策

介護サービス(2)

施設の活用とスムーズな住み替えのために

ポイント
  • 在宅介護でも施設を利用した介護サービスが利用できる
  • 介護を受ける人のニーズに合わせた施設選びが重要
  • 施設への住み替えは、事前の情報収集がカギになる

介護する人も、される人も施設利用でリフレッシュ

前回、「できるところまで在宅介護で費用を抑え、介護度が高くなったら施設に入所するのが現実的」と述べましたが、介護施設の利用方法は入居だけではありません。公的介護保険では、在宅介護の場合に、施設を使った次のようなサービスを利用できます。
【施設を利用する在宅サービス】
サービス名 内容
デイサービス
(通所介護)
デイサービスセンター(日帰り介護施設)に通って、食事や入浴をしたり、健康チェックや機能訓練などを受ける
デイケア
(通所リハビリテーション)
病院・診療所や老人保健施設などに通って、リハビリテーションを受ける
ショートステイ
(短期入所生活介護・短期入所療養介護)
特別養護老人ホームや老人保健施設などに短期間入所して、日常生活を送り、機能訓練や健康管理などを受ける
在宅で介護を受ける人は自宅に閉じこもりがちで、ますます身体機能が低下したり、人と話すことが少なくなって認知症が進行したりすることがあります。それを防ぐのが、デイサービス、デイケアといった、施設に通って受ける介護サービスです。
施設でスタッフや他の利用者と交流したり、レクリエーションなどに参加したりすれば、楽しい時間を過ごすことができ、気分転換にもなります。
介護をする家族も、日中の一定時間を自分自身のために使えるので、精神的・肉体的にリフレッシュできます。また、ショートステイを利用すれば、介護する人が病気や旅行、冠婚葬祭で家を留守にするときも安心です。
施設を使ったサービスは、将来の施設入所への橋渡しにもなります。
特別養護老人ホームに併設されたデイサービスセンターであれば、それを利用しながら特養の入所待ちをすることが考えられます。また、認知症の人をグループホームに入所させるにあたり、その施設のデイサービスを利用し、施設での生活に慣れてもらうことで、介護を受ける人が見知らぬ場所にいきなり移されて困惑するといったことが避けられます。

“通い”と“泊まり”を組み合わせたサービスも

介護保険では、在宅サービス、施設サービスのほかに、地域密着型サービスと呼ばれるものがあります。その1つである「小規模多機能型居宅介護」は、施設への通所を中心にして、必要に応じてその施設に宿泊したり、施設のスタッフによる訪問介護が受けられたりするというものです。要介護者のその日の状況に合わせて、通い・宿泊・訪問介護を使い分けることができるほか、いつも通っている施設の顔なじみのスタッフが宿泊の世話や訪問介護をしてくれるので、要介護者が安心して介護を受けられるというのがメリットです。
地域密着型サービスは、地域のニーズに合わせて市町村が事業者を指定・監督するので、原則としてその市町村の住民しか利用できませんが、小規模多機能型居宅介護サービスは施設数・利用者数ともに大きく増えており、2012年の介護保険法の改正で、訪問看護を組み合わせたサービスの提供も可能になりました。小規模多機能型居宅介護は今後、在宅介護の柱となっていくかもしれません。
デイサービス、デイケアの利用は、ケアプランの中で週に何回という形で組み込まれます。一方、小規模多機能型居宅介護は、1カ月いくらという料金体系になっています。いずれも、利用料の1割を自己負担し、食事、宿泊などの費用は別途支払います。
【小規模多機能型居宅介護にかかる費用の目安(1カ月あたり)】
要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
4,469円 7,995円 11,430円 16,325円 23,286円 25,597円 28,120円
* 市町村や施設によってこれに加算がつくことがある。
在宅介護というと、ずっと家にいて要介護者の世話をしなければならないというイメージがあるため、「それはムリ」と思ってしまうかもしれませんが、施設を使ったサービスをうまく利用することで、ゆとりある在宅介護が可能になります。

要介護者のニーズによって入所する施設は異なる

さまざまな介護サービスを使っても、在宅介護を続けられなくなることがあります。
例えば、
  • 介護する家族が転勤などで要介護者から離れなければならなくなった
  • 要介護者の介護度が上がり、家族が日常生活の世話するのが困難になった
  • 要介護者の認知症が進み、徘徊などに家族が対処できなくなった
  • 介護疲れや介護うつで、家族が介護を続けられなくなった
  • 一人暮らしの要介護者が、身の回りのことができなくなった、あるいは、火災など安全上の心配が出てきた
といった場合は、施設への入所を考えなければなりません。
介護施設にはいろいろな種類があり、住み替えを考えるにあたっては、介護を受ける人のニーズに合った施設を選ぶ必要があります。施設を要介護者のタイプ別に分けると次のようになります。
【要介護者のタイプと介護施設】
要介護者のタイプ 介護施設
医療的なケアが必要な人 介護療養型病床
医療的なケアの必要がない人
認知症の人
特別養護老人ホーム
脳梗塞などで入院したあとリハビリが必要な人 老人保健施設
認知症の人 グループホーム
身の回りのことが自分でできる人 ケアハウス
高齢者向け優良賃貸住宅
高齢者専用賃貸住宅
これ以外に、要介護者の幅広いニーズに応える施設として、介護付き有料老人ホームがあります。
上記のうち、老人保健施設は入所期間が原則として3カ月なので、その後も施設での介護を希望するなら、3カ月のあいだに次の受け入れ先を探す必要があります。また、ケアハウスや高齢者向けの賃貸住宅は、基本的に介護施設ではなく“住まい”なので、要介護度が上がると、特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームなどへのさらなる住み替えが必要になる場合もあります。
介護施設のうち、最も費用が少なくてすむ特別養護老人ホーム(特養)は、入所希望者が多くなかなか入所できないのが現状です。そのため、利用料の安い有料老人ホームが、特養への入所待ちや特養代わりに利用されています。

早めに準備すればスムーズにいく

家族が介護施設への住み替えを考えても、介護を受ける人自身が施設への入所を望まないのであれば、ムリに入所させるわけにはいきません。ただ、入所を望まないのは、本人が介護施設に対してよくない印象をもっていたり、介護施設での生活をイメージできなかったりするのが原因ということも考えられるので、施設を見学したり、前述のようにデイサービスやデイケア、ショートステイなどを使ったりして、施設での生活に慣れてもらうようにします。
こうしたことを考えると、施設への入所までにはある程度時間がかかります。在宅で介護しているうちから、あるいは、要介護になる前から、どこにどんな施設があり、どんなサービスが受けられ、どのくらい費用がかかるかなどの情報を、収集しておくことが重要です。それと同時に、介護を必要とする人が、どのような介護を受けたいのかを、あらかじめ知っておくことも必要です。
早めの準備が、施設へのスムーズな住み替えにつながります。
次回は、介護事業者情報の活用法をご紹介します。
ファイナンシャル・プランナー 馬養 雅子
所属:(株)プラチナ・コンシェルジュ
掲載日:2011年月06月22日
プロフィール
ファイナンシャル・プランナー
馬養 雅子
マネーに関する書籍や新聞・雑誌記事の執筆を中心に、個人相談や講演も行う。これまでに数多くの高齢者施設を見学し、介護・高齢者施設問題に詳しい。 「今からはじめる定年後の安心生活」(リイド社)、「介護にかかるお金」(共著:講談社)など著書多数。(株)プラチナ・コンシェルジュ所属。



 
   
    

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