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松井証券営業推進部の種田真二氏に聞く
松井証券で「貸株サービス」がスタート。 長期保有銘柄がある投資家は検討したい

金融最前線

 

 松井証券は10月20日から「貸株サービス」を始めた。これにともない、従来の「預株制度」は終了。より透明性が高く、使い勝手のよいサービスに生まれ変わった格好だ。その内容や特徴などについて、同社営業推進部の種田真二氏に聞いた。

2018年末までは下限金利2%のキャンペーン中

 松井証券の「貸株サービス」は、投資家が保有している株式(ETF含む)を松井証券に貸し出すことで、貸し出した株式に応じた「貸株金利」を受け取ることができるサービス。投資家から借りた株式は、同社が機関投資家の参加する貸株市場に貸し出して、機関投資家から受け取る金利を投資家に「貸株金利」という形で支払う仕組みだ。

松井証券株式会社 営業推進部 課長代理 種田 真二 氏
松井証券株式会社 営業推進部
課長代理 種田 真二 氏

 「『貸株サービス』の対象銘柄の最低金利は年率0.2%で、上限は設定していません。サービス開始にあたって2018年末まで、ジャスダック・マザーズ銘柄の最低金利を2%に引き上げるキャンペーンを実施しています。これを機会に、ぜひご活用いただければ」。

 こう語るのは、松井証券営業推進部の種田真二氏。たとえば、金利が2%の銘柄の時価が300万円だった場合、松井証券の貸株サービスを利用すれば、1年間で6万円の金利収入になるわけだ(※)。銀行等の預貯金は依然として超低金利が続くなか、2%という金利は魅力的だ。

※株式の評価額や貸株金利(%)は変更が無いものとし、税金等は考慮していません。貸株金利の計算方法の詳細は、松井証券のWEBサイトをご確認ください。

【貸株サービスの仕組み】

【画像】貸株サービスの仕組み

対象銘柄と金利は週1回、松井証券が公表・更新

 貸株サービスを利用する手続きは簡単だ。同社の株式取引口座(ネットストック口座)を開設した後に「貸株口座」を開設すればいい。当然のことながら手続きはネット上から可能で、利用手数料は無料だ。ただし、同社の信用取引口座をもっている投資家は貸株サービスを利用できないので注意したい。

 取扱銘柄数に指定はないが、貸株サービスの対象となる銘柄は同社が週に1回、金利とともに公表・更新する。金利は銘柄ごとに違いがある。

 「対象銘柄数に指定はありませんが、おおよそ1,000銘柄で実施していく予定です」(種田氏)。同社が公表した対象銘柄をネットストック口座で保有していると、貸株サービスを受けることができる。貸株サービスを受けていると、保有株式を「売りたいときに売れないのでは?」と考える向きもあるかもしれないが、そんなことはない。貸出中の株式も、任意のタイミングで売却することができ、利用者は受渡日の前営業日分(T+2)までの金利を受け取ることができる。


「権利取得優先」なら株主優待と配当金の両方を享受

 松井証券の貸株サービス最大の特徴のひとつが、「貸株金利優先」「優待取得優先」「権利取得優先」という3通りのコースが用意されていることである。しかも3コースはそれぞれ「銘柄ごと、株数ごとにお客さまが自由に設定することができます」(種田氏)。

 「貸株金利優先」は保有銘柄の権利確定日であっても貸株を継続する。投資家は貸株金利を受け取り続けることができる。「株主優待優先」は保有銘柄の優待月の権利確定日前に貸株を解除。投資家は株主優待を受け取ることができる。「権利取得優先」は、権利確定日前は必ず貸株を解除するもの。投資家は株主優待と配当金の両方を受け取ることができる。権利を必ず取得できるため、株主総会に参加できる権利も必ず獲得できる。

 「とくに『権利取得優先』は、通常の株式保有メリットを享受しながら貸株の金利を受け取ることもできる便利な設定になっています。また、貸株サービスを受ける銘柄や株式数などの設定や変更は、当社WEBサイトからお客さまが自由に行うことができます」と種田氏は説明する。

※「株主優待優先」の設定は株式会社QUICKの情報をもとに判定します。

※「権利取得優先」で個別に貸し出さない株数を設定していても、当該銘柄が貸株サービスの対象銘柄から外れた後、再度対象銘柄となった場合など、再設定が必要になる場合があります。詳細は松井証券WEBサイトをご確認ください。


売却益と配当金に加えた新たな収益源に

 貸株の金利は、年率0.2%が下限となっている。「銘柄を厳選することで、最低金利が他社と比べて魅力的な水準になっていると思います。」と種田氏。0.2%はあくまで下限金利。上限には設定がないので今後の金利動向にも期待がもてそうだ。

 貸株サービスは株式投資の主な収益源である売却益と配当金に、新たな収益源が加わることになる。一方、気になる投資リスクはどうだろうか。松井証券では「当社が無担保でお客様の株式をお借りするので当社の信用リスクが介在します」と説明している。

 貸株サービスは個別株式を長期保有している投資家にとって、効率的な収益源のひとつになる。たとえば、株主優待目的で保有している人やその企業のファン、OB・OGとして保有している人、何となく"塩漬け"になっている銘柄がある人などは向いているサービスだ。定期預金の金利が0.1%前後で推移しているなか、保有資産を効率的に活用しながら相対的な好金利を享受できる松井証券の貸株サービス。少しでも収益を増やしたい投資家は、ぜひとも活用を検討したい。

  参考サイト:
  松井証券の「貸株サービス」を詳しくみる(公式WEBサイト


掲載日:2018年11月2日



   
    

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