株式・投資信託・ETF・退職・年金 投資に役立つ「ケイゾンマネー」

【第10回】インド・ナショナル証券取引所のCEOが語る「インドの成長力とNifty指数、東証との協力関係」 東証ETF

  • PR
  • PR
  • PR
 
 

東証ETF・ETN活用プロジェクト [ なるほど!ETF・ETN ]

【第10回】

インド・ナショナル証券取引所のCEOが語る

「インドの成長力とNifty指数、東証との協力関係」

インフラ投資や個人消費の拡大を背景に、今後も高い経済成長が期待されるインド。2030年には、日本のGDPを追い抜き、米国、中国に次ぐ世界第3位の経済大国に成長するとの見方もあります。
インド株式の指数に連動する国内初のETF「NEXT FUNDS インド株式指数・S&P CNX Nifty連動型上場投信」(運用会社:野村アセットマネジメント)が東京証券取引所に上場してから約8カ月が経過し、投資家の認知度も上がってきました。
7月28日、東証はインド・ナショナル証券取引所(NSE)と共催で、インド経済や証券市場や同ETFについて投資家への理解を深めることを目的とした「インドセミナー」を開催しました。その中で、NSEの最高経営責任者(CEO)であるラヴィ・ナレイン氏がインドの証券市場について講演し、個人投資家から高い関心を集めました。
今回は、ラヴィ・ナレイン氏に、インドの成長力、同ETFの連動対象であるNifty指数や東証との協力関係などについて聞きました。
インドの成長性について、教えてください。
ラヴィ・ナレイン氏
「インド経済は、過去10年間、年率7%から8%の高い成長率を維持してきました。これからの10年間も年率8%から9%の高成長を続けると考えています。インドの経済成長を牽引しているのは、インフラ投資や個人消費などの内需の拡大といえます。特に、消費活動が活発な中産階級の人口増加がインド経済を支えています。」
「インドに来た方はわかると思うのですが、高い経済成長を遂げている国でありながら、成長や発展にあぐらをかき、行き過ぎたことをするような国ではありません。インフラ開発も進んでいますが、目を引くような過激な開発ラッシュはありません。地味ではありますが、これからの10年間もきちんと着実な成長を持続させる、耐久性のある成長ストーリーを実行しようとしています。それが、インドの最大の特徴と思っています。
インドに来ていただくと、湧き上がる巨大なエネルギーを感じ、その成長性を実感していただけると思います。」
具体的に、インドの成長を実感したエピソードはありますか。
「テレコム分野は目覚ましい成長を遂げたといえます。私どもがインド・ナショナル証券取引所(以下、NSE)の運営を開始したのは1994年ですが、当時、ボンベイ市内で固定電話の回線1本を引くだけで半年もかかるような状態で通信インフラは未発達でした。取引所としての機能を果たす必要があるため、衛星の通信技術を採用して、インド国内のどこからでもNSEにアクセスできる体制を整えることからはじめました。固定電話も整備されていないような状況から、高度な衛星の通信技術を使うなどの工夫をし、証券取引所を設立することができました。」
「また、ほんの2、3年前までインドには航空会社が少なく、便数が限られており、仕事や旅行に行くにも不便な状況でした。しかし、現在は、数十社の航空会社ができたことで、どこにでも簡単に行けるようになりました。今では、世界レベルでベストなサービスを提供すると評価されている航空会社もあります。
さらに身近でいうと、2、3年ほど前まで家の台所で調理するためにはプロパンガスが必要でした。プロパンガスのガス補給を業者に依頼しても何日もかかるため、家で食事を作ることも大変でした。ここ数年で、都市ガスが多くの世帯に整備されたことで、家庭で普通に食事ができるようになりました。ここ数年だけをみても、経済発展によってインドのライフスタイルは大きく変わったと思います。」
インド株ETFの連動対象であるNifty指数について教えてください。
ラヴィ・ナレイン氏
「Nifty指数の正式名称は、「S&P CNX Nifty指数」。NSEに上場する株式のうち50銘柄で構成するインドを代表する株価指数です。Nifty指数採用銘柄の時価総額はNSE全体の6割のシェアがある上に、エネルギー、金融、情報技術、消費財、通信などセクターが分散されており、NSEの全銘柄に近い値動きをしています。」
「Nifty指数は、NSEと競合関係にあるインド・ボンベイ証券取引所(以下、BSE)の「SENSEX30」とよく比較されます。SENSEX30は、インド株式市場の価格水準を把握するためには使われますが、先物やオプションなどのトレード(売買)にはあまり利用されていません。一方で、Nifty指数は、株式、先物やオプションなどのデリバティブに使われて、日々の売買代金は150億米ドルから180億米ドル相当です。
NSEの株式、デリバティブを合わせた日々の売買代金は、BSEの20倍の規模があります。NSEのインドの証券市場全体での売買代金シェアは、エクイティで75%、デリバティブでは100%を占めています。」
「インドの証券市場を表わす指数として、日本ではSENSEX30の方が有名なようです。インドでは高齢の世代はSENSEX30、若い世代はNifty指数の価格を見ています。しかし、トレードについては、若い世代、高齢の世代ともにNifty指数を使っていると思います。」
S&P CNX Nifty指数の過去10年の値動き(2010年7月末現在)
S&P CNX Nifty指数の過去10年の値動き(2010年7月末現在)
出所:QUICK
インド企業の業績の状況を教えてください。
「NSE上場企業は、ここ数年、金融危機の時期を含めても、非常に良好な業績をあげています。もちろん、企業によって業績にバラツキはありますが、総じて、前年を上回る決算を出し続けています。特に、情報技術、エネルギー、石油、医薬、不動産といった分野は好業績となっています。」
2006年に東証と包括的な協力協定を締結しましたが、成果はありましたか。
ラヴィ・ナレイン氏
「今までの最も大きな成果は、NSEのNifty指数に連動するETFが、2009年11月に東証に上場したことです。
さらに、インド株指数の先物を東証に上場させたいと考えています。これに備えて、日本の大手インターネット証券とも協議をしたいと考えています。インドにおいて、指数の先物・オプションは、機関投資家だけでなく、個人投資家も積極的に売買しています。日本でも同様に幅広い層の方々に売買していただけると想定しています。
また、日本企業のNSEへの上場誘致の取組みも進めています。」
日本企業がインド市場に上場するメリットがあるのですか。
「インドの証券取引所で上場することのメリットは、資金調達そのものより、日本企業がインド内でのブランド価値を高めることができる点です。インドは、消費活動が活発な中産階級の人口が拡大しており、消費財メーカーにとって有望なマーケットといえます。具体的には、白物家電といわれる、エアコン、洗濯機、冷蔵庫などのメーカーは大きなビジネスチャンスがあると思います。日本企業と競合する韓国のメーカーは既にアグレッシブにインドに事業展開しています。」
「また、日本企業のNSE上場誘致に関する企業向けセミナーを今年度内に開催する予定です。上場の手続き、コスト、コンプライアンスのポイント、上場のメリットなどを具体的に説明する予定です。」
海外の個人投資家は、インドの個別銘柄に投資できません。制度変更、規制緩和などの可能性はありますか。
「取引所の立場からすると、海外の個人投資家がインドの個別銘柄に直接投資できるようになることは大変喜ばしいことと考えています。一方で、インドの国としては慎重な姿勢を示しています。世界中の個人投資家がインドの個別株に直接投資すると、どういう投資家が投資しているかを全て把握できないので、マネーロンダリングの懸念が生じます。」
「インドでは、株式を売買する全ての投資家は、日本でいえば金融庁にあたるFSA(金融サービス機構)という規制当局に登録する仕組みになっています。世界中の個人投資家が投資するためには、FSAではなく、各証券会社側で登録・管理するシステムに変更する必要があり、大きな制度変更や作業が発生します。しかし、将来的に、海外の個人投資家がインドの個別銘柄に投資できるようにすることは、重要なことだと思います。」
インド企業が東証に上場する予定はないのですか。
「インド企業の東証上場に関しても、東証と話をしているところです。インドの多くの企業は、インド国内のインフラ整備のプロジェクトを手がけており、長期の資金調達が必要です。インド企業が日本の株式市場に上場することで、インド企業は資金調達手段が拡大する一方、日本の投資家は東証でインド企業に投資することが可能となり、日本、インドの双方にとってプラスだと思います。」
日本の投資家に対して期待することは。
「インドが非常に目覚しい成長を遂げている、ということを日本をはじめとした世界の投資家の方々に理解していただきたいと考えています。しかし、日本の投資家の方々はあまりインドに対しては焦点を当ててきませんでした。ただ、今回の東証でのセミナーのように、日本の投資家の方々に対して情報提供や説明会を繰り返し行うことで、日本の投資家の方々にもっと評価していただけると考えています。」
「日本人は、時間をかけて物事を評価するという国民性だと感じています。一見して、インドは投資先として難解に見える面もあると思います。日本の投資家の方々に成長著しいインドに安心して投資できる株式市場があることを理解していただくことで、日本の多くの資金がインドに向けられるのではないかと期待しています。」
掲載日:2010年月08月11日/株式会社QBR


 
   
    

特集

「証券アナリストの調査手法とこだわり」(全6回)

「証券アナリストの調査手法とこだわり」

証券アナリストの行動パターンをご紹介!個人投資家のリスク回避術を学ぼう。

特集を読む »

おもしろ企業探検隊

おもしろ企業探検隊

平林亮子&内田まさみの「そうだ!社長に会いに行こう」ナブテスコ株式会社

特集を読む »

K-ZONEユーザがオススメする証券会社

  1. 1位
  2. 2位
  3. 3位