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【第8回】ETFの分配金 - ETF

 

ETF [ ETFの基礎 ]

【第8回】

ETFの分配金

ETFは、決算期間中に受け取った配当や利息などの収益から信託報酬などの費用を控除した全額を投資家に分配することが法律で定められています。売買益は分配の原資にはなりません。これは、税法上の特定株式投資信託の要件の一つで、この要件を満たすことで、ETFの収益分配金や譲渡に係る課税が、上場株式等と同じ取り扱いとなるためです。租税特別措置法施行令の特定株式投資信託の要件には次が含まれています。


◆ 信託契約期間を定めないこと
◆ 当該証券投資信託の受益権が金融商品取引所に上場することとされていること
◆ 受益者は、その有する受益権について、その信託契約期間中に当該信託契約の一部解約を請求することができないこと
◆ 信託財産は特定の株価指数に採用されている銘柄の株式に投資を行い、その信託財産の受益権一口当たりの純資産額の変動率を当該特定の株価指数の変動率に一致させることを目的とした運用を行うこと
◆ 当該証券投資信託の設定又は追加設定に係る信託又は追加信託についての当初の受益者については、その者の氏名又は名称及び住所の受託者への登録を行った上で、受益権の振替又は交付を行うこと
◆ 収益の分配は、信託の計算期間ごとに、信託財産について生ずる配当、受取利息その他これらに類する収益の額の合計額から支払利子、信託報酬その他これらに類する費用の額の合計額を控除した額の全額についてすることとされていること
◆ 収益の分配の支払は、当該収益の分配に係る計算期間の終了する日において受益者としてその氏名又は名称及び住所が受託者に登録されている者に対して行われること
◆ 受益者は、その者の有する一定口数以上の受益権をもつて、当該受益権と当該受益権の信託財産に対する持分に相当する株式との交換を請求することができること
◆ 前号の交換の請求があつた場合には、当該証券投資信託の委託者は、その受託者に対し、当該受益権と信託財産に属する株式のうち当該受益権の信託財産に対する持分に相当するものとの交換をするよう指図すること

なお、一般の投資信託では、分配対象額の範囲は、繰越分を含めた利子、配当収入と売買益(評価益を含む。)等の全額で、分配金額は、委託会社が基準価額の水準等を勘案して決定します。つまり、委託会社がいくらを分配するかを決定するわけです。ETFでは、どのファンドにおいても配当、受取利息その他これらに類する収益の額の合計額から支払利子、信託報酬その他これらに類する費用の額の合計額を控除した額の全額と決まっていますので、委託会社の裁量の余地はなく、この点が、ETFと一般の投資信託の分配金の大きな違いと言えます。

ETFの分配方針の記載例:

信託財産から生ずる配当等収益(受取配当金、配当株式、受取利息およびその他の収益金の合計額から支払利息を控除した額)から経費(信託報酬および当該信託報酬に係る消費税等ならびにその他の費用の合計額)を控除後、全額分配することを原則とします。ただし、分配できない場合もあります。なお、売買益が生じても、分配は行ないません。

通常の投資信託の分配方針の記載例:

年2回決算を行ない、毎決算時に原則として以下の方針に基づき分配を行ないます。

(a)分配対象額の範囲は、繰越分を含めた利子、配当収入と売買益(評価益を含む)等の全額とします。

(b)分配金額は、委託会社が基準価額の水準等を勘案して決定します。ただし、必ず分配を行なうものではありません。

(c)収益の分配に充てなかった利益については、運用の基本方針に基づいて運用を行ないます。

分配頻度

ETFの分配頻度はファンドにより異なります。年1回、年2回、年4回、年6回、年12回のもの、そして、分配を行なわないファンドがあります。ETFが最初に登場した頃は年1回、年2回の分配が一般的でしたが、ETFの投資対象の多様化と共に、分配頻度も多様化してきました。例えば、REITに投資するタイプのETFでは、年4回や年6回分配が支払われています。また、海外の債券に投資するタイプのETFでは、毎月分配が行なわれています。なお、分配を行なわないファンドは、金などの貴金属の現物に投資するタイプのETFです。ETFは、決算期間中に受け取った配当や利息などの収益から信託報酬などの費用を控除した全額を投資家に分配することが法律で定められていますが、現物の貴金属は配当や利息を支払わないので、分配の原資がないために分配は行なわれません。


執筆:トーキョー・インベスター・ネットワーク(掲載日:2010年05月21日)


   
    

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