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資産形成のための保険活用術 - 退職・年金ナビ

 

退職・年金ナビ [ 保険の買い方選び方 ]

【第20回】

資産形成のための保険活用術

これまで、学資保険個人年金保険終身保険や養老保険など、貯蓄機能を備えた保険があることを見てきました。今回は、資産形成のために保険を活用する際のポイントを紹介します。

保険か貯蓄か運用か?

判断のためには、「使途」や「運用期間」、「リスクのとれる程度」などを明確にすることが大切。ニーズが明確になれば、適した金融商品が自然と絞り込まれるからです。
たとえば、預貯金は、元本割れリスクがなく安全性が高いというメリットがありますが、株や投資信託などの投資商品に比べると、高いリターンは期待できません。生活予備費など、安全に貯めておきたい資金向けと言えます。対して投資商品は、預貯金よりも高いリターンを期待できますが、価格が変動するため、元本割れの可能性があります。そのため、余裕資金や、中長期運用が可能な資金が適していると言えるでしょう。
では、保険はどうでしょうか?保険の多くは、満期金や年金等の額が契約時点で確定します。市場金利に応じて予定利率や積立利率が変わるタイプも、利率に最低保証があるのが一般的です。一方、保険期間は中長期となるのが通常で、早期に解約すると元本割れの可能性が高くなります。こうした特徴から、教育資金や退職後資金など、安全性に配慮しつつ、中長期運用したい資金に向いているのではないでしょうか。
ただし、変額年金は運用次第で受取額が減ることも。また、外貨建て保険は、円で受け取る際には為替リスクがあります。これらは投資商品に似た特徴を持ちますので、注意が必要です。

尺度をあわせ、税金・コストも踏まえて検討しよう

ニーズに合う商品が複数あった時には、具体的な比較を行うとよいでしょう。主なポイントは以下のとおりです。
まず、尺度を合わせた比較を。今回は、戻り率を用いた教育資金準備の例で見てみましょう。図表のようなプランでA学資保険とB定期預金を比べた場合、A学資の戻り率は、112.6%です。対してB定期は、現在の金利が続くならば、100.27%。A学資が有利となります。しかし将来金利が上昇したらどうでしょう。B定期で、A学資と同じだけ増やすためには、平均1.31%の利回りが必要です。平均的に、これ以上の利回りを確保できたならば、B定期が有利となります。
[ 教育資金準備のための金融商品比較例 ]
息子の大学進学費用をいかに準備するか検討している佐藤さん。準備期間は17年間あるが、安全性を重視したいと考えている。そこで、学資保険と積立定期を比較してみることに・・・。
A学資保険を活用する場合
B定期預金を活用する場合
税金やコストも考慮します。前例で、利息への20%の課税を考慮すると、B定期の戻り率はその分低下します。A学資の満期金は一時所得となりますが、この例では課税対象額はゼロとなり税金はかかりません。税金については、運用にプラスとなる優遇措置が適用される場合もあります。金融商品ごとに確認してください。
一方、各種コストは運用にはマイナス要素に。保険は、「保障のための費用」や「年金管理費」など、独自のコストが多く、資産形成商品としては不利だという見方もあります。しかし、有利か不利かは、ケースによって異なります。大事なことは、先入観を持たずにご自身のケースで比較し、総合的に判断することです。

銀行窓口を上手に活用しよう

数値計算などを難しいな、と感じたら、銀行の窓口を訪ねてみてはいかがでしょう。今や銀行では、預貯金だけではなく、保険や投資信託なども扱っており、様々な情報を提供してくれます(※1)。ただし、判断するのはあくまでも自分自身。賢い視点を持って、有効に活用したいですね。
※1 商品によっては、同じ店舗内でも窓口が異なる場合があります。
執筆:ファイナンシャル・プランナー/杉田ゆみか
所属:プラチナ・コンシェルジュ
掲載日:2011年月09月26日

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