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【第2回】インフラ整備も急ピッチ ベトナムの秘めた底ヂカラ 中国・アジア新興国特集

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中国・アジア新興国特集 [ ベトナムの素顔 成長力を読み解く  ]

【第2回】

インフラ整備も急ピッチ ベトナムの秘めた底ヂカラ

国内総生産(GDP)が国民1人当たり1千米ドルを突破(2008年)したベトナム。その成長力を読み解くシリーズ第2弾は、前回に引き続き、インドシナ協会理事兼事務局長の熊澤慎治さんにベトナム投資の魅力とこれからをうかがった。(取材協力:日本インドシナ協会、日本アセアンセンター投資部)


インフラ整備が急ピッチ 底堅い成長力のベトナム

2008年、国内総生産GDPが国民一人当たり1千ドルを突破したベトナム。翌2009年には、新車販売台数が過去最多の11万台強を記録するなど、近年のベトナムにおける急成長ぶりには目を見張るものがある。南北高速鉄道、通称ベトナム新幹線の建設がほぼ確定したことはすでに述べたが、2020年には北部トンキン湾沿岸に国際金融センターが誕生する予定だ。

しかし首都ハノイに限っていうなら、GDPは一人当たり平均2千米ドル、観光都市ホーチミンにおいては2千5百米ドルにも及ぶ。ことホーチミンでは、道路混雑緩和と市民の利便性向上を目的に、地下鉄一号線が2014年を完成目標に、急ピッチで準備が進められている。ベトナムの成長力は、公共工事や個人の購買力の向上といった「内需」にあることがうかがえる。


華僑経済圏ではない点にベトナム投資の魅力がある


仏教徒が8割を占めるベトナム人

チャイナ・リスクの回避先といわれ、中国進出に伴う準投資国として選ばれる傾向にあったベトナム。“自分のためだけに働く”と称される中国人と、よく比較される。しかし「ベトナム人は家族のために、民族の誇りをもって働いている」と熊澤さん。南北分断を克服した民だからこそ、人材におけるポテンシャルも高いといえよう。

華僑パワーが席巻する東南アジアにあって、ベトナムは「珍しく華僑経済圏にない点で、投資の魅力がある」という。さらに突っ込んでベトナム人の素顔に迫ってみると、「強いファミリー意識があることを思い知らされる」とも。

ハノイ大学を卒業して都会の企業に就職した20代のある女性は、田舎に暮らす弟や妹のために、毎月、仕送りを欠かさない。仏教徒が8割以上を占めるベトナムでは、家族のために自らが犠牲になることをいとわないという。こうしたベトナム人の勤勉さに、たとえ貧しくても、心が豊かだった戦後の日本が重なる。

日本の高度経済成長時代と比較をすると、「さらに加速度的に、ベトナムは急成長を遂げるだろう」と熊澤さんは言う。なぜなら「中間のプロセスを跳びこして、一挙に先端を取り込む土壌がベトナムには培われている」から。そのスピード力にも、ベトナムの成長性が潜んでいる。

世界金融危機にも立ち直りが早かったベトナム


民族衣装アオザイを着て自転車を操るベトナム女性たち

ベトナムが私たち日本人に注目されはじめたのは、1990年代半ばにさかのぼる。投資の初期段階では、おもに水産業や繊維業(縫製)に。その後、ミシンやバイク、文具品など製造業における工場進出が活発化した。1997年アジア金融危機の影響で、いったん投資意欲がそがれたものの、2000年のITバブルを契機に、投資の第二波が訪れる。若い女性が民族衣装のアオザイを現地でオーダーしたり雑貨を買い求めるなど、観光ブームにも沸いた。

リーマンショックが襲う以前にも、「投資熱は高まりをみせていた」と語る熊澤さん。「近年では、設計の下請けやITコンテンツの制作、サービス業の進出も目ざましい」という。また、外食産業やコンビニエンスストアの出店も始まった。

世界金融危機は、ベトナムにも大きな影響を及ぼした。GDPの成長率は、2008年6.2%であったものが、2009年には5.3%に減少。とりわけ製造業には大きな打撃となった。しかし、回復は早かった。 ベトナム政府が早期に実施した大型景気刺激策と好調な内需に支えられ、「すでに回復基調にある」と語るのは、日本アセアンセンター投資部の小貫朋子さんだ。

 ちなみに全日空は、今年3月から成田-ホーチミン線直行便を、従来の週5便から週7便のデイリーに。ベトナム航空も同路線の増便を検討しているほか、関空-ハノイ線が午前発の週5便体制で、すでに運航を開始した。ビジネス渡航者の増大が今後ますます見込まれることの、ひとつの表れといえよう。


画像提供:ベトナム航空

聞き手:千葉千枝子(掲載日:2010年02月08日)



プロフィール :千葉千枝子 Chieko Chiba
旅行作家。中央大学卒業後、富士銀行、シティバンクを経てJTB へ入社。96 年、有限会社を設立。旅と金融をテーマに、運輸・観光業全般の論評、執筆・講演活動を行う。著書に「JTB 旅をみがく現場力」(東洋経済新報社)など。今春より東京成徳短大で観光学講師に就任。
 


 
   
    

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