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【第38回】ダブルギアリング規制で変わる金融機関の資本政策。 対応策として新たなTOPIX連動型ETFに注目

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東証ETF・ETN活用プロジェクト [ なるほど!ETF・ETN ]

【第38回】

大和投資信託に聞く

ダブルギアリング規制で変わる金融機関の資本政策。
対応策として新たなTOPIX連動型ETFに注目

 
金融機関のリスク資産の保有形態が大きく変わろうとしている。最大の理由が、2013年3月から順次適用された「バーゼル3」に基づくダブルギヤリング規制。金融機関の株式やETFを通じた投資が、自己資本比率と本業のビジネスに大きな影響を及ぼすと考えられているからだ。9月20日に上場した「ダイワ上場投信・TOPIX Ex-Financials」は、その規制への受け皿として生まれた戦略的ETFといえる。大和投資信託の商品企画部副部長・永井秀樹氏に、設定の背景やETF市場に対する同社の考えを聞いた。
TOPIXから金融4業種を除いた指数に連動
永井氏 大和投資信託商品企画部副部長
永井 秀樹氏
「ダブルギアリング規制」では、金融機関が他の金融機関の株式に投資する場合、その投資額について時間の経過とともに自行の自己資本からの控除率が高くなっていく。(図表2の【バーゼル3に対応したダブルギアリング規制の経過措置】に記載のとおり。)ETFや投信も対象となる。金融機関の資本政策上、これまでのTOPIX連動ETFや投信をそのまま購入・保有することが難しくなる可能性が出てくるのである。
その受け皿(対応策)のひとつとして設定・上場されたのが、大和投資信託の「ダイワ上場投信・TOPIX Ex-Financials」(1585)だ。東証が算出・公表する株価指数「TOPIX Ex-Financials」に連動することをめざすETFで、同指数はTOPIX33業種のうち、金融関連4業種(「銀行業」「証券、商品先物取引業」「保険業」「その他金融」)を除いた29業種で構成される。
「東証が『TOPIX Ex-Financials』の算出を始めるスケジュールに合わせて準備を進めてきました。上場するのならいち早くと思い、9月20日に純資産50億円で「TOPIX Ex-Financials」に連動することをめざすETFとして最初に上場することができました。当社にとっては、大きな意味のある戦略的なETFということができます」(永井氏)。
図表1【「ダイワ上場投信・TOPIX Ex-Financials」(1585)の概要】
(TOPIX Ex-Financials- 日足チャート )
現物拠出型で既存投資家が応募しやすく
ETFの発行市場には、機関投資家が株式を拠出してETFを設定する方法(現物拠出型)と、金銭を拠出して設定する方法(金銭拠出型)の2つがある。当ETFは前者の現物拠出型だ。
「現物拠出型である当ETFは、すでにTOPIX連動型のETFをもっている機関投資家がダブルギアリング規制への対応として、保有ETFを入れ替えるようなケースに適していると思います。保有ETFの受益証券を株式に替えて、そこから金融4業種を除いて持ち込んでいただければ設定ができるからです」(永井氏)。
金銭拠出型は、組入銘柄の決算などの関係で設定できない日が少ないというメリットはあるが、ETFの設定には既存の保有ETFや株式を売却して現金化する必要がある。「当社のお客さま、とくにTOPIX連動型のETFを保有している投資家にとっては、現物拠出型の方が利便性が高いと判断しました。」(同)。
「個人投資家のお客さまの中には、2008年~2009年に起こった金融危機の際に『金融株を外しておきたい』というニーズを持っていた方々がいらっしゃいましたが、そのような市場環境のときに適したETFと考えることができます。また、金融業を除いた製造業やサービス業などを中心に日本株式市場全体に投資したいお客さまにも検討いただけると思います」(同)。
規制に対応する受け皿を長期的視点で準備
永井氏
「ダブルギアリング規制」は今年(2013年)3月から一部適用され、段階的に経過措置がとられる。金融機関の規模や事業領域などによって当規制への対応には温度差があるようだ。
「当社のTOPIX連動型ETFである『ダイワ上場投信−トピックス』の純資産残高は約8,640億円(10月23日現在)。他社の同型ETFを含めると市場規模は数兆円になります。『ダイワ上場投信・TOPIX Ex-Financials』にとっての潜在的な市場規模は非常に大きいと考えています。規制が今後、より具体的になるにつれて金融機関のニーズが高まっていくことが想定されます。それがいつ、どんな形で現れるのかはわかりませんが、その準備をいまからしっかり進めていくのが当社の考え方です」(永井氏)。
図表2【バーゼル3に対応したダブルギアリング規制の経過措置】

(出所:いずれも金融庁の資料に基づき東証が作成)
日本経済の再生・復興に貢献するETFを育てる
大和投資信託のETFは東証に23本上場している。そのすべてが日本株式の各種指数に連動をめざすETFだ。このところ売買代金を伸ばしているレバレッジ・インバース型などのETFはない。比較的、保守的な商品ラインナップということができる。
「ベーシックなETFに腰をすえて取り組んでいきたいと考えています。一時的に売買高が急増するようなETFは、実際のところ純資産残高が少ないものが多い。小さい市場のなかで資金が回転しているようなイメージです。新しいETFをどんどん上場させるのではなく、既存のETFをいかに育てていくか、ここに重点を置いています」(永井氏)。
「ETFを含めていま、日本の株式市場に大きな影響力をもっているのは外国人投資家です。なぜこれから日本経済が成長していくか。グローバル市場へ合理的にアピールするためにも、日本の株式市場は日本人投資家が中心になるべきです。日本経済の再生・復興のためにも、政府や金融当局、市場、投資家の皆様は、日本人投資家が積極的に株式市場に参加することによって、さらにマーケットが拡大することを期待しているのではないでしょうか。当社はETFや投信などを介して日本株投資のすそ野を広げ、日本経済の再生・復興に少しでも貢献していきたいと考えています」(永井氏)。

Fanet MoneyLife(掲載日:2013年11月7日)



 
   
    

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