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【第27回】三井住友アセットマネジメントに聞く アジアの経済成長と日本株を結ぶテーマ型ETF 『YOURMIRAIアジア関連日本株指数上場投信』 東証ETF

 

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【第27回】

三井住友アセットマネジメントに聞く

アジアの経済成長と日本株を結ぶテーマ型ETF
『YOURMIRAIアジア関連日本株指数上場投信』

商品部マネージャー・粟田雄一氏
三井住友アセットマネジメント 商品部マネージャー
粟田雄一氏
三井住友アセットマネジメントが組成する初のETF『YOURMIRAIアジア関連日本株指数上場投信』が11月4日に東京証券取引所に上場した。アジアの経済成長と日本株を結びつけたテーマ型のETFの性格を持つ。ETFの特性や上場のねらいなどについて同社チーフストラテジスト・石山仁氏、商品部マネージャー・粟田雄一氏に聞いた。
三井住友アセットマネジメントとして初めてのETF上場に至った経過と狙いについて教えてください。
「ETFは国内外で市場の拡大や商品の多様化が進展しており、当社もETFを活用して投資家の皆様に新たな投資機会をご提供したいと考えました。今後の世界経済を展望すると、インド・中国をはじめとしたアジア諸国を中心に高い成長と規模の拡大が見込まれています。
三井住友アセットマネジメントは、これまでアジアを重点地域としてさまざまな投資信託を提供してきましたが、新しいタイプの商品としてアジアの経済成長とともに成長が期待できる日本企業の株式を投資対象とするETFを商品化しました」(三井住友アセットマネジメント 商品部マネージャー 粟田雄一氏)
日本株を通じてアジアの経済成長を享受する商品を投資家に提供したい、と考えたのはどういった背景からですか。
「流動性が高い銘柄で、アジア経済成長の利益を享受できる日本企業に改めて注目しようと考えました。開示資料を基に海外売上高比率が高い日本企業の銘柄群の値動きを検証したところ、同比率が20%以上の企業群は20%未満と比べて相対的に株価パフォーマンスが高い傾向がみられました。
さらに、海外売上高比率を欧州向け、北米向け、アジア向けが20%以上のものに地域別に分類して検証したところ、アジア向けのパフォーマンスが他の地域に比べて良好かつ価格変動率(ボラティリティ)が大きいことがわかりました」
「ちなみに欧米の先進国の企業についてみると、中南米、中東・アフリカといったそれぞれ隣接する新興国市場での売上高比率が相対的に高く、そのウェイトも拡大しています。日本企業は、これまで米国の売上高比率が高かったですが、足元ではアジアでの売上高比率が高まってきています。
しかもアジア売上高比率のウェイトはまだ低く、今後も伸びしろが大きいと考えています。
隣接するアジア経済圏に日本が成長の基盤を見出して、ともに成長することが期待されます」(三井住友アセットマネジメント チーフストラテジスト 石山仁氏)
日米欧企業の海外売上高比率(所在地別)の国際比較
日米欧企業の海外売上高比率(所在地別)の国際比較
出所:三井住友アセットマネジメント資料より
今後の世界経済はアジアが牽引役になると見込んでおられますが、その成長を支える要因はどこにあると考えていますか。
チーフストラテジスト・石山仁氏 三井住友アセットマネジメント チーフストラテジスト
石山仁氏
「アジアの高い経済成長を持続させる要因としてはアジアの人口の多さ、若年層の多さ、中間層の拡大期待が挙げられます。アジアでは人口に占める25歳以下の若年層の割合が欧米に比べて高く、今後数十年にわたって経済を支える役割を担うと考えます。加えてアジア諸国の1人当たり国内総生産(GDP)の水準は上昇傾向にあり、各国の個人消費を押し上げると期待されます」
「また、インドネシアやフィリピンをはじめとするアジア諸国では今後10年間に所得水準でみた『低所得者層』がいわゆる『中間層』にシフトし、アジアの消費拡大を担ってゆくと考えられます。日本はアジア向けの輸出を通じてアジアの経済成長を享受できるとみています」 (石山氏)

出所:三井住友アセットマネジメント資料より
TOPIXアジア関連日本株指数の特長やアジアの株式相場との関係について教えてください。
対象指数および東証株価指数
出所:三井住友アセットマネジメント資料より
「TOPIXと同様に日本円・米ドルレートに対しては円高にふれれば下落、円安にふれれば上昇と同様の動きを示しますが、例えば円高にふれた際の『TOPIXアジア関連日本株指数』のチャート上の下落の角度はTOPIXと比較して鋭角になる傾向にあります。一方、円高傾向が落ち着いて指数が反発する局面では『TOPIXアジア関連日本株指数』が上昇する角度はTOPIXより鋭角的です。これらの特性を理解して、投資機会を生かす商品として活用してほしいと考えています」
「外株全体に対するアジア株の超過収益と、日本株全体に対するTOPIXアジア関連日本株指数の超過収益を比較すると、リーマンショック以前はほぼ無相関であったものが、リーマンショック以降はある程度の相関が生まれており、TOPIXアジア関連株指数はある程度アジア株と同じような値動きを示すことが期待されるようになってきていると言えます」 (石山氏)
今後の御社のETFに対する戦略について教えてください。
「経営理念であるお客さま第一主義を個人投資家に向けてわかりやすく伝えようと『YOURMIRAI』をETFのブランド名としました。ETFの専用サイトをはじめ、オンライン証券のwebサイトを通じたオンラインセミナーなど投資家向けの情報発信力を高めていきます。投資家の皆様の資産形成にお役に立てる金融商品として低コストで投資できる、2本目、3本目のETFの組成につなげていきたいと考えています」 (粟田氏)
掲載日:2011年月11月22日/株式会社QBR


   
    

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