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【第25回】韓国ETF市場の最新動向 開設10年で純資産総額は20倍以上に成長 東証ETF

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【第25回】

韓国取引所のシン・ドンフン氏に聞く

韓国ETF市場の最新動向 開設10年で純資産総額は20倍以上に成長

リーマン・ショック後の金融危機から他国に先んじて立ち直った韓国経済が改めて注目を集めています。海外分散投資が欠かせない投資環境のなか、着実な経済成長を続ける韓国は投資対象として外せない存在です。
今回は、韓国取引所・経営計画部門の国際担当、シン・ドンフン氏に、開設10年で純資産総額が20倍以上になるなど成長が著しい韓国ETF市場の最新動向、韓国経済の強みや韓国企業の魅力、東証との協力関係などについて聞きました。
韓国の株式指数KOSPI200に連動するETF「KODEX200上場指数投資信託」(運用会社:サムスン資産運用)が日本で初の韓国株ETFとして東京証券取引所に2007年11月に上場してから、3年約6カ月が経過しました。改めて「KODEX200上場指数投資信託」について教えてください。
韓国取引所・経営計画部門の国際担当、シン・ドンフン氏
韓国取引所
シン・ドンフン氏
海外ETFであるKODEX200はサムスン資産運用が開発したETFのブランド名で、KODEX200は韓国の代表的な株価指数であるKOSPI200指数(韓国総合株価指数200)に連動することを目標に運用しています。KOSPI200指数は韓国取引所に上場している大型株200銘柄で構成されていますので、KODEX200を買うことは韓国のブルーチップ銘柄を買う効果があります。日本の投資家が韓国の個別株式に投資しようとした場合、投資先となる対象企業について分析し、アナリストレポートを読むなど勉強が欠かせませんので、日本株の取引に比べればむずかしい面があるでしょう。その点、KODEX200は取引所に上場している商品なので売買が簡単ですし、売買コストや税金を抑えるにも効果的です。海外で上場している韓国ETFはKODEX200だけですので、韓国取引所としてもかなり期待しています。
韓国経済の強みについて教えてください。
米国のサブプライムローン問題をきっかけとした世界的な金融危機から韓国経済がいちはやく回復した理由は、韓国が金融市場に対して「強い監督機能」を備えた構造を持っていたからだと考えています。1997年に深刻な通貨危機に陥った韓国では、その翌年に発足した金大中政権のもとで、銀行・証券・保険など金融機関とそれら金融機関を監督する官庁の両方で改革を推進しました。強力な権限を持つ金融監督院が機能していたことが、韓国の金融リスクにあらかじめ備えていたといえます。もちろん米国をはじめとする先進諸国が量的緩和政策をとったことが消費を喚起し、輸出の多い韓国経済にとって好環境だったこともあります。
韓国銀行が6月8日に発表した1-3月期の実質国内総生産(GDP)の改定値は1.3%成長に下方修正されましたが、韓国銀行や国際通貨基金(IMF)、韓国の経済研究所の予想をみると2011年の経済成長見通しは年率換算で4%台を見込んでいます。
韓国の内需面では不動産バブルがまだ解消していないので、うまくソフトランディングさせることができるかが課題でしょう。6月に入り韓国銀行は政策金利を引き上げましたが、海外景気の回復基調には減速の兆しもあるだけに、国内のインフレ抑制と政策のバランスをとる難しさがあると感じています。
韓国企業の魅力はどのようなものがあるでしょうか。
韓国では財閥・企業グループが存続していたことが最近のような経済状況下では力になったと考えています。緊急経営体制ではオーナーの決断で迅速に意思決定し、行動の指示を出せることが韓国企業の強みです。コスト・費用を軽減して、その分を研究開発(R&D)費用に振り向けて集中させました。サムスンやLGといった大手企業ではR&Dによって新しい商品を開発することができました。
韓国経済は先進国と新興国の「はざ間」にあると考えています。上昇・下降どちらに引きずられるかという心配はありますが、株式市場は先進国並みに安定しており、先進国と新興国の両方のメリットを享受できることが魅力の一つです。
韓国のETF市場の最新動向を教えてください。
韓国のETF市場は2002年10月に4銘柄でスタートしました。2009年7月には金融市場に関する法律や規程が改定され、そのおかげでいろいろな形の商品が上場できるようになり、2011年5月時点で上場するETFの数は94銘柄に増えました。ETFの純資産総額はETF市場が創設された2002年の3,400億ウォンから、2011年5月時点で7兆9,000億ウォンと、10年で20倍以上に急成長しています。
韓国取引所に上場するETF本数と資産運用額の推移
韓国取引所に上場するETF本数と資産運用額の推移
出所:韓国取引所の資料を基にQBR作成
ETFの投資家構成をみると2007年は機関投資家が全体の約40%だったのに対し、個人投資家は約15%でした。その後、ETF税制の変更による売買差益の減少などの理由で、機関投資家の構成比は2011年5月時点で約14%に下がった一方、個人投資家は46%を占めるまでに増加しました。
韓国ETF市場の投資主体構成比率の推移
韓国ETF市場の投資主体構成比率の推移
出所:韓国取引所の資料を基にQBR作成
個人投資家が増加した背景には韓国取引所が投資家育成や広報活動に努めたほか、法改正で組成が可能になった「KODEXレバレッジド(Leveraged)」や「KODEXインバース(Inverse)」といった人気商品の上場が見逃せません。レバレッジドは金融派生商品を活用して基礎資産となる指数の日々の値動きを2倍に拡大するもので、インバースは同指数と正反対の動きをするように設計されています。他の指数も対象として「レバレッジド」と「インバース」は計6銘柄が上場しており、6銘柄の売買代金は韓国ETF市場全体の売買代金の約54%(2011年1-5月分集計)を占めています。
韓国のETF市場の今後の発展についてはいかがですか?
韓国取引所では2011年1月に「韓国ETF市場の中長期発展ロードマップ」を発表しました。4大戦略(商品ラインナップの拡大、制度・インフラの改善、投資家の裾野拡大、ETF市場の国際化)を掲げ、それぞれの戦略について核心的な課題に取り組むことで、ETF商品数を130銘柄に増やし、純資産規模で15兆ウォンを達成することを3カ年目標としています。
韓国の公的年金である国民年金を現在の段階ではETF市場に取り込めていません。年金運用者にとって他に満足できる金融商品があることが理由の一つですが、韓国取引所では説明会を開くなど働きかけています。将来的に年金資金を取り込むことができれば、韓国ETF市場にとって大きな力になると感じています。
東京証券取引所との協力関係については?
世界の証券取引所では連携や合併が進んでおり、外部のパートナーとの何らかの形で連携しなければ存続できない環境にあります。韓国取引所では東京証券取引所との間で協力協定を締結しており、今後の協力についてお互いのトップが意見を交換しています。
投資家育成で新たなコラボレーションが実現しました。
韓国ETFの魅力と今後の韓国経済動向を多くの方に知っていただこうと港区六本木のカフェを会場に、韓国取引所と東京証券取引所、韓国の投資信託会社による投資入門のイベントを6月13日に開催しました。日本の投資家に対して韓国経済の情報を韓国取引所や韓国の運用会社から直接発信する新たな試みです。
個人投資家はETFについてだけではなく経済のファンダメンタルについて関心が高いことも理解しています。韓国の投資家にとっても大震災後の日本経済の状況は大きな関心事です。次回は東京証券取引所によるTOPIX連動型のETFを題材にした投資入門イベントを韓国で開催したいと、連携して準備を進めています。
掲載日:2011年月06月24日/株式会社QBR


 
   
    

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