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【第13回】創設10年目となる東証REIT市場 東証REIT指数と連動するETFに注目が集まる(1) 東証ETF

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【第13回】

創設10年目となる東証REIT市場

東証REIT指数と連動するETFに注目が集まる(1)

日本のREIT(不動産投資信託)は2010年9月で10年目を迎えました。誕生から2007年半ばまでは、上場数の増加とともにREIT市場は順調に拡大、また、投資家の期待も大きく、東証REIT指数も上昇基調を辿りました(下図参照)。ところが、2008年に起きたリーマン・ショック後の信用収縮から一部のREITの資金繰りが悪化し、2008年10月にはニューシティ・レジデンス投資法人が破綻しました。
投資家にとっては、REIT破綻のニュースはまだ記憶に新しく、高い配当利回りに魅力を感じながらも個々のREITに投資することに躊躇するケースもあるようです。
2009年には、買収価格と資産価格の差額である「負ののれん代」を配当原資から控除する等の施策が行われ、業界再編が促されました。また、同年に官民ファンド(不動産市場安定化ファンド)が設立され、REIT市場に対する不安が和らいだことで、価格の推移は安定し始めました。
そのような状況の中で、REIT市場全体をカバーするような指数に連動し、個々の銘柄の持つリスクを分散できるETFが、投資家に注目されています。
東証REIT指数を連動対象としたETFを運用する野村アセットマネジメントのインデックス運用部シニア・ファンドマネージャー後藤隆氏と商品企画部シニア・マネージャー田畑邦一氏に、当該ETFの特徴やREIT市場の状況について聞きました。

 
 
■「NEXT FUNDS東証REIT指数連動型上場投信」
個人投資家のREITの小口投資・分散投資を実現
『REITはもともと1口単位で売買されており、株式のように投資単位を例えば1000株から100株へ引き下げることで投資金額を小口化し個人投資家を増やすような施策がされていません。現在は、最低の投資金額が約70万円からなど高額になる場合が多く、個人投資家の方にとっては投資に躊躇することもあると思います。複数の銘柄へ分散投資する場合は、投資金額がさらに大きくなり、より敷居が高くなります。
当社としては、個人投資家がREITを少額から、また複数の銘柄に分散して投資できるようにしたいという思いから、「NEXT FUNDS東証REIT指数連動型上場投信」を設定しました。』(田畑氏)
『当ファンドの設定前は、REITを投資対象としたETFを作ることが法制度的に事実上不可能な状況でしたが、2008年4月の法令改正を受け、株式以外の現物有価証券で設定・交換を行う様々なタイプのETFが組成できるようになりました。』(田畑氏)
REITが大きく調整したタイミングで上場
『2001年から2007年にかけて、REITは為替リスクがなく高いインカムゲインを享受できる金融商品として評価され、地方金融機関や海外投資家などによって人気を集め、価格は大幅に上昇しました。その結果、REITの配当利回りは、安全資産である国債と同程度の利回り水準まで低下しました。今振り返ると、バブルだったと言わざるをえない状況だったと思います。
東証REIT指数は2007年5月に2612ポイントの高値をつけてから大幅に調整し、当ETFが上場した2008年9月17日には1210ポイント、配当利回りは6%台後半となっていました。
その後、2008年10月には一時704ポイントまで低下したものの、2009年、2010年は900ポイントから1000ポイントのレンジで推移しており、値動きは落ち着いてきたと考えています。配当金額の水準は下がりましたがREITの価格自体も下がっているので、現在の東証REIT指数の配当利回りは6%台後半と、概ね新規上場時と同水準です。』(田畑氏)
REITを取り巻く状況

野村アセットマネジメント
インデックス運用部
シニア・ファンドマネージャー 後藤隆氏
1.下げ止まりつつある分配金
『REITは「オフィス特化型」、「商業施設特化型」、「賃貸住宅特化型」等に分類されますが、現時点ではオフィスの空室率の上昇を背景に「オフィス特化型」の収益状況が最も懸念されていると思います。
REITの中で最も時価総額が大きい「オフィス特化型」の日本ビルファンド投資法人は、東証REIT指数、つまり、当ETFにおける投資比率は12.8%を占めています(2010年8月末現在)。
日本ビルファンド投資法人の分配金は、2010年6月期(実績)が17,125円、2010年12月期(会社予想)が15,100円、2011年6月期(会社予想)が15,100円です。足元は確かに厳しい収益状況といえますが、全体として分配金は下げ止まりつつあると予想されています。』(後藤氏)
2.指標に割安感
『不動産の含み損益を純資産に加算調整した修正PBRは、0.79倍(9月10日時点)で、過去のピーク時の1.61倍(2007年5月)と比較すると大きく低下しています。
また、「分配金利回りスプレッド」(REITの配当利回り-10年物国債利回り)を国際比較した場合、日本はかなり高いという点も特徴であり、日本のREITは4.8%で、米国の0.4%を大きく上回っています(5月末時点)。これらの指標からみると、割安な水準との見方ができます。』(後藤氏)
3.政策の支援
『2009年以降の政策支援によりREIT市場の信用リスクが後退、REIT価格は安定的に推移しています。これは、REIT本来の資産特性であるミドルリスク・ミドルリターンの沿ったものであり、良い状況と言えます。
政策で特筆すべきは2009年から可能になった合併です。合併により財務基盤が強化され、公募増資や借り入れといった資金調達が容易となり、不動産購入や入替といった成長戦略を促すことになりました。
また、東京証券取引所もREITの新規上場を推進しており、国内の企業が保有している68兆円の収益不動産を、REITの潜在的な新規上場の対象としてサポートするとの考えもあるようです。』(後藤氏)
政府支援策の効果は、REITの値動きにも影響
『国内REITの市場規模はまだ3兆円程度であり、マーケットの拡大は投資家の誰もが望むところです。期待されるのは、国内企業が保有する不動産がREITに組入れられること、そして投資適格不動産の拡大です。後者は、不動産市場の拡大及び活性化を促す大事な施策となりそうです。「国土交通省政策集2010」による"遊休化・老朽化した不動産のリニューアルや環境投資の促進のためには、(中略)新たな証券化手法を追加的に創設する"とあります。REITは開発等のリスクの高い投資には携われませんが、リニューアルされた不動産を購入することで、その役割を担います。新たな証券化による資金調達や開発投資によって、REITの投資対象も拡大し、REIT市場の時価総額の規模の拡大につながるのではないでしょうか。今後も、政府の支援や規制緩和がREIT市場の成長の源泉になると思われます。』(後藤氏)
『2009年3月まで、東証REIT指数の値動きは、日本ビルファンドファンド投資法人とジャパンリアルエステイト投資法人の2つの大型REITの値動きが大部分を占めていました。2009年3月の官民ファンド設立を受けて、クレジットリスクのあるREITの買い戻しがあったことで、各々のREITファンドの値動きの相関が低くなり、2つの大型銘柄の東証REIT指数への影響度合いが相対的に低下し、銘柄を分散することでリスクを低減させる効果が増してきました。このような流れのなか、36本のREITファンドすべてに投資する東証REIT指数の意味合いが高まってきています。』(後藤氏)
掲載日:2010年月10月18日/株式会社QBR


 
   
    

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