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【第8回】 西ベンガルの救世主になれるか、ママタ・バナジー - インド ニュースの裏側(インド紙社説) - 中国・アジア新興国特集

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中国・アジア新興国特集 [ インド ニュースの裏側(インド紙社説) ]

【第8回】

西ベンガルの救世主になれるか、ママタ・バナジー

インドが1947年に独立したときは社会主義を選んだ。1991年にインドは経済自由化をした。今インドから社会主義の政治が消えつつある

先週行われたコルカタの市議会選挙の結果は西ベンガル州の政治史に新たなページを加えるかもしれない。33年ぶりに同州の州民が左翼陣営への支持を止め、変化を求めたのである。

インドで昔から「反現職(anti-incumbency)」という風潮があるが、今回の結果はそんな生ぬるいものではなく、インド国民が1977年、30年も続いた国民会議派の一党支配にうんざりし、変化を求めたのに似ている。トリナムール会議派(TC)の党首のママタ・バナジー女史(現鉄道相)が州民のそういったムードをうまく利用したといえる。

したがって、今回のTCの勝利は、ママタ女史の貧困層を動員した暴力的やり方に対する支持ではなく、左翼政党政治への失望がもたらしたものであることを十分認識すべきであり、左翼の物まねであるゼネストやバリケード作戦、ひいてはタタ・モーターズの大型プロジェクト(「ナノ」の製造工場建設)をつぶした「反開発的ポピュリズム」を止め、ベンガル州民が真に望んでいる産業再生や近代的な知識を用いた経済発展を推進することにより、未来への夢を与えることである。

2011年に予定されている地方選を考慮すれば、当面ママタ女史がポピュリズムに頼るのも致し方ないかもしれないが、彼女には安定的で経済発展に積極的な政権であることを証明する必要がある。さもないと、彼女に期待を寄せる支持者離れが始まる。

一年を経たママタ女史の鉄道相としての(期待に反した)仕事ぶりや西ベンガル州における産業開発に関する(ネガティブな)スタンスは、彼女の支持者までを当惑させた。彼女が今やるべきことは、中央政府で活躍することではなく、西ベンガル州の雇用を求める若者や優秀な中産階級の人たちにとっての「希望の光」となることであり、疲弊した同州の建て直しである。(6月4日付ビジネス・スタンダート紙社説)

株式会社インド・ビジネス・センター代表取締役社長 島田卓コメント

なかなか味のある論調だ。インドにおける左翼政党の存在感は、昨年5月の総選挙で失われた。同総選挙で、インド共産党左派(CPI-M)は43議席から16議席へ、そしてインド共産党(CPI)は10議席から4議席へと議席を減らし、惨敗した。

州民が求める変化を成し遂げることができる人物として信任されたのがトリナムール会議派のママタ・バナジー党首だ。今その真価が問われている。貧困層を見方にアジテーション的地方政治をやってきた人物が、経済発展に注力する中央政府の鉄道相として、その原動力になれるのか、ここにきて大きな疑問符が付いた。

与党閣内協力政党で最大の勢力(19議席)を持つ政党の党首だが、「やはり野に置け蓮華草」ではないか。バナジー氏もその辺を十分認識し、マンモハン・シン首相との話し合いの元、西ベンガルに帰るべきではないか。彼女にはそのほうがふさわしいし、州首相としてなら、持てる力を発揮できる可能性が大きい。


(掲載日:2010年06月22日)

プロフィール : 島田 卓 Takashi Shimada
株式会社インド・ビジネス・センター 代表取締役社長
1948年埼玉県生まれ。1972年明治大学商学部卒業後、東京銀行ニューデリー支店次長を経て、1997年より現職。講演やTV、ラジオ等のメディア出演ほか、新聞、雑誌等への寄稿多数。著書に「日本を救うインド人」(講談社)、「スズキのインド戦略」(監訳/中経出版)、「超巨大市場インド」(ダイヤモンド社)など。

 
   
    

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