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-5- 2大流通業のnanaco、WAONカードも登場 利用者は複数の電子マネーを使い分けへ - 特集【電子マネー】 - 経済トピックス

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特集・コラム [ 電子マネー ]

電子マネー-5- 2大流通業のnanaco、WAONカードも登場

QUICKマネーライフはPASMOの登場を受け、3月に電子マネーに関する計4回の特集を組んだ。その後、4月にセブン&iホールディングスのnanaco(ナナコ)とイオンのWAON(ワオン)が登場し、2大流通業の電子マネーに関心が集まっている。コンビニエンス・ストアでの電子マネー導入も進み、利便性は高まったが、何を使えばお得か分かりにくい状況でもある。
 電子マネー特集・番外編では、コンビニを中心にお得な電子マネーの使い方を探る。独自の電子マネーであるWAONやnanacoはお得感が高いが、利用店舗が限られ、かつ公共料金の支払いでポイントを貯められないデメリットがある。一方、既存の電子マネーはコンビニ各社がレジの共通端末化を進めて使いやすくなり、ネット上の決済も含めればEdyの利便性が増している。賢い消費者としては電子マネーを複数もち、使い分けた方が良さそうだ。

nanacoは400万枚を突破、お得な「ボーナスポイント」に人気

nanacoが4月23日に登場し、5月末には全国のセブン-イレブンでも使えるようになった。7月11日には発行枚数が400万枚を突破。ポイント付与率が100円ごとに1ポイントとWAONより高いことや、携帯電話への対応が進んでいることも人気に拍車を掛けているようだ【表1参照】。12日の日経新聞によると、6月の買い物決済利用件数は約3000万件(1日当たり約100万件)となり、EdyやSuicaを抜いて電子マネーで首位を記録したという。「セブン-イレブンの1日の来店者数は約1000万人のため、10人に1人のお客さまが使っている計算です」(セブン&iホールディングス広報センター)。
表1 nanacoとWAONの特徴比較
  nanaconanaco WAONWAON
利用できる店舗数 1万1747店 4700店
最大チャージ金額 3万円未満 2万円まで
チャージ方法 現金のみ 現金、クレジットカード
ポイント付与率 100円ごとに1ポイント 200円ごとに1ポイント
携帯電話への対応 あり 2007年秋以降
他社ポイントからの交換 JCB Oki Dokiポイント Suicaポイント(予定)
nanacoのポイント交換では、2007年秋以降にYahoo!ポイントとの双方向交換を予定している。
各社公式サイトよりQUICK作成
nanacoのメリットとして最も注目したいのは、買い物した時に「ボーナスポイント」がつくプレゼントキャンペーンが積極的に行われていることである。対象商品のサンドイッチや飲み物、雑貨などをnanacoで購入すれば、普段の約2~5倍のポイントが付与される。キャンペーンの案内はnanacoのホームページを見るだけでなく、携帯電話のメールで受け取ることも可能なため、普段、セブン-イレブンに行く機会が多い人にはお得である。
今年秋以降には、グループのイトーヨーカドーやデニーズ店舗でのサービスも開始される予定。スーパーでの買い物はコンビニと比べて高額となるため、チラシと連動した割引サービスなども検討されている模様だ。

3種類のWAONで、誰もが使いやすい電子マネー 

イオン電子マネー推進部の藤井正紀氏
写真1 イオン電子マネー推進部の藤井正紀氏。マスコットキャラクターの“犬”の愛称の公募は終わり、7月中旬に公表される。
一方、WAONはイオンが運営するジャスコ、マックスバリュ、イオンスーパーセンター、カルフール、SATY、VIVREなどで使えるイオン独自の電子マネーサービスである。イオン系列のショッピングモールの専門店でも使えるため、利用できる店舗は5月末時点で4700件に拡大している。
4月27日にサービスがスタートして約2カ月が経過し、発行枚数は約30万枚(6月20日時点)。同社電子マネー推進部の藤井正紀部長は「WAONを利用できる店舗が関東の1都6県を中心としていましたから、全国に利用店舗が広がるにつれて普及していくでしょう」と、手応えを感じているようだ【写真1】。
WAONには3種類のカードが用意されている。現金からのチャージを専用とする「WAONカード」、クレジットからのチャージも可能な「WAONカードプラス」、クレジットカードのイオンカードとWAONが一枚に集約された「イオンカード(WAON一体型)」である。クレジット機能のないWAONカードなら子供も安心して持つことができる。今夏には、「WAONカードプラス」と「イオンカード(WAON一体型)」の追加機能として、クレジットカードから自動的に入金される「オートチャージ機能」も導入される予定。ひん繁に使う時には利便性を発揮しそうだ。
現在、オートチャージができる電子マネーは、PASMOと提携カードの組み合わせのほか、Suicaが使えるJR東日本の「ビュー・スイカカード」、Edyが使えるam/pmジャパンの「am/pm Earth Edy Card」などがある。PiTaPaでJR西日本のICOCAエリアを利用する場合、あらかじめオートチャージを設定することも可能。まだそれほど普及していないサービスのため、オートチャージサービス次第ではWAONの利便性もより増しそうだ(鉄道系電子マネーの詳細については、特集1回を参照)。

主婦のための電子マネー、全国展開・グループ内外の提携でより便利に

写真2 レジに置いてある共用リーダ/ライタ
写真2 レジに置いてある共用リーダ/ライタ。利用する時は支払い方法をWAON、Suica、iDの中からボタンで選び、カードを読み取り機にかざす。
イオン系列の店舗では、今年2月からNTTドコモのiDとJR東日本のSuicaが使えるようになっている【写真2】。それにも関わらずなぜ独自の電子マネーも導入したのか。この背景には、「当社の主要顧客である30~50代の主婦の方々は、普段の生活の中で電車に乗る機会が少ないのです」(前出・藤井氏)という事情を考えたようだ。
イオンの大型スーパーは全国各地に展開しているため、Suicaが使えない地域もあれば、そもそも移動手段が車・自転車・徒歩である顧客も多い。「カード型だけでなく、携帯電話への対応も秋以降には実現しますが、まずは既存の電子マネーも含めてお客さまの利便性を高めます」(同)。2008年度中には、グループ内でWAONの全国展開を図るという。
そのグループには、当然コンビニエンス・ストアのミニストップも含まれる。設立準備を進めているイオン銀行との連携も含め、イオンという巨大流通グループだけに使える場はますます広がりそうだ。また今後はSuicaポイントとWAONポイントの交換も予定されているだけに、グループ外との連携も利用者にとっては要注目である。

コンビニ業界でEdyとiDの導入進む、台風の目はSuicaポイント?

そんなnanacoやWAONにもデメリットがある。nanacoは電子マネーとして公共料金の支払いができても、その支払い分にはポイントがつかない。nanacoは業界トップの店舗網を誇るセブン-イレブンで使えるのが魅力的だが、飛行機に乗らずにマイレージを貯めるいわゆる「陸マイラー」のような使い方を目指すならメリットは限られる。WAONもイオン系列のスーパーで使えるが、そもそも電気・ガス・電話などの公共料金などの出納代行サービスには使えない。
表2 主なコンビニエンス・ストアの電子マネー導入状況
コンビニの名称 使える電子マネー 店舗数
(国内)
Edy iD QUICPay Suica 独自
セブン-イレブン       nanaco 11,747
ローソン ※1     8,483
ファミリーマート     6,990
サークルKサンクス ※2 ※2     6,251
デイリーヤマザキ           1,706
ミニストップ     WAON※3 1,689
am/pmジャパン       1,346
※1 ローソン、ナチュラルローソン全店でEdyが使えるのは8月から。
※2 サークルKサンクス全店でQUICPayが使えるようになるのは2007年秋、iDが使えるようになるのは2008年春から。Smartplus、VISA タッチも導入予定。
※3 ミニストップのWAON導入時期は未定。 各社公式サイト、ヒアリング調査よりQUICK作成
主なコンビニエンス・ストアの電子マネー導入状況を見ると、EdyとiDがかなり普及していることが分かる【表2参照】。この背景には、EdyやiDが流通企業から独立しているため、各社が客観的に導入しやすいという性質のほか、Edyが発行枚数で3100万枚を誇り、電子マネーの中で最も普及していることが影響している。iDについても「5000万人を超える契約者を持つNTTドコモだけに、潜在顧客として期待しています」(コンビニ関係者)との声もあって、コンビニでは概ねこの2つの電子マネーが使えるようになる見通しだ。
今後の展開として注目したいのは、Suicaが使えるファミリーマートとミニストップのサービス拡充である。JR東日本は6月から、Suicaを電子マネーとして使った時にポイントが貯まる「Suicaポイントサービス」を開始。100~200円の買い物ごとに1ポイントが貯まる仕組みで、ポイントはSuicaの電子マネーに交換できる。いまのところ、流通関連でSuicaポイントを導入しているのはNEWDAYSやキオスクなどの駅ナカのJR系列店舗が中心。しかし、すでにSuicaを導入している大手コンビニでSuicaポイントが付与されれば、さらに使い勝手が良くなりそうだ。

電子マネー+会員カードでお得、WAONは割引デーサービスも

図1 電子マネーを持つ場合の組み合わせ例図1 電子マネーを持つ場合の組み合わせ例
鉄道を利用する機会が少なければ、独立系と流通系の電子マネーを併せ持つのも良い。
複数の電子マネーに対応する会社が増えているため、鉄道系か独立系の電子マネーを持てばスーパーやコンビニで便利に使うことが可能だ【図1参照】。普段の生活でイオンやセブン-イレブンに行く機会が多ければ、その流通系独自の電子マネーを持てば良い。ポイントサービスを含めると、各社の還元率はそれなりに充実してきたため、自分の生活スタイルにあったお店で使える電子マネーを使うのがベストだろう。
例えばローソンなら、iDを使うとポイントが貯まる「ローソンパスiD」を導入している点でお得感がある。クレジット機能のないマイローソンポイントという独自のポイントサービスに加え、「今後もSuicaなど、他の電子マネーの導入を検討しています」(同社広報部)という。電子マネーを支払った時にポイントカードを提示すれば、ポイントを貯めてお得に使えそうだ。
ファミリーマートでは11月に、同社のファミマカードのポイントとツタヤのTポイントとの交換サービスを始める予定。「クレジット払いで公共料金を支払ってもファミマポイントが付きますし、Suicaを使う時にファミマカードを提示して頂ければ、ファミマポイントが付きます」(同社広報部)。
WAONは200円ごとに1ポイントがつくポイントサービスだけでなく、毎月10日のWAONデーなら5%割引で買い物ができる。イオン系列のミニストップでは「WAONについては当社も今後導入を進めて参りますが、SuicaやEdyもお客さまに支持されている電子マネーですので、併せて今後もサービスを継続します」(同社経営企画室IR広報担当)という。

サークルKサンクスは全ての電子マネーを導入? 割引サービスにも定評

サークルKサンクスの山下光宏氏写真3 サークルKサンクスの山下光宏氏。 自身も携帯電話の「おサイフケータイ」機能を活用し、複数の電子マネーを使っている。
WAONやnanacoのような独自の電子マネーを持たないコンビニ各社は、共通リーダ/ライタを搭載したレジ端末を導入し、複数の電子マネーを使えるよう対応を進めている。サークルKサンクスでは、Edyを2004年7月から導入(全国展開は2005年4月)しているが、今秋にはQUICPay、Smartplus、VISAタッチも追加する予定だ。同社マーケティング本部サービス・収納決済部の山下光宏マーチャンダイザーは「新しいレジ端末を導入することで、顧客の利便性に応えて全ての電子マネーを導入したいくらいです」と意気込みを語る【写真3】。現時点では、Suicaの導入には課題も多いようだが、2008年春にはiDも導入する予定だ。
同社は電子マネーと連動したポイントサービスにも定評がある。Edyが一体化したポイントカード「KARUWAZA CLUBカード」は、Edyで決済すれば100円(税別)ごとに「1カルポイント」が付与され、貯まったポイントでギフト券・景品などと交換できる【写真4】。「お客さまがなるべく早くポイントを景品やギフト券に換えられるよう、定期的にポイントを2倍、3倍つけるキャンペーンを行っています」(同)という。コンビニの買い物で気軽に貯めて・交換する楽しみを味わえるようになっている。
KARUWAZA CLUBカードは店頭で簡単に購入できる。8と9がつく日にポイントが倍増される「ポイント ワクワク キャンペーン」は8月31日まで実施中。 写真4 KARUWAZA CLUBカードは店頭で簡単に購入できる。8と9がつく日にポイントが倍増される「ポイント ワクワク キャンペーン」は8月31日まで実施中。
カルポイントとは別に、Edyに入金する時には1000円ごとに「1ワザポイント」という別のポイントが貯まり、これを貯めればゲーム機や折りたたみ自転車などの高額商品の抽選に応募できる。ポイントがEdyなどの電子マネーに還元されないのは利用者から見れば不便だが、「KARUWAZA CLUB会員向けの商品割引サービスなどで、総合的にお得なサービスを提供しています」(同)という。例えば初夏のこの時期、お中元の10%割引対象商品ならKARUWAZA CLUBカードを使えばさらに5%割引した価格で購入できる。

現金より断然お得な電子マネー、複数持って使い分けを

電子マネーやポイントサービスが急速に広がる中、何をどう使えばお得なのか迷う人も多い。ポイントや電子マネーの事情に詳しいポイ探の佐藤温社長は「いまの電子マネー業界は情報が氾らんし過ぎて消費者がついていけない過渡期にありますが、現金で買うよりもお得なことは確かです」と指摘する。各社とも電子マネーの普及を図り、ポイントで消費者に利益の一部を還元している状況だけに、それを利用しない手はないというわけだ。
航空会社のマイルを積極的にためる場合、クレジットカードからEdyにチャージし、Edyを使ってマイルがたまる「ANAマイレージクラブEdyカード」が最適だ。Edyはam/pmやサークルKサンクスで使えるのはもちろんのこと、ファミリーマートやローソンでも今夏から本格的に導入が始まる。「am/pmやサークルKの会員カードですと、Edyの利用によって独自のポイントが貯まりますが、マイルにはなりません」(同)。貯めたポイントを直ぐに使いたいなら、セブン-イレブンとnanaco、NEWDAYSとSuicaといった組み合わせも良いだろう。
図2 ポイ探「ポイント自動管理」サービスのメリット図2 ポイ探「ポイント自動管理」サービスのメリット※図をクリックするとポイ探のウェブサイトが表示されます
各社の電子マネーには何らかのポイントサービスが付いているほか、今後ポイント交換サービスの拡大を予定している会社もあるため、コンビニで貯めたポイントを交換してまとめて使うことができれば利用者には便利である。ポイ探では、5月から様々なポイントの残高・有効期限を自動で取得し、一覧して確認できる「ポイント自動管理」サービスを開始した【図2参照】。同社の会員(無料)になれば、ポイントを1つに集めたら何ポイントになるかもネット上で簡単に集計できる。「いままでは会員が手入力で管理していましたが、自動化して欲しいという要望に応え、使いやすいものを作りました」(同)という。
ポイントを賢く貯めるには、買い物する店や使うクレジットカードを絞り込み、集中的に貯めるのが正攻法である。しかし、自宅近くのスーパーやコンビニと、仕事場の近くのコンビニが違ったりすると、生活の中で同じ電子マネーを使うのも難しい。「携帯電話のおサイフケータイ機能を使うなどして、しばらくは複数の電子マネーを使い分けるのが賢い使い方でしょう」(同)との声もあり、何種類かの電子マネーを持つことが当たり前の時代となりそうだ。

ネットも含めれば更にお得、Edyはアマゾンでも使える

写真5 Felicaポートをモニタ内に内蔵し、Edyの決済ができるタッチパネル採用のタブレット型パソコン写真5 Felicaポートをモニタ内に内蔵し、Edyの決済ができるタッチパネル採用のタブレット型パソコン。パソコンが苦手な高齢者にも優しい設計となっている。(7月3日に開催されたスマートデジタルライフ推進プロジェクト記者説明会にて)
スーパーやコンビニに限らず、ネットショッピングも現代人にとっていまや身近な存在だ。JCBでは「Oki Dokiランド」、オリコでは「スマイルモット!コム」という名のポイントモールを運営しており、「提携企業のネットショッピングでクレジットカードを使えば、ポイントをより多く貰えるサービスが広がっています」(前出・佐藤氏)。クレジットカード会社が率先して、ポイントサービスを販促ツールとして活用しているため、ネットショッピングを利用してポイントを集めるのも手かも知れない。
一方、5月からはネット通販サイトのアマゾン・ドットコムでEdyが使えるようになり、業界内で関心を集めている。非接触ICカード技術のFelicaポートを搭載するパソコンにEdyをかざせばネットショッピングの決済も簡単で、クレジットカードの番号を入力するよりは安全性も高い【写真5】。Edyで決済しながらアマゾンポイントを貯めることもできる。
特にアマゾン・ドットコムは2007年に入り、従来の本やDVDだけでなく、衣類・家電・スポーツ用品などで取扱商品を増やし、一大ネット通販サイトと化している。DVD、ゲーム、おもちゃ&ホビーの商品などでポイントが付かないものもあるが、リアルの店舗だけでなく、ネットの通販サイトも含めれば電子マネーを賢く使える可能性はさらに広がる。
【執筆:MoneyLife 片平正二】
(掲載日:2007年7月13日)
 
   
    

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