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ETF活用のための情報術 - ETF活用術 - 東証ETF活用プロジェクト 東証ETF

 

東証ETF・ETN活用プロジェクト [ 個人投資家のETF活用術 ]

【第13回】

ETF活用のための情報術

ETF情報を集める第一歩
このコラムでは、これまで1年間にわたり、ETFを使った個人投資家向けのポートフォリオ作りを考えてきました。最終回である今回は、ETF投資のための情報収集について考えて見ましょう。
最近、新聞などでETFに関する記事が出ることも増えてきましたが、まだまだ情報が少ないのが現状です。それに、ETFはある特定の市場全体の値動き示すインデックスに連動しているのですから、そのインデックスがどんな経済状況と関わりが深いのかを知っておくことも、必要になります。そこで、個人投資家にとって役に立ちそうな情報術のアイデアをいくつかご紹介していきます。
東証上場のETFについての情報を集める第一歩は、東証のホームページ内にある「ETFスクエア」をチェックすることです。東証「ETFスクエア」では、上場ETFの各銘柄についての概要や市況がすぐにわかるようになっています。どんなETF銘柄があり、その対象インデックスがどんなものか、そして最近の値動きがどうなっているかがわかるのです。
ETFを使ってポートフォリオを作る目的は分散投資です。つまり、株、債券、不動産、コモディティといった資産別の分散です。それに、株であれば日本、先進国、新興国といったような地域別のETFもあれば、TOPIXファミリーのような業種別ETFもありますので、その組み合わせによる分散を……などと、ある程度は大枠から選択して分散ポートフォリオを作ることができます。ただし、本当に分散の効果があるかどうかはそれぞれの値動きを確認して、相関性が高いもの、すなわち同じように動くものが重ならないようにする必要があります。
それぞれの銘柄の動きについては、インデックスの性格を知ることによって補強しておくと良いでしょう。東証「ETFスクエア」では、上場銘柄の概要を紹介した商品パンフレットなどが取り出せますので参照しましょう。さらに詳しく知りたければ、各ETF運用会社のサイトで、目論見書やそのETFの仕組みなどを確認することもできます。各ETF運用会社のサイトは、ETF運用会社ごとに多様な工夫がされていますので貴重な情報源です。
■東証HP「ETFスクエア」トップページ
ますます充実する情報源
東証ホームページ内の「ETFスクエア」では、ウィークリーレポートの掲載を始めました。ETF専門の調査会社であるマルコポーロXTF Japanが東証上場ETFについてまとめたレポートで、ETF各銘柄について分配金情報やポートフォリオまたは対象インデックスの構成銘柄などの情報をウィークリーで提供してくれます。
さらに東証では4月11日から、ETFの一口あたりの純資産額(NAV)をリアルタイムに推定した理論値(参考値)である「インディカティブNAV」(一口あたりの推定純資産額)の算出・配信を一部の銘柄で開始しました。今後は取引時間内のインディカティブNAVの変化がリアルタイム(15秒単位)でわかるようになります。
インディカティブNAVは米国や欧州のETF市場では広く浸透しており、ETFの投資情報の1つとして一般的になっているものです。
このコラムでも最初の頃にETFの作られ方を説明しましたが、例えばTOPIXというインデックスに連動するETFは、必ずしもTOPIX構成全銘柄を持っているわけではありません。なるべくインデックスに近づけながら低コストで、という目的のためにETF構成銘柄は絞られています。そこで、実際の構成銘柄から算出したその時点でのインディカティブNAVが重要になってくるのです。
証券会社などはETFのインディカティブNAVや市場価格を見ながらETFやETF構成銘柄を市場で取引します(指定参加者の証券会社はETF運用会社との間でも取引します)。割安・割高から鞘取りをするわけですが、結果としてNAVと市場価格が限りなく近づくことが期待されます。ETFは対象インデックスの値動きに近づくように設計されていますから、市場価格、基準価額(NAV)、インディカティブNAVの価格が常に近づいていく方向にあるのが理想的だと言えるかもしれません。
ただし、米国ETF市場などの例では、3つのETF価格が常に収束する方向に動くとは言えないようです。ETFのNAVと市場価格は別々に動き回る現象がよく見られます。指定参加者だけでなく広く市場参加者がさまざまな思惑でETFを活用していることの表れと考えられます。日本の場合どうなっていくかをじっくり見定め、それぞれの投資家がインディカティブNAVという新たな情報を有効に活用していくことが望まれます。
●東証ETF インディカティブNAV公表サイト
東証ETFの現在値・前日比・売買高・インディカティブNAV・分配金が閲覧できます。

●インディカティブNAV活用法に関する詳しい情報はこちら(Fanet MoneyLife)
広がるETF市場
最近でも東証ETFの銘柄は充実しきています。100銘柄目として日興アセットマネジメントの「上場インデックスファンド日経中国関連株50」が上場され、101銘柄目としてステート・ストリート・バンク・アンド・トラスト・カンパニーの「SPDR S&P500 ETF」が上場されました。前者により、中国で積極的に事業展開している日本企業群への投資ができるようになりました。後者は、世界最大のETF銘柄ですが、本国・米国との重複上場でニューヨークと東京での時間差を利用した鞘取りが活発化する可能性があります。いろいろ活用できそうな銘柄が増えてきました。
さらに、102銘柄目、103銘柄目のETFとして、野村アセットマネジメントの「NEXT FUNDS タイ株式SET50指数連動型上場投信」「NEXT FUNDS FTSEブルサ・マレーシアKLCI連動型上場投信」が、5月12日に上場される予定です。これらは東南アジアのタイ、マレーシアの代表的な株価指数との連動を目指すETFで、目覚しい飛躍をとげる新興国企業の成長に対し、身近に投資することが可能になります。
もうひとつ、今年に入っての気になる話題は指標連動証券(ETN)です。ETNは、Exchange Traded Noteの略で、上場投資証券とも呼ばれています。、ETFに次ぐ商品として世界各国で活発に取引が行われている金融商品です。ETFの“ファンド(Fund)”の部分が“ノート(Note)”となっていますが、これは日本の債券タイプの証券を指す言葉です。
ETNは、ETFと同様に、特定のインデックスと連動するようになっていますが、ノート(債券)の価格が特定のインデックスに連動することを発行者である金融機関が保証することで成立しています。つまり、インデックスからの乖離はないという特長がある半面、発行金融機関の信用力が常に問われるわけです。また、ノートであるため、投資信託と異なり裏付資産を持ちませんが、その分、機動的な発行が可能であり、現物の投資が難しい資産などのインデックスを対象にしたETNを組成することも可能と考えられています。
このETNの上場に向けて、東証では、4月1日付で、ETNの上場制度を整備しています。
今後、東証の市場にETNが上場されることで、個別銘柄の株・債券・商品ではなく市場全体をとらえたある種のインデックスを売買できる機会が広がることは間違いないでしょう。個人投資家の投資の世界が広がるわけですし、楽しみですね。
掲載日:2011年05月09日


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