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投信フォーカス - 中小型株ファンドの運用成績、回復鮮明に(中)―フォルティスの小型株ファンド44%上昇しトップ - 注目の投信 - 投資信託

 

投資信託 [ 注目の投信 ]

【第129回】

投信フォーカス

中小型株ファンドの運用成績、回復鮮明に(中)―フォルティスの小型株ファンド44%上昇しトップ

フォルティス・アセットマネジメントの『スーパーグロース小型株オープン』の基準価額は年初から8月末までに44.41%上昇し、中小型株に投資する69ファンドを対象とした年初来騰落率ランキングでトップだった。同ファンドに投資助言をするエンジェルジャパン・アセットマネジメントの宇佐美博高社長に話を聞いた。

年初から基準価額が急上昇した要因を挙げると。

宇佐美氏:

当ファンドが投資している企業の利益成長率と株価のギャップが縮小し始めた。当ファンドは常に高成長で割安な50社のパッケージ(ポートフォリオ)を作り続けており、こうした企業の株価が正当に評価される株式市場に戻ってきた。2006年のライブドアショック後の相場下落に追い打ちをかけた昨年のリーマン・ショックで国内新興株市場は長い間低迷したが、過去のデータを見ると3年程度で底打ちする傾向がある。


国内新興株市場の低迷を受けて基準価額も大きく下落したが、ディフェンシブ銘柄への投資やキャッシュ比率をアップするなど運用スタイルは切り替えなかったのか。

宇佐美氏:

相場の変動に合わせた運用はしない。ここ数年、ポートフォリオに組み入れた企業の経常利益の伸び率は3割~5割弱の増益を果たしていた。相場が低迷していてもしっかり成長している銘柄はたくさんある。当ファンドは上場後2~3年の銘柄と新規公開(IPO)銘柄を投資対象としているので、流動性の面などからどうしても基準価額の変動が大きくなりがちだ。半面、相場上昇時には市場平均を大きく上回るパフォーマンスが期待できる。リスク管理では1銘柄当たりの買い付け時の組入比率を原則2%未満としているうえ、組入銘柄数も50銘柄程度と慎重な姿勢で分散投資している。

銘柄の発掘方法とは。

宇佐美氏:

徹底的な個別直接面談の調査が基本だ。1日当たり4~5社程度、年間では900社以上の企業と面談している。約1時間半におよぶ経営者との面談では、5年間の業績予想などを記載した50ページ以上の企業分析シートを基にビジネスモデルの実現性や、経営者の質を見極める。エンジェルジャパンの投資哲学を永続させるために4名のチーム制を導入した。経営者との面談の際はチーム全員が出席して情報を共有化し、合議制を採っている。こうした調査により、高成長が見込めて株価が過小評価されている“革新成長企業”に厳選投資する。新規公開後2~3年の銘柄を投資対象として永遠の高成長割安パッケージ(ポートフォリオ)を作り続ける。このため、年にポートフォリオの4分の1~3分の1程度の銘柄を入れ替える。

経営者と日々直接会っている中、国内景気に対するマインドの変化は最近感じるか。

宇佐美氏:

景気が落ち込み始めてからも経営者全般的に活気はあった。だが、さすがにリーマン・ショックで売上が急減した今年1-3月は経営者のトーンも落ち込んだように見えた。しかし、ITバブル崩壊後に企業の経営体質が筋肉質となっていることもあり、4-6月期の業績は持ち直すケースが多かった。

新興株市場の先行きに明るさは戻ってきたか。

宇佐美氏:

過去の株式相場の回復局面では大型株より小型株のパフォーマンスが優位だった。特に、2006年からはライブドアショックや規制強化などの影響で過小評価が進んだ国内の新興企業については、改めて評価される可能性もある。

『スーパーグロース小型株オープン』の上位組み入れ10銘柄

コード 銘柄名 組入比率
(%)
年初来騰落率
(%)
1 6640 第一精工 4.26 245.14
2 2127 日本M&Aセンター 3.89 ▲9.43
3 7826 フルヤ金属 3.84 27.82
4 3064 MonotaRO 3.82 49.35
5 4574 大幸薬品 3.74 422.62
6 2120 ネクスト 3.73 178.49
7 3632 グリー 3.59 53.72
8 3092 スタートトゥデイ 3.49 39.74
9 3620 デジタルハーツ 3.42 62.21
10 2492 インフォマート 3.23 23.39

組み入れ銘柄は8月28日時点
年初来騰落率は昨年末と8月末の株価を比較。ただし、大幸薬品は3月18日上場のため、18日の終値と比較。
▲はマイナス


執筆:QBR 根岸てるみ(掲載日:2009年10月07日)


   
    

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