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相続対策に欠かせない保険 - 退職・年金ナビ

 

退職・年金ナビ [ 保険の買い方選び方 ]

【第8回】

相続対策に欠かせない保険

保険は、いざというときの備えとしてだけでなく、相続対策にも役立ちます。「大した財産はないから、自分には関係ない」という方もいらっしゃるかもしれませんが、相続税は確実に増税の方向です。加えて、相続トラブルの多くは、遺産分割が原因という事実も無視できません。保険の役割を見直してみませんか。

非課税枠を利用して少しでも節税

はじめに、どの程度の財産があると相続税がかかるのかを確認しておきましょう。
相続人が受け取る死亡保険金は、遺族の生活保障でもあるという趣旨から、一定金額まで非課税となります。現金はそのまま課税対象ですが、死亡保険金として渡すことで、課税対象となる財産を減らせるという仕組みです。
但し、「平成23年度税制改正」が成立すれば、非課税になる金額も縮小。従来は、法定相続人ひとり当たり500万円の非課税枠があったものの、非課税枠を利用できる法定相続人が、「未成年者、障害者又は相続開始直前に被相続人と生計を一にしていた者」に限定されてしまいます(図表※1部分)。例えば、既に独立し、生計が別である子は、非課税扱いを受けられません。これにより課税対象部分が増えることになります。
図表1 相続税の対象となる部分(算出方法のイメージ)
さらに基礎控除額が減ることによる、相続税の対象部分も増える予定です。相続税は、課税対象となる財産の合計額が、相続税の基礎控除額を超える場合にかかります。「平成23年度税制改正」が通ると、この基礎控除額は4割減となり、「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」から、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」へ(図表※1部分)。配偶者と2人の子が相続人のケースでは、基礎控除額が、8,000万円から4,800万円へ大きく減ってしまいます。無関心ではいられません。
図表2

死亡保険金は分割の対象外

前述のとおり、法定相続人の範囲が限定されてしまうことで、保険の節税ツールとしての魅力は少し薄れてしまうでしょう。しかし、保険は分割ツールとしても役に立ちます。死亡保険金は、受取人固有のものとなるため、遺産分割の対象外。つまり、渡したい人に確実にお金を届けることができるのです。
例えば、「財産は自宅と現預金が少々、相続人は2人の子」といったケース。何の対策もないまま相続が発生すると、財産の分けにくさ故に、2人の子の間で、遺産分割を巡ってトラブルが起きることもあるかもしれません。このようなケースへの備え方としては、自宅を引き継ぐ子を受取人として、保険に加入する方法が考えられます。自宅を引き継ぐ子は、主な相続財産である自宅を取得する代わりに、もう1人の子に対して、受けとった死亡保険金を原資として一定のお金を払うことができるでしょう。
相続対策というと、「まだ若いから」と先延ばしにしてしまいがちです。しかし、保険は、健康であることが加入の前提。早めに対策を打つことが大切です。
執筆:ファイナンシャル・プランナー 久谷真理子
所属:プラチナ・コンシェルジュ
掲載日:2011年月05月02日

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