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分配金利回りを振り返る - 市場の変化を読む - 投資信託

 

投資信託 [ 誕生から10年-市場の変化を読む ]

【第4回】

分配金利回りを振り返る

J-REITの第一号ファンドが東京証券取引所に上場してから今年9月で10年が経過しました。今回は、J-REITの分配金利回りが10年の間にどのように推移してきたかを振り返ります。

J-REITの最大の魅力の一つは、高い分配金利回りにあると考えられています。J-REIT誕生当初には5%程度の利回りが期待できるとされていました。実際に、J-REITがスタートした2001年から2003年3月までの分配金利回りは5%を上回る水準で推移しました。ファンド数は10本未満、時価総額も1兆円を下回っていたこの時期は、J-REITの黎明期であり、あまり投資家に認知されていなかった時期でもあります。

その後、ファンド数も増加し、J-REITの人気が高まるにつれ、分配金利回りは徐々に低下し、2006年前半までは3.5~4%台の間で推移しました。しかし、2006年7月に4.03%を付けた後に急落に転じ、2007年5月には2.6%と過去最低を記録しました。この時期はファンド数の増加やJ-REITの多様化などが見られ、J-REIT人気が高まった時期でもあります。実際に、J-REITの価格並びに時価総額も急騰し、東証J-REIT指数も5月31日に史上最高値である3,047.85ポイントを付けています。また、東証一部時価総額に対するJ-REIT時価総額の割合を見ると、2007年5月には1.2%を超え、それまでの最高値を記録しています。

しかし、2007年5月以降は、一転して分配金利回りは上昇に転じました。米国サブプライムローン問題の顕著化、2008年のリーマンショックの影響などにより、それまでの高騰への大幅な調整が見られ、J-REIT価格及び時価総額は急落しました。これを反映して、分配金利回りは2009年2月には過去最高の7.96%に達しました。

2011年11月4日現在、J-REIT全体の平均予想分配金利回りは約6.2%ですが、ファンドによりかなりのばらつきがあります。財務状況などによる選別が厳しくなり、ファンドによる人気に格差が生じています。予想分配金利回りが最も低いのが日本ビルファンド投資法人の3.98%で、最も高いのが日本ホテルファンド投資法人の8.83%です。


執筆:トーキョー・インベスター・ネットワーク(掲載日:2012年01月30日)

   
    

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