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投信フォーカス 投信統合、始まりの一歩。マザーファンドの変更で。 - 注目の投信 - 投資信託

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投資信託 [ 注目の投信 ]

投信フォーカス

投信統合、始まりの一歩。マザーファンドの変更で。

――JPモルガンAMの日本株投信がマザーファンドを「JFザ・ジャパン」と同一に。事実上の投信統合に近い変更。「JFザ・ジャパン」は「NIKKEI QUICK投信実力ランキング」日本株部門・短期評価でトップ。

現在の投信市場には小規模のファンドがひしめきあっている。国内籍の公募追加型株式投信(ETFを除く)は3658本あり、純資産残高は合計約46兆円(2月22日時点)。このうち、純資産残高が10億円未満の投信を集計すると、本数では4割強(1520本)を占めるが残高を合計しても5千3百億円と1%程度に過ぎない。投資家には不利な条件で繰り上げ償還される潜在的なリスクがあり、運用会社にとっても運用資源の効率的活用という点で、残高の小さなファンドの運用継続が経営的課題になっている。

2007年9月に信託法が改正され、投信の統合(併合)に関する法的根拠が明確になった。ただ、これまでは統合を巡る事務手続きの煩雑さなどから、投信統合の具体的事例はなかった。

こうした中、2月24日、JPモルガン・アセット・マネジメントが運用する「JPMジャパン・ファンド(愛称:ココロジカル)」のファンド名称が「JFザ・ジャパン(3ヵ月決算型)」に変更となる。目を引くのは名称変更だけではなく、運用内容の変更がセットになっていること。具体的には、ファンドの形態がファンド・オブ・ファンズ方式に変わり、全体の約98%を同社の主力日本株ファンド「JFザ・ジャパン 」と同じマザーファンドに投資するように衣替えする。残り約2%はマネープール・ファンドに投資する。

投資家が保有する別々のファンドを一本化する統合とは違うが、マザーファンドを同一にして合同運用の規模を拡大するという点では、実質的なファンド統合とみなすことができる。マザーファンドを変える形でのファンド統合の先駆けとなる可能性がある。

ただ、こうした変更は"重大な約款変更"に該当し、無条件に可能ではなく、ファンドの受益者(保有者)に対して、変更に異議がないかどうかの書面通知による確認(書面決議)が必要となっている。総口数の半数を超す異議があった場合などは変更を取り止めにする。書面決議の事務手続きは結構手間がかかり、同じような「実質的なファンド統合」がどこまで増えるかは不透明な面もある。

新「JFザ・ジャパン(3ヵ月決算型)」での変更点は他にもある。現在、税込年率1.764%の信託報酬が1.75%程度にわずかに下がる。信託期間が無期限から約5年後の2017年2月28日に短縮される(信託期間の延長も可能)、などだ。決算回数(3ヵ月毎の年4回)は変わらない。

マザーファンドでの運用を行っている「JFザ・ジャパン」は、独自の銘柄選別手法に基づき、東証1部銘柄だけではなく、東証マザーズ、ジャスダックや東証2部の中小型株を積極的に組み入れている。1999年12月設定の長寿ファンドの一本で、税込信託報酬は年1.785%。

日本株ファンドの中では運用成績のランキング上位に顔を出すことが多いアクティブ・ファンドだ。評価の恣意性が入り込まないように、運用効率と資金流入額を基に客観的に分類別の序列をつけた「NIKKEI QUICK投信実力ランキング2011」の日本株部門・短期評価(1年評価)ではトップに立っている。このランキングの日本株部門の上位の常連だ(注1)。


一方、今回運用内容を変更する旧「JPMジャパン・ファンド(愛称:ココロジカル)」は2007年5月末に設定。「行動ファイナンス理論」をベースにした銘柄選別を特色として運用をスタート。設定来(2012年2月22日まで)の基準価額は約54%下落し、分配金は出ていない。設定当初の純資産残高(11.5億円)は6億円程度まで減っている。

これに対し「JFザ・ジャパン」の基準価額は同じ期間で2.5%上昇。ベンチマークのTOPIX配当込みが約49%下落した中での上昇だ。純資産残高は約56億円から200億円近くに増えている。決算は年1回(12月)でこの間、分配金は出ていない。





執筆:QBR 高瀬 浩(掲載日:2012年02月24日)

 
   
    

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