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-2- タンス株の手続き 思わぬ資産を得るチャンスも 単元未満株などの「手続き」や「裏ワザ」を紹介 - 特集 【株券電子化】 - 経済トピックス

 

特集・コラム [ 株券電子化 ]

「株券電子化」-2- タンス株の手続き 思わぬ資産を得るチャンスも 単元未満株などの「手続き」や「裏ワザ」を紹介

その4 「登録単元未満株」、「端株」の取り扱いは?

証券保管振替機構(ほふり)によると、タンス株券の多くは、株券が発行されていない「登録単元未満株主」(※注)が相当部分を占めるという。単元未満株や端株は、株式分割や無償交付などで持つ場合が多い。タンス株主は個人だけで約1086万人と推計され、取引所調査では、単元未満株式だけを持つ株主は約700万人存在するという。これは延べ人数のため正確な人数は不明だが、単元未満株を発行企業に買い取ってもらう「買取請求」や、単元に足りない分を買い増す「買増請求」などで早めに対応した方が良いだろう。
写真1 三菱UFJ信託銀行の中川雅博氏
写真1 三菱UFJ信託銀行の中川雅博氏
実際の株式の事務手続きは、各上場企業が指定する証券代行会社や信託銀行でできる。三菱UFJ信託銀行は上場企業1617社の株式事務を担当。証券代行部会社法務コンサルティング室の中川雅博グループマネージャーによると、今年度上期の買取・買増請求は前年同期比で1割ほど増加したという【写真1】。「手続きが簡単な買取を申し込むお客さまが約8割、残り2割が買増請求です」(同)。上場企業のうち、買増請求の制度を導入していない企業が約半数を占めることもあり、現金化する株主の方が多いようだ。
買取で気をつけたいのは、郵送で手続きするため途中でキャンセルできないことである。買取請求は、信託銀行に書類が届いた日の終値で決済されるので、株価の動きをよく見た上で発送した方が良い。買取の手数料は上場企業によって無料・有料と異なる。
買増の注意点は、「銘柄名」と「株数」を間違えないこと。請求時に買増概算金を用意しなくてはならないため、あと何株買い増せばよいかで必要となる金額は大きく変わる。信託銀行によっては買増請求書に株主が直接記入するところもあるが、「当行ではお客さまが正確に買増請求できるよう、電話などでご連絡頂き、銘柄名や株数、お客さまの住所氏名を記入した買増請求書をお送りしています」(同)。郵送なら信託銀行の窓口に出向かなくて済むが、改めて数字などの間違いには気をつけたい。
同行が取り扱う相続にまつわる名義書換は、今年度上期に約2万2300件を記録した。前年比1割増で、電子化への対応が進んでいるようだ。最近は先代、先々代のタンス株が見つかるケースも多いようだが、「タンス株を長年放っておくと、相続に関係する法定相続人も増えますから、全関係者の印鑑を集めるだけでも大変と聞きます」(同)。タンス株が特別口座に入っても、そこから買取請求・買増請求することもできるが、「電子化までまだ1年強と時間はありますが、買増・買取請求などで対応し、タンス株も早めにほふりに預託した方が良いでしょう」(同)という。
※注 登録単元未満株=単元株制度を採用している会社で、1単元(例;1単元=1000株)に満たない株式のこと。多くの企業では、株式分割や無償割当で単元未満株が発生しても株券を発行しないため、ほふりに預託することはできない。なお、単元株制度を採用していない会社(売買単位が1株)で、1株未満のものは「端株(はかぶ)」という。0.2株といった端株もほふりには預託できない。
   
    

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