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【第51回】新コンセプトの「日本株設備人材投資指数ETF」
機関投資家の認知・啓発へ東証がセミナー開催:挨拶

東証ETF・ETN活用プロジェクト [ なるほど!ETF・ETN ]

 

日銀の量的・質的金融緩和政策を受けて誕生

 東京証券取引所(東証)は6月15・17日の2日間、「日本株設備人材投資指数ETFセミナー」を東京・東証ホールで開催した。このセミナーは主に機関投資家に対象にして、設備投資や人材投資に積極的に取り組んでいる企業を支援するという新しいコンセプトの株式指数を用いたETFを紹介するもの。当該指数ベンダー4社が招かれ、自社指数の考え方や特徴を解説した。

 日本株設備人材投資指数ETFは2015年12月、日銀が発表した「量的・質的金融緩和を補完するための諸措置」によって生まれた。そのなかで日銀は「ETFの買入れについて、現在の年間約3兆円の買入れに加え、新たに年間約3,000 億円の枠を設け、『設備・人材投資に積極的に取り組んでいる企業』の株式を対象とするETFを買入れる」と述べ、指数ベンダーや資産運用業界などに対応を促した。今年5月には当該指数を連動対象としたETFが東証に上場。2016年6月30日現在では、4指数で6本のETFが売買されている。

株式指数の活用拡大に向けて大きなきっかけに

 セミナー開催に先立ち、東京証券取引所常務執行役員の小沼泰之氏は以下のようにあいさつした。

 「東京証券取引所と大阪取引所がJPXとして統合されて3年が経ちました。この3年間で統合のシナジー効果はひとつのけじめがついたと考えています。本年4月からは第2次中期経営計画が進んでいます。そのなかの課題として、「ETFを通じて国民の資産形成の拡大に寄与する」ということを明言しています。たとえば、個人投資家さまのETF所有者の延べ人数を3年間で倍増したいと考えています。そのためにさまざまな取り組みをおこなっていく計画です」

 「東証としては当然のことながら、株価指数の多様化・進化についてはたいへん強い関心をもっています。資産運用においても、一般的なブロード・ベース指数(市場全体または広範囲を対象とする指数)に加えて、スマートベータ指数などのさまざまなパラメータを使って設定する指数も出てきました。また、ESG (環境・社会・企業統治)投資も浸透しつつあります。かつてのESGはネガティブな要素で銘柄を選別して、これらには投資しないという形でした。昨今は、いい意味で社会にインパクトを与える銘柄群への投資が進んでいます。今後はESGも無視できない観点になるだろうという声も聞かれます」

 「株式指数は今後、機関・個人投資家の資産運用のなかに、さらに活用されていくと期待しています。今回の『日本株設備人材投資指数ETF』は、スマートベータやESGの側面も合わせもっています。その意味では、本ETFは今後の戦略を考えるきっかけになり得るのではないでしょうか。私たち取引所関係者も全力で協力していきたいと考えています」

【「日本株設備人材投資ETF」一覧】2016年6月30日現在
「日本株設備人材投資ETF」一覧表
*当初設定日(2016年6月9日)から第3期計算期間終了日(2017年8月9日)までの期間は信託報酬が引き下げられ、0.095%(税込0.1026%)以内の報酬率が適用される。

(出所) 東京証券取引所

掲載日:2016年07月13日



   
    

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