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地価と株価-1-「インフレヘッジになる株」 - 投資の極意~中東の元ファンドマネージャーが伝授~(第4回) - 株式

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株式 [ 投資の極意 ]

【第4回】地価と株価-1-「インフレヘッジになる株」
前回、株価は、金利と鉱工業生産指数の影響を強く受けることを書きました。株は、企業業績が良くなれば増配する可能性が高くなりますし、企業業績が悪化すれば減配する可能性が高くなります。株式は、企業があげた利益を株主が受け取る権利を示す利潤証券ですから、企業業績の変化によって株価は変動することになります。
株式の価値は企業があげた収益ばかりではありません。株式のもう一つの価値が、その企業の持つ資産価値です。ここに着目した投資尺度が、株価純資産倍率です。企業の持つ資産にはいろいろあります。目に見えるものや見えないものなどさまざまです。目に見えるものの典型が、機械であり、工場であり土地です。目に見えないものの典型がブランド力です。今回は、目に見える資産の典型である土地に着目します。
土地持ち会社は、地価が上昇すればその分企業の価値が上がります。日本は国土が狭い上に人口が密集していますから、経済発展につれ地価は上昇を続けていました。このため「バブル経済」の崩壊までは地価は下がらないとする「土地神話」が支配的でした。これが地価だけは下がらない、いつでも買っておけば値上りが見込めますし、土地を担保に金を貸し付ければ安全である、という考えに結びつきました。
地価の上昇をデータで見てみましょう。下の図は日経平均と6大都市市街地価格の推移を1955(昭和30)年から見たものです。1955(昭和30)年1月を4.1とするとバブル経済の崩壊後の1990(平成2)年4月に525.4をつけ、暴落に転じました。この35年間に地価は128倍に上昇しているのです。地価は一本調子の上昇ではなく途中に何度か上昇テンポが鈍ったり、下押ししたりする時期はありますが、基本的には右肩上がりでした。1980年代に入ると地価の上昇に弾みがついてきます。この地価の急騰の後に来たのが、「バブル経済」の崩壊です。「バブル経済」の崩壊で「土地神話」は崩れ地価は急落するのです。まさに山高ければ谷深しです。
6大都市市街地価格と日経平均の対比
この6大都市市街地価格に日経平均を重ね合わせてみると日経平均も地価と同様に上昇していることが分かります。1955(昭和30)年1月の平均の370.74から1989(平成元)年12月の平均の38130まで日経平均は103倍になっています。地価の上昇には若干見劣りしますが、それでもこの上昇率は注目に値します。
もう少し年代を区切ってみましょう。1970(昭和45)年1月からの消費者物価指数、6大都市市街地価格、日経平均を見てみましょう。

消費者物価指数、6大都市市街地価格、日経平均の推移

1970(昭和40)年1月 ピーク時 倍率(倍)
消費者物価指数 31.8 100.2
1993(平成5)年4月
3.2倍
6大都市市街地価格 43.1 525.4
1990(平成2)年4月
12.3倍
日経平均(月平均) 2326.81 38130
1989(平成元)年12月
16.5倍
1970(昭和45)年1月からそれぞれのピークまでの上昇率を見ると、消費者物価指数は3.2倍になっていますが、6大都市市街地価格、日経平均ともに物価指数の上昇率を大きく上回り、それぞれ12.3倍、16.5倍になっています。よく言われることですが、株はインフレヘッジになるということが、このことからも分かると思います。
掲載日:2007年6月13日

プロフィール
永野 満(ながの・みつる)
1948年、鎌倉市生まれ。一橋大経済学部卒。大和証券に入社し、アナリストを務めた後、ファンドマネージャーとしてアブダビ投資庁でオイルダラーを11年間運用する。現在は、経営、投資分析、年金などのコンサルティングを手掛けるサクセスナビ代表。
 
   
    

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