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【第7回】高齢期の住まいに関する資金プラン - 退職・年金ナビ

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退職・年金ナビ [ 高齢者施設の選び方 ]

知っているようで知らない高齢者施設の選び方

高齢期の住まいに関する資金プラン

  • 入居一時金で貯蓄を大きく減らさず、毎月のランニングコストは年金の範囲内を目安に。
  • 住まいにかかる費用に加え、介護費用やその他費用も含めたトータルコストで検討。
  • 将来、再度の住み替えの発生には要注意。その分の費用準備も必要。
これまでに、さまざまな形態の住まいをハード面、ソフト面から見てきました。最終回では資金プランを考慮し、より現実的な住まい選びのポイントをお伝えしていきます。

“資金不足”は、絶対に避けなければいけない

終の住まいの選択肢としては、高齢者施設、高齢者住宅、自宅などがありますが、いずれにしても絶対に避けなければいけないのが資金不足です。特に自宅や分譲マンション以外の場合は退去という最悪の状況も。もちろん当初は取り崩す予定の貯蓄もあっての選択でしょう。しかしその場合、何歳までの用意をしていますか?
寿命ばかりはわからないので、とりあえず統計データを目安にされる方も多いと思いますが、厚生労働省が発表した「平成23年度 簡易生命表の概況」によると、80歳男性の平均余命(各年齢の人が平均してあと何年生きられるか)は8.39年、女性は11.36年。90歳の男女でも4~5年あります。こうしてみると90歳や95歳まで生きることも十分に考えられます。資金プランは100歳までを想定しておくと安心でしょう。
とはいえ、100歳までを想定した資金プランでは、貯蓄が底をついてしまう方も多いはず。つまり貯蓄の取り崩しを前提とした資金プランでは長生きリスクに対応しきれません。極力取り崩しに頼らずにするには、毎月のランニングコストは年金の範囲内を目安にすることがポイント。また施設や住宅に入所(入居)することも考えて、一時金の負担も考慮する必要があります。
有料老人ホームの場合、入居一時金+入居後の月額費用が主な費用ですが、最近では通常プランより入居一時金を安めに、その分月額費用を高めに、といったプランを用意する施設もあります。一時金が負担になる場合このようなプランは一見使いやすそうですが、退去まで高めのコストを負担し続けることになるので、長生きの場合には結果的に支払い総額が高くなることに注意が必要です。逆に高齢での入居の場合、償却期間中に亡くなってしまい、入居一時金のモトを取れないというケースも考えられます。あらかじめ寿命をはかることができないので難しいのも事実ですが、入居一時金の償却期間や、支払いプランの損益分岐の年齢などは施設に確認すれば教えてもらえますから、入居者の年齢や健康状態などを鑑みながらプランを選択することが肝要です。

資金プランはトータルコストで考える

ところで、自宅介護と施設介護では自宅のほうが安く済むと思っていらっしゃる方も多いようです。しかし、在宅サービスは実際に受けた分の積み上げ式で費用がかかります。介護度が重度になりサービスの利用頻度が高くなると、毎月何十万円もの費用を負担しなくてはならないケースも少なくありません。これは住宅型施設に入居している場合も同様です。
一方、介護付き施設では介護費用も月額費用に含まれており、コストをある程度固定できるので、資金プランが立てやすくなる側面があります。
また余談ではありますが、忘れがちなのが趣味など楽しむための費用。特に自立型施設ではレクリエーションプログラムも充実していますし、元気な方ばかりですから、楽しみのためにお金をかけることも日常的。施設への費用支払いで貯蓄も使い果たしてしまい、あとはひたすら慎しくおとなしく過ごす、というのでは本末転倒です。施設や住宅への入居はゴールではなくスタート。背伸びをして入居しても、その後楽しむためのお金がなければ意味がありませんから、施設の費用以外にかかる費用を含めたトータルコストで検討することが重要です。

終の住処になり得るのは介護度が重くなっても住み続けられるところ

また、「終の住処」のつもりがそうはならなかったというのも、資金プラン上、避けなければなりません。どれほど重度になっても住み続けられるのは介護付き施設のみ。自立型や住宅型施設に入居した場合は、身体や介護度がどのような状況になった時点で介護施設へ移るかという再度の住み替えを視野に入れ、予めその分の資金準備をしておくことも必要です。
しかし、複数の住み替えができるほどの資金を保有している方は、そう多くはないでしょう。最近では警備会社や電鉄会社などで見守りサービスをするところも増えてきました。また配食サービスなどを利用することで、外部からの見守りや、食事サービスを受けることもできます。このような工夫で、自宅での生活にそれほど不自由しない段階、あるいは自宅介護が可能な間はできるだけ自宅で過ごし、いよいよ自宅介護が難しくなってきた時、最期まで面倒を見てもらえる介護付き施設への住み替えをするのが現実的です。実際、厚生労働省が発表した「平成17年社会福祉施設等調査結果の概況」によると、有料老人ホーム入居者の平均年齢は82.5歳。約68%が介護の申請をしており、うち要介護1が約20%、要介護2と3がそれぞれ約10%となっています。このあたりが入居のタイミングとして、ひとつの目安といえるでしょう。
介護は“気持ち”も重要ですので、費用面だけで語れるものではありませんが、介護力と資金のバランスをよく考えた選択をすることが大切だと言えるでしょう。実際の入所は先でも、資金プラン策定の要素となる介護の方針決定と終の住まい選びの準備は、元気なうちからスタートさせておくことをお勧めします。

ファイナンシャル・プランナー  鈴木 暁子
所属:(株)プラチナ・コンシェルジュ
掲載日:2013年月02月06日
ファイナンシャル・プランナー  鈴木 暁子
企業、オープンカレッジセミナー講師をはじめ、web、新聞、雑誌などへの執筆、個人相談などを行う。特に高齢期のマネープランや介護、終の住処などに力を入れており、自身でも高齢者施設見学を精力的に行い、情報収集に努めている。(株)プラチナ・コンシェルジュ所属



 
   
    

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