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【第2回】保険を活用した相続術 - 退職・年金ナビ

 

退職・年金ナビ [ 攻めの相続 ]

攻めの相続で、大増税時代を乗り切る!

保険を活用した相続術

ポイント
  • 生命保険を使って納税資金として必要な保障額を確保しよう
  • 生命保険の契約形態によって節税効果は異なる
  • 保険金を活用して争族(相続トラブル)を避け、円滑な遺産分割を
生命保険は、節税や納税資金の確保、円満な遺産分割など、様々な相続対策に活用できる有益な方法です。そこで、税負担の軽減と円滑でスムーズな相続手続きの備えとして、生命保険にどのような効果が期待できるかをご紹介していきます。

納税資金を確保 ~財産を無傷で残す資金準備~

相続が発生し、相続税を納付しなければならなくなった場合に、比較的少ない費用負担と簡単な手続きで納税資金を確保できる方法が生命保険です。
相続財産に現預金が少なかったり、換金の難しい不動産ばかりで相続税が払えないといったケースや、相続税の支払いに遺族の生活資金までもといった事態を避けるために、相続税額に見合う生命保険に加入すれば、納税資金を準備することが可能になります。

相続税を減らす ~契約形態で異なる節税効果~

死亡保険金が相続財産として扱われる「相続税型」の保険契約と、相続が発生した時点で受け取る保険金は相続人の所得となり相続財産には含まれない「所得税型」の保険契約とでは、課税関係だけでなく節税効果も異なります。
被相続人を契約者および被保険者、相続人を受取人とする相続税型の保険契約の場合、生命保険金には500万円×法定相続人の数までの非課税枠がありますので、この金額の範囲内であれば保険金を相続財産として加算する必要はありません。
したがって、試算の結果、どうも相続税がかかりそうだが、まだ何も相続対策をしていないという方は、先ずは非課税金額内で、被相続人を被保険者とする生命保険契約への加入を検討されてみてはいかがでしょうか。
一方、契約者と受取人を相続人、被保険者は被相続人とする所得税型の保険 契約の場合、相続の際に支払われる保険金は相続財産には含まれず、相続人の一時所得として課税されますので、相続税の実効税率が一時所得の最高税率25%(所得税40%+住民税10%の合計50%の1/2)を越えるようなケースでは節税効果があります。
さらに、被相続人から相続人に対して、保険料相当額の資金を無税もしくは相続税より少ない負担の範囲で暦年贈与していけば、相続財産が毎年減少し、資産税のトータル的な負担軽減も期待できます。
死亡保険金の課税関係
契約者 被保険者 保険金受取人 税金の種類
子に相続税(非課税枠あり※1)
子に所得税と住民税(一時所得※2)
子に贈与税
(注)契約者=保険料負担者
※1:非課税限度額 = 500万円 × 法定相続人の数
※2:課税対象金額 =( 受取保険金 - 払込保険料 - 特別控除額50万円 )× 1/2
以上の通り、納税資金の確保や節税など、相続対策を実施する上で、生命保険は非常に効果的な方法の一つであることがおわかりいただけたかと思います。

争族(相続トラブル)を回避 ~代償分割の支払原資に~

相続財産の大半が不動産であったり、共有が好ましくない事業用資産などである場合、複数の相続人がいると分割協議の際に揉めてしまうことが少なくありません。しかし、こういったケースであっても、不動産などの財産を取得する特定の相続人を保険金の受取人に指定し、受け取った保険金を他の相続人に支払うといった代償分割の方法によりトラブルを避けることができますので、相続人間でのトラブルが懸念される場合は、対策の選択肢の一つとして詰めておきたいところです。

対策のポイントと注意点

通常、生命保険は、被保険者の年齢が高くなるにつれて保険料の負担が高くなりますので、保険を活用するならば少しでも早い時期から保障をスタートさせておくべきですが、そのためには、財産状態と相続税の負担額を試算して、先ずはどれ位の納税資金が用意できるかなどの現状を把握しておかなければなりません。
その上で、納税資金を確保するのに必要な保険契約にかかる保険料や、契約形態によって異なる課税対象者や税額コスト等を比較検討し、ご自身の相続対策として最適な保険への加入を決定するようにしてください。
税理士/行政書士 村上正城
所属:(株)プラチナ・コンシェルジュ
掲載日:2011年月07月18日
プロフィール
税理士/行政書士
村上正城
2004年に名古屋市で税理士・行政書士村上正城事務所を開業。税理士事務所や大手監査法人での実務経験を活かしたオーナー経営者のための事業承継対策や相続税申告に加え、現在はメガバンクでの行員向けセミナーを中心に、効果的な生前贈与対策についてのサポートを積極的に行っている。(株)プラチナ・コンシェルジュ所属。



   
    

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