株式・投資信託・ETF・退職・年金 投資に役立つ「ケイゾンマネー」

「東証IRフェスタ2017」が開催。上場企業やETF、J-REITと直接触れ合う機会に(1)

金融最前線

  • PR
  • PR
  • PR
 
 

 日本取引所グループ/東京証券取引所は2月24日からの2日間、東京国際フォーラムで「東証IRフェスタ2017」を開催した。「個人投資家と上場企業との価値あるコミュニケーション機会の提供」を目的として今回で10回目を数える国内最大級のIRイベント。上場企業やETFプロバイダー、証券会社など、全部で72社・団体が出展。来場者は2日間で17,000人を超え、これまで以上に盛会となった。

【図】東証IRフェスタ2017

 会場は出展ブースのほかに、各社がプレゼンテーションをおこなう会社説明会場が7か所、310席の講演会会場、J-REITコーナー、ETFコーナーなどが用意された。出展ブースでは個人投資家に向かってミニ説明会をおこなっているケースが目立った。どのブースもほとんど満席となっており、来場者の強い興味と意識の高さが伝わってきた。講演会には著名で人気のある識者が多数登壇、今後の資産形成のあり方などについて熱いメッセージを送っていた。

 本イベントの大きな特徴のひとつは、上場企業のみならずETFやJ-REITも一緒に出展していることだろう。いずれも東証に上場していることで、一定以上の流動性や投資チャネルの豊富さ・手軽さ、コンプライアンスなどが担保されている。いわば、高い水準で分散投資を実現する資産形成のツールとして、同じ視点で検討している投資家は多いはずだ。日ごろ投資対象に対する疑問や質問をもっている投資家は、より明確な答えを得る大きなチャンスとなっただろう。

【図】東証IRフェスタ2017
【東京証券取引所】
東証ETF 徹底活用術

東京証券取引所
金融リテラシーサポート部
岩瀬 浩氏

8つの活用法。政策やイベントに着目して投資する方法も

 今回はETFの特徴と活用法を以下の8つにまとめてみました。

  • ①日本株連動ETF~日経平均株価・TOPIX
  • ②特定の業種に着目した投資~業種別
  • ③投資魅力のある日本企業に投資~JPX日経400インデックス・設備人材投資
  • ④外国資産に投資~外国株・外国債券
  • ⑤REIT(不動産投資信託)に投資
  • ⑥商品(コモディディ)に投資~商品
  • ⑦短期型のETFに投資~レバレッジ・インバース型
  • ⑧NISAを利用してETFに投資

 「日本株連動ETF」として、まず日経平均株価(日経225)やTOPIXを使って日本経済全体に投資する方法があります。2016年末現在で、日経225に連動するものが8銘柄、TOPIXが6銘柄、東証に上場していますが、他のETFに比べて信託報酬が低い傾向があります。いずれもスマホやテレビ、新聞などでよく見られる指数なので馴染みがあり、価格が確認しやすいという特徴があります。日本株式全体に投資する方法として考えてみてはどうでしょうか。

 「特定の業種に着目した投資」としては、業種別ETFを活用する方法があります。東証では1部上場の約2,000社を17業種に分けて指数化、それぞれをETFとして上場させています。2016年の騰落率はTOPIXがマイナス1%ほどですが、最も高かった商社・卸売は10%ほどのプラス、機械も約10%プラスになっています。たとえば、三菱商事の個別株を買うとすると25万円ほど必要になりますが、三菱商事が組み込まれている商社卸売ETFなら27,000円から投資可能となっています(2016年末時点)。

 政策やイベントに着目して投資する方法もあります。たとえば、「これから円高(または円安)になりそう」「内需拡大が期待できそう」など、さまざまな政策などからシナリオを考えて期待できる業種に投資する方法です。メリットが享受できると考える業種ETFに絞り込んで投資できれば、対TOPIXの超過収益が期待できます。


外国資産にも円建て投資が可能。比較的高利回りなREIT・ETF

 「投資魅力のある日本企業へ投資」する方法としては、「JPX日経400インデックス」や「JPX/S&P 設備・人材投資指数」に連動するETFがあります。JPX日経400インデックスは、企業の営業利益やROE(自己資本利益率)を重視する企業を選び出した指数です。上場4,000社から時価総額や売買代金などで1,000社を選出し、そこから収益性や経営などの観点(ROEや営業利益)などを基準に400社を選定します。この指数に連動するETFは6銘柄、上場しています。ROEは重視されている経営指標のひとつです。

【図】東京証券取引所 金融リテラシーサポート部 岩瀬 浩氏

東京証券取引所 金融リテラシーサポート部
岩瀬 浩氏

 設備人材投資ETFは、日銀の意向もあって設計されたETFです。連動対象指数であるJPX/S&P 設備・人材投資指数は、設備投資・研究開発、人材投資に積極的かつ集中的に取り組んでいる企業を選んで指数化。組み入れ銘柄数はETFによって、150から300銘柄と幅があります。

 「外国資産に投資」。外国株・外国債券に投資するETFは現在、50銘柄ほど上場しています。国別では、米国や英国、中国、ブラジル、韓国、インドなど。ETFが東証に上場しているということは円建てで取り引きできることを意味します。パフォーマンスは為替の影響を受けますが、売買にあたっては円に換算する手間が不要です。また、地域別にパッケージしたタイプもあります。クラス別として「先進国(除く日本)」「先進国(日本含む)」「新興国」、もっと新しい「フロンティア」「先進国・新興国(除く日本)」。地域別として、「欧州」「太平洋地域」「ASEAN」があります。

 「REIT(不動産投資信託)に投資」。東証に上場するREIT(J-REIT)は2016年末現在55銘柄を超えていて、オフィスや住宅、ホテル、総合などの種類があります。各種REITを連動対象にしているREIT・ETFは分配金利回りが高い傾向があるのが大きな特徴です。全上場ETFのうち、分配金を出しているETFは121銘柄ですが、その平均利回りは1.95%。一方、9銘柄あるREIT・ETFの平均利回りは2.93%で1%ほど高くなっています。9銘柄のうち、東証REIT指数に連動するものが7銘柄で残りは豪州と米国のREITになっています。


レバレッジ・インバース型ETFは独特の価格変動に注意したい

 「商品(コモディティ)に投資」にする商品ETF・ETN(指標連動証券)です。コモディディの種類としては、非鉄金属(金、銀、アルミニウム、ニッケルなど)、エネルギー(原油、天然ガス、ガソリンなど)、穀物(小麦、大豆、とうもろこしなど)などがあります。商品そのものは東証に上場していませんが、それらの指数を連動対象にしたETF・ETNであれば上場しています。全部で30銘柄ぐらいが東証に上場しており、原油関連は5銘柄上場。連動指数はすべて先物で、5銘柄のうち2銘柄はETNになります。

 「短期型の商品に投資」の投資対象は、レバレッジ・インバース型ETFになります。短期の値幅取りや逆張り投資に活用できます。レバレッジ型(ブル型)は、対象となる指数の前日比変化率の◯倍の変化率となるETF。現在上場しているETFはすべて2倍です。たとえば、相場上場局面で収益をより強く求めるETFといえます。

 インバース型(ベア型)は、対象となる指数の前日比変化率のマイナス◯倍の変化率となるETFで、指数が10%上がればETFは10%下がる仕組みです。上場しているETFはすべて-1倍と-2倍で、これから相場が下がるのではないかと考えたときに収益をねらえるETFです。東証には日本株式だけではなく、商品や外国株のレバレッジ・インバース型ETFも上場しています。

 レバレッジ・インバース型ETFには他のETFにはない注意点があります。長期間保有すると、想定と異なる価格変動が生じることです。レバレッジ・インバース型ETFは毎日(日々の)変化率に連動するので、複利効果によって想定するパフォーマンスから乖離することがあるからです。具体的には、価格が上昇と下降を繰り返すような局面で元本が目減りします。とくに投資期間が長期間になるほど、原指数のパフォーマンスを下回ったり、想定以上の損失が発生するケースがあるので注意しましょう。

NISA口座はETF投資も可能。 「東証マネ部!」で最新情報を

 最後が「NISAを利用してETFに投資」です。ETFは証券会社のNISA口座でも保有することができます。しかし、NISA口座でETFを保有している方は非常に少ないのが現状です。金融庁が公表しているデータで全体の1.7%くらいでしょうか。NISA口座でETFを活用する方法としては、①個別株に投資して非課税分120万円に満たない部分をETFで埋める②120万円の非課税枠内を複数のETFで分散投資する③少額購入できるので、購入タイミングをずらして時間分散する(ドルコスト平均法)――などが考えられます。

 東証はETFを活用した資産形成について、積極的に情報発信しています。その一環として、2016年12月に「東証マネ部!」というウェブサイトを立ち上げました。このサイトは資産形成の基本やETF活用法を楽しく、かつわかりやすく解説しています。身近なお金の記事やインフォグラフィックを活用した解説記事、アニメーションによるETF動画、投資シミュレーション機能を搭載するほか、関係者(証券会社、運用会社、指数ベンダーなど)による、資産形成やETFに関するコラムを掲載しています。また、LINE@で定期的に資産形成とETFの最新情報を配信したりしています。ぜひご活用ください。

【星野リゾート・リート投資法人】
成長するニッポンの観光産業への投資

星野リゾート・アセットマネジメント
取締役財務管理部長 兼 総合企画部長
隆 哲郎氏

今後は地方への波及が期待されるインバウンド(訪日外国人旅行者)効果

 私たち星野リゾート・リート投資法人の特徴は、①成長を続けている観光産業を中心に投資しているホテル旅館特化型のリートである、②星野リゾートグループの運営力を活用する――の2点です。

 まず、日本の観光産業の現状と投資する重要性についてお話します。

 少子高齢化が進むなかでも、観光産業は数少ない成長産業として位置づけられています。その最大の理由は、訪日外国人旅行者(インバウンド)需要の拡大です。

【図】星野リゾート・アセットマネジメント 取締役財務管理部長 兼 総合企画部長 隆 哲郎氏

星野リゾート・アセットマネジメント
取締役財務管理部長 兼 総合企画部長
隆 哲郎氏

 2016年に日本へのインバウンド数は2,400万人を超えましたが、その数は世界で22位とまだまだ低い位置にいます。1位がフランスで8,300万人、2位のアメリカが7,400万人となっており、まだまだ大きな差がありますが、日本は世界有数の観光大国になれる実力があると考えています。

 なぜなら、観光に重要な要素として一般に「気候」「自然」「食」「文化」の4つが挙げられますが、この4要素の日本における充実度は世界でも有数だからです。

 日本の豊富で多様な観光資源のPRと共に、ビザ取得緩和や交通網、宿泊設備などのインバウンドの受入環境のさらなる整備等を官民一体で取り組んでいけば、現在政府が目標としている2030年のインバウンド数6,000万人達成も十分に可能だと考えています。

 このように、さらなる拡大が期待されるインバウンド需要ですが、その拡大に向けて課題もあります。その一つが地域の偏りです。地域別にみると、東京・大阪・京都に加えて千葉・北海道の5都市・地域でインバウンド消費額全体の70%を占めているという統計があります。つまり、インバウンド効果は現状、特定の地域に偏っており、地方の観光地の多くのエリアには届いていないといえます。一方、日本政策投資銀行のレポートでは、日本旅行の人気はアジア8地域中トップで、実際に日本旅行を検討している人も増加しています。さらに、日本にすでに行ったことがある人たちの関心は地方に向かっており、滞在日数を長くしたいと考えているようです。地方には前述の4要素が魅力的な資源として多数存在しています。地方観光の今後のポテンシャルを強く感じています。

星野リゾートグループのブランド力を最大限に活用

 次に、星野リゾートグループの運営力についてご説明します。星野リゾートグループは現在、北海道から沖縄まで全国で35施設を運営しており、そのブランド力は年々高まってきています。たとえば認知率。星野リゾートグループの調査によると、平成22年はおよそ4人に1人が知っている程度でしたが昨年(平成28年)は78.6%と、国内のホテルブランドのなかでは最も知られるブランドになりました。認知率はお客さまが施設を選ぶ際、ダイレクトに影響します。認知率を高めることはホテルオペレータにとって非常に重要になります。

 星野リゾートグループでは、お客さまに対してのブランドコンセプトを設けています。それは、「いろいろなところに旅行し、魅力的な個性を楽しみたいという、すべての観光ニーズに応える」ということです。また、このコンセプトの実現のため、お客さまに対して3つのお約束をしています。1つめは施設の拡大です。いろいろなところに行ってみたいというお客さまのニーズに応えてそれぞれの地域に出店していく。2つめは各地域の魅力を掘り起こすこと。地域の食や伝統工芸などの魅力を宿泊されるお客さまにお伝えすることです。3つめがサービスの品質の向上。これは当然といえば当然です。

「リゾート」「温泉」「都市」の3分野を分散して保有

 私たちは、観光には「リゾート観光」「温泉観光」「都市観光」の3つの分野があると分析しています。それぞれの分野に対して、リートとしてきちんと施設を保有したいと考えます。リゾートの分野では「星のや」「リゾナーレ」など、温泉では「界」、都市については「ANAクラウンプラザ」「旭川グランドホテル」「ハイアットリージェンシー大阪」など。さまざまな観光分野に投資をすることによって分散効果が発揮されていると考えています。

 新規開業した施設としては昨年7月に開業した「星のや東京」が挙げられます。地上18階地下3階建ての1棟建て旅館で、日本文化を象徴する旅館をビジネス街・大手町につくるというプロジェクトでした。今年1月には「星のやバリ」を、同4月には静岡県の伊東に「界アンジン」という温泉旅館をオープンさせました。

 図は星野リゾート・リート投資法人が所有している施設の一覧です。地域分散に加えて、ホテルの運営者や価格帯、ブランドなどを分散させて安定的なキャッシュフローを目指しています。

【星野リゾート・リート投資法人のポートフォリオ】

【図】【星野リゾート・リート投資法人のポートフォリオ】
(出典:星野リゾート・リート投資法人)
施設の魅力を維持・拡大させる施策を随時実行

 星野リゾート・リート投資法人の運用戦略をご説明します。外部成長に向けた取組としては、スポンサーサポート契約等の活用や星野リゾート・グループの再生ノウハウの活用が挙げられます。このような取り組みを進めた結果、組成当初6物件150億円だった資産規模が現在は48物件1,000億円まで成長しました。

 内部成長に向けた取り組みの具体例としては「リゾナーレ熱海」では客室と共有部分の改修工事等を実施しました。ブックス&カフェに砂浜をイメージさせる砂を敷いて海辺で本を読んでいただけるようなイメージを打ち出したり、客室も海に近いことをイメージして開放的な空間をつくることで、新たな魅力づくりを達成しました。その他にも、「リゾナーレ八ヶ岳」ではワインリゾートのさらなる進化をコンセプトに客室等を改装して、施設の魅力を維持向上しながら賃料の増加を目指していきます。「界箱根」では、お客さまのニーズにも合わせ、4階にあった洋室を、より落ち着いた雰囲気を感じることのできる和室に変える工事なども随時実行しています。

第8期11,584円、第9期11,602円の分配を予想

 当リートはこれまで、7回の決算期を迎え、その間に4回の公募増資を実施しています。その都度に高い評価をいただき、保有施設の好業績に裏づけられて分配金が成長してきました。当リートへの投資家の皆様からの高評価は、株価にも反映されており、上場当初の株価は57万円でしたが、現在は2倍近い価格で安定推移しています。これまで3年半のパフォーマンスは東証REIT指数を大きく上回ることができました。

 私たちは安定した分配金を投資主さまへお届けすることをポリシーにしています。ホテル・旅館業というと収益のブレが大きいよう思われることが多いですが、星野リゾートグループはリーマン・ショックや鳥インフルエンザ、東日本大震災などを乗り越え、大きな落ち込みもなく収益を上げてきた実績があります。この実績を裏づけにリートを立ち上げたので、安定した分配が実現できていると感じています。また、公募増資などにより物件取得を行うことでリートの規模を大きく成長させながら分配金の増加を実現させてきました。第8期(平成29年4月期)は11,584円、第9期(平成29年10月期)は11,602円の分配を予想しています(2017年2月24日現在)。

 説明が足りない部分もあるかと思いますが、当リートのホームページでも多くの情報を開示しています。ぜひご確認ください。

掲載日:2017年4月4日



 
   
    

特集

「証券アナリストの調査手法とこだわり」(全6回)

「証券アナリストの調査手法とこだわり」

証券アナリストの行動パターンをご紹介!個人投資家のリスク回避術を学ぼう。

特集を読む »

おもしろ企業探検隊

おもしろ企業探検隊

平林亮子&内田まさみの「そうだ!社長に会いに行こう」ナブテスコ株式会社

特集を読む »

K-ZONEユーザがオススメする証券会社

  1. 1位
  2. 2位
  3. 3位