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【第37回】TOPIXから金融4業種を除いた指数へ連動。金融機関の資本規制を回避する効果も

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【第37回】

日興アセットマネジメント・ETFセンターの今井幸英センター長に聞く

TOPIXから金融4業種を除いた指数へ連動。
金融機関の資本規制を回避する効果も

 
9月26日に東京証券取引所へ上場した「上場インデックスファンドTOPIX Ex-Financials」【愛称:上場TOPIX(除く金融)、銘柄コード:1586】。このETFは、TOPIX(東証株価指数)を構成する33業種のうち、金融関連の4業種(「銀行業」「証券、商品先物取引業」「保険業」「その他金融」)を除いた29業種で構成される株価指数への連動をめざす。特徴や設定のねらいなどについて、設定した日興アセットマネジメントのETFセンター長・今井幸英氏に聞いた。
1口1,000円程度から低コストで日本株式全体に投資
今井氏 日興アセットマネジメントのETFセンター長
今井 幸英氏
【上場TOPIX(除く金融)】が連動をめざす株価指数は「TOPIX Ex-Financials」と呼ばれ、東証が2013年9月2日から算出・公表を始めている。取引所取引単位が1口からで、最低取引金額は当初設定時で1,000円程度から売買できる。信託報酬は年率0.0924%(税込)。少額から投資できて低コストであることが大きな特徴のひとつといえるだろう。
「日本株式全体を買うという意味で、TOPIXに連動するETFは有効な商品のひとつです。一方で、銀行や証券会社などを現物株式で保有しているお客さまは少なからずいらっしゃいます。【上場TOPIX(除く金融)】は、そのようなお客さまでも投資対象が重複することなく、日本経済全体に投資できます。金融関連銘柄を除いて投資することになるので、実体により近い日本経済へ投資できると考えることもできます」(今井幸英ETFセンター長)。
「TOPIX Ex-Financials」は、東証のウェブサイトから過去20年の価格推移を見ることができる。同指数の動きをTOPIXと日経225と比べてみると、長期では「TOPIX Ex-Financials」が最も良いパフォーマンスを実現している(グラフ1参照)。「TOPIX Ex-Financials」の値動きは、総じて、金融相場のときはTOPIXより高く、業績相場では低く推移する傾向が見て取れる(グラフ2、3参照)。あくまで過去の価格推移ではあるが、投資にあたっての参考にしたい。
「ダブルギアリング規制」が金融機関のTOPIX投資に影響
ここにきてなぜ、TOPIXから金融関連4業種を除いた株価指数を連動対象にしたETFが生まれたのか。その背景には、ETFの主要投資家である金融機関への資本規制強化により、その投資態度が変化することが考えられることにある。
世界主要国の銀行は金融システムの健全化・安定化のために、バーゼル委員会による自己資本比率が定められている。その新しい規制「バーゼル3」が、海外拠点などをもつ預金取扱金融機関(国際統一基準行)では2013年3月から段階適用された(海外拠点をもたない金融機関は2014年3月から段階適用)。
バーゼル3のなかで本ETFの設定に大きな影響を及ぼしたのが「ダブルギアリング規制」だ。この規制は、金融機関が他の金融機関の株式に投資する場合、その総額を自行の自己資本から減額しなければならないというもの。
「ダブルギアリング規制は、ETFや投信を通じた間接の株式保有も厳しくチェックされます。たとえば、金融機関がTOPIXを連動対象にした投信やETFを保有した場合も規制対象になります。さらに先物投資でも同規制が適用されます。現状では、TOPIXの時価総額の15%を金融関連4業種が占めています。従来のTOPIX投信やETFを保有したままだとその金融機関の株式投資相当分を自己資本からの減額を余儀なくされます。元々、株式投資(ETF,投信含む)は融資等と同様に銀行のリスク資産とされていますが、さらに自己資本の算定に直接影響が出てくることにより自己資本比率規制上の影響が大きくなり、融資などの銀行本業ともいうべきビジネスにさらに大きな影響を及ぼす可能性が出てきたわけです」(今井幸英ETFセンター長)。
金融関連株の保有者が日本株式市場全体へ投資するケースなど
金融緩和策の一環として日銀のETF購入が盛んになるなど、我が国のETF市場は売買代金が増加傾向にあり活況を呈している(グラフ4参照)。商品特性上、ETFの組成や売買動向が機関投資家の意向によって左右されることは珍しくない。新しく設定されるETFの仕組みや特徴をよく調べたうえで、個人投資家にどのようなメリットが生まれるのか――それを考えるのが賢いETF選びのポイントになる。
業種別指数を対象にしたETFには存在するが、TOPIXとは対象銘柄とその数に大きな違いがある。今井氏が指摘するように、金融関連株を保有する個人投資家が日本株式全体を買いたいと考えた場合、また、日本の実体経済全体に投資をしたいと考えた場合、少額から投資できる【上場TOPIX(除く金融)】は大きな意味をもつだろう。
【グラフ4】

(出所:東証。金額は立会市場とToSTNeT市場の合計)

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Fanet MoneyLife(掲載日:2013年10月11日)

 
   
    

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