目論見書『ファンドの目的』について - 目論見書・運用レポートの読み方(第3回) - 投資信託
投資信託 [ 目論見書・運用レポートの読み方 ]
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目論見書で必ず確認すべき項目の一つに「ファンドの目的」があります。ファンドの目的とは、ファンドがリターンの源泉を何に求めているかを示すもので、大きく分けてキャピタルゲインの追求とインカムゲインの獲得があります。
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キャピタルゲインとは株式などの値上がり益のことを指します。したがって、キャピタルゲインを追求するファンドは、価格の値上がりが期待できる銘柄に投資して、より多くの値上がり益を獲得しようとするファンドです。ほとんどの株式ファンドはキャピタルゲインの追求を目的としています。目論見書においては「中長期的な値上がり益の追求を目指します」「成長株を中心に投資を行い、積極的に値上がり益の獲得を目指します」などと記載されています。
- 一方、インカムゲインは債券などからの配当収入のことを指します。したがって、インカムゲインの獲得を目指すファンドは、投資対象の値上がり益を積極的にとりにゆくのではなく、債券などに投資することで安定した配当収入の獲得を目指し、そこから得られた収入を投資家に分配金として安定的に支払うことを最優先するファンドということです。目論見書では「インカムゲインの獲得を目指して運用を行います」「安定した収益の確保を目的に運用を行います」などと記載されています。この数年人気が高い毎月分配型のファンドは、インカムゲインの獲得を目的としたファンドです。また、株式ファンドでも、配当利回りの高い株式に投資してインカムゲインの獲得を主な目的としたファンドもあります。

- (トーキョー・インベスター・ネットワーク、掲載日:2006年11月2日)