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医療保険で迷わないためのチェックポイント - 退職・年金ナビ

 

退職・年金ナビ [ 保険の買い方選び方 ]

【第9回】

医療保険で迷わないためのチェックポイント

病気やけがによる入院・手術に備える医療保険。現在、多くの商品が発売されており、それぞれ工夫を凝らした保障内容となっています。今回は、そんな医療保険を選ぶ際のポイントを紹介します。

検討の際の3ステップ

医療保険を検討する際には、まず、公的医療保険制度について理解しておくことが大切。カバーされる範囲を正しく把握し、不足分を民間の医療保険で補完する、というのが、合理的な準備方法と言えます。また、企業によっては、独自の医療費補助制度があることも。あわせて確認が必要です。
次に、医療保険の基本形をおさえましょう。多くの商品では、入院したら“1日あたり○円”という形で受け取れる「入院給付金」と、手術をしたら受け取れる「手術給付金」がセットになっています。そして、商品によっては、これらに加え、入院後の通院保障や先進医療に対する保障など、「プラスαの保障」が用意されています。プラスα部分は、パッケージになっている場合と、特約という形で希望に応じて追加する場合とがあり、特約の場合、別途保険料が必要です。
給付金の詳細を検討する際には、最近の医療の現状や商品の傾向が参考になります。たとえば、「保障期間」は、高齢化に伴い、保障が一生続く“終身”タイプが人気となっています。入院給付金の「日額」については、公的医療保険の自己負担分や、差額ベッド代などを考慮の上、“1万円”前後を選ぶ人が多いようです。また、医療技術の進歩により平均的な入院日数が短縮化していることから、医療保険の「1入院限度日数」も、“60日”など、従来より短いタイプが増えています。こうしたデータを参考に、予算やご自身の価値観を踏まえて判断しましょう。

コスト効果をよく考え、「貯蓄で準備」という選択肢も忘れずに

保障が手厚いほど安心ですが、その分保険料は高くなります。コスト効果を考慮した検討が必要です。その際、貯蓄で準備するという選択肢も忘れずに。保険には、「もしもの時のお守り」といった安心感がありますが、必要な医療費をカバーできる十分な貯蓄があるならば、理論的には、保険での準備は不要となります。
たとえば、Aさん40歳が、「入院日額1万円、1入院限度日数60日、1手術最大40万円、保険料月々7,900円(60歳支払終了)」という終身医療保険に加入する場合の、支払保険料と給付金額を計算してみましょう。Aさんが支払う合計保険料は、最大で約190万円。一方、給付金額は、1度だけ、重大手術を伴う病気で60日間入院すると100万円、異なる病気で3度、同様に入院すると300万円‥、といった具合に、入院・手術の頻度や程度によって異なってきます。このような試算が、「コストに見合う給付内容かどうか」「貯蓄で準備できる金額かどうか」の判断材料になりますので、ぜひ電卓ではじいてみてください。
最近は、持病や既往症があっても加入できる選択基準緩和型の医療保険も増えています。こうした保険は、一般の保険に比べ、保険料が割高であったり、保障範囲が限定されていることあります。また、民間の医療保険は、高齢で加入するほど保険料が高くなります。これらのケースでは、特に、コスト効果を十分に検討することが大切です。
医療保険のチェックポイント
チェック項目 選択肢例 参考
入院給付金 入院日額 5,000円、10,000円、15,000円、など ●差額ベッド代の相場※1
(平均5,828円/1人部屋7,530円/2人部屋3,111円/
3人部屋2,768円/4人部屋2,447円 )
●入院日額の平均値※2 (9,240円 )
特定の病気の場合の日額の上乗せ 女性疾病、がん、三大疾病、など
1入院の限度日数 30日、60日、120日、180日、1,095日、など ●平均的な入院日数※3 (34.1日)
特定の病気の場合の日数の延長 三大疾病、七大生活習慣病、がん、など ●入院が長期に及ぶ疾病例※4
血管性及び詳細不明の認知症(327.7日)/脳血管疾患(104.7日)/高血圧性疾患(45.8日)/糖尿病(38.6日)
通算入院限度日数 730日、1,000日、1,095日、など
入院何日目から保障されるか 日帰り入院から、1泊2日から、5日以上の入院で1日目から、など ●短期入院に対応するタイプが増えている
手術 給付金 1回あたりの手術給付金額 手術の程度に応じて日額の○倍、一律○万円、など
給付対象となる手術 500程度、1,000程度、公的医療保険に連動など ●対象となる手術、ならない手術を確認する
その他給付 その他の保障 先進医療、通院(入院後の通院)、三大疾病、がん、長期入院、女性疾病、死亡、健康ボーナスなど
保障期間 保障期間 一定期間(年満了・歳満了)、一生涯(終身)、など ●最近は、終身タイプが人気
保険料 払込期間 短期払い、終身払い、一時払い、など ●月々保険料は短期払いよりも終身払いの方が安くなるが、合計保険料は終身払いよりも短期払いの方が安くなる
保険料の変更 ずっと変わらない、60歳以降半額、更新時アップ、など ●退職後の負担も考慮して検討する

※1 厚生労働省 中央社会保険医療協議会総会資料、2010年7月1日現在
※2 生命保険文化センター 平成21年度「生命保険に関する全国実態調査」 世帯主の疾病入院給付金(民間保険)
※3 厚生労働省 「平成19年医療施設調査・病院報告」
※4 厚生労働省 「患者調査20年」
執筆:ファイナンシャルプランナー 杉田ゆみか
所属:プラチナ・コンシェルジュ
掲載日:2011年月05月17日

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