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【名古屋証券取引所】地域密着と密なサービスで差別化を図る。今年も好評だった「名証IRエキスポ」

 

株式 [ 注目の証券会社 ]

取引所、協会に聞く! 証券市場活性化に向けた各社の取り組み【名古屋証券取引所】

地域密着と密なサービスで差別化を図る。今年も好評だった「名証IRエキスポ」

東証・大証の統合を2013年1月に控えて、今後の展開に注目が集まる名古屋証券取引所。中京地区の投資家・企業を中心に今後も大いなる影響力をもつことが考えられる。同取引所の総務グループ長・福田智之氏と営業推進グループ長・伊藤和仁氏に、今後の戦略と「名証IRエキスポ」の手ごたえなどを聞いた。

投資家と企業、取引所が身近に感じられる存在に

来年(2013年)1月に予定されている東証・大証の統合を控えて、名証の今後の展開に注目が集まっています。

名古屋証券取引所
総務グループ長
福田智之氏

福田氏:

はい。これまで通り、名証が独自路線を進む方針に変わりはありません。

投資家や上場を考える企業の立場で見ると、日本の取引所が1つだけでよいのか、という点を考える必要があります。私どもでは、取引所の大規模化、一極化の流れにおいても、特色ある市場の存在が必要と考えており、そこには全国的な視点と地域的な視点があります。全国的視点としては、サービスや上場基準の異なる市場が選択肢として存在すること。地域的視点としては、中部経済圏という日本有数の産業集積地の経済インフラとして、地元企業の効率的な情報発信と地元投資家への有効な情報提供をサポートする場として存在することです。

名証には2012年7月現在、319社が上場しており、そのうち94社が単独上場、中京地区のいわゆる地元企業も240社ほど上場しています。これだけの企業に上場していただいていることを重く受け止め、こうした特徴を踏まえたうえで、地域密着のサービスができるかどうか。それが差別化のポイントになるでしょう。上場企業と取引所、取引所と投資家、そして上場企業と投資家。すべてがフェースTOフェースで、株式投資を身近に感じられる取引所をめざしていきます。

その代表的な取り組みのひとつが、毎年7月に開催している「名証IRエキスポ」です。2012年で19年目を迎えた同イベントは、投資家と上場企業、そして証券会社が上場企業に直接触れることができる日本最大級の IR イベントです。

今年は強い雨のなかでの開催になりましたが、2日間で6,800名(前年比100名増)の方に来場いただきました。2日連続の悪天候にもかかわらず来場者数が増えたということで、投資家さんの熱心さをあらためて感じました。

中京地区の投資家の皆さんは一般に、堅実な銘柄を好み、中長期の投資スタンスの方が多いと言われています。株式市場に停滞感が漂うなかで、新たな投資先を探している投資家が多いのではないでしょうか。一方5社が初出展するなど、IRを積極的に進める企業が多く出展しました。

真面目な投資家へ真摯な情報発信「名証IRエキスポ」

「名証IRエキスポ」の特徴と、今年の新しい試みを教えてください。

伊藤氏:

最大の特徴は、真面目な投資家に向けて真摯な情報発信を心がけている点でしょう。たとえば、各社の出展ブースで来場者に配るノベルティ(景品)は極力、避けるようにお願いしています。

かつては熱心に配る出展社が多く、来場者も景品目当てでいらっしゃる方が多かった。本イベントの目的は、投資家が上場企業と直接触れ合って、その企業の本当の姿を理解するきっかけをつくっていただくこと。景品で来場者を増やすだけでは意味がありません。

その一方で、各ブースでミニ会社説明会を開催したり、希望者を募ってブースツアーをおこなったりしています。ブースツアーは、専門のガイドが8~9人のグループを引率して3つの企業ブースを巡るもの。効率よく説明を聞きたい投資家や、初めて参加される方にお勧めです。来場者から以前いただいた「たくさんブースがあって、どこに行ったらよいかわからない」という声にお応えした企画です。

また今年の新しい試みとして、より投資家のニーズにより近いコンテンツを2つ用意しました。1つが、「スマートフォン投資活用術」と題した説明会。専用アプリをもっている証券会社が具体的な活用法を解説しました。スマートフォン利用者が急増していますが、意外と高齢者も多いのですね。もうひとつが、FPが来場者の家計相談を受け付ける「我が家の家計大改造」。いずれも具体的でシンプルな内容を心がけた結果、とても好評だったと思います。

今年12月に名証上場企業を対象にした就職フェアを開催

「名証IRエキスポ」以外の試みを教えてください。

名古屋証券取引所
営業推進グループ長
伊藤和仁氏

伊藤氏:

大きく2つの方向性があります。ひとつは個人投資家へのアプローチ。「名証IRエキスポ」の新しい試みにもあったように、株式投資の普及・啓発活動は今後も積極的に進めたいと考えています。まず、学生や投資未経験者に向けての投資教育には、ほかの取引所や日証協などとも連携して取り組んでいますが、名証独自の取り組みによって少しでも市場拡大・活性化へ貢献し、「貯蓄から投資へ」という流れのきっかけづくりをしたい。具体的には、名証という市場の魅力=上場企業の魅力を広く伝えること。投資のきっかけづくりとして、300万円を仮想の元手として、名証単独上場企業と「名証IRエキスポ」出展社を対象銘柄とした「投資コンテスト」を開催しています(2012年9月25日まで)。

>>第3回名証株式投資コンテスト

もうひとつが、上場企業へのアプローチです。上場企業への側面バックアップとして、今年12月に名証上場企業を対象にした就職フェアを名古屋で開催する予定です。上場の目的である「資金調達」「知名度向上」に加えて、「優秀な人材の採用」に関しても、取引所が積極的にサポートしたいと考えた結果です。

こうした具体的で地道な施策を繰り返していくことで投資家と上場企業へのサービス拡充が進み、名証としての存在理由がより鮮明にご理解いただけるようになると考えています。

>>名証IRエキスポ 2012 レポート


取材・執筆:Fanet MoneyLife(掲載日:2012年08月16日)

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