株式・投資信託・ETF・退職・年金 投資に役立つ「ケイゾンマネー」

第6回 投資は「一括拠出」だけでなく「積立」でもできる~定期拠出の重要性と効果 - はじめての人の投資知識

はじめての人の投資知識

  • PR
  • PR
  • PR
 
 

「積立」は預貯金だけの方法ではない

資産運用を考える人は、「買う」と「売る」のことだけをもっぱら考えます。そのために銘柄を選んだり、売買のタイミングが最適になるよう試行錯誤します。しかし、投資初心者のテクニックガイドとしては、そこにもうひとつの要素を追加するよう提案したいと思います。それは「積立」です。

「積立」というと積立定期預金や定額貯金のことを思い浮かべる人が多いと思います。毎月一定額が自動的に引き落とされる仕組みです。例えば、家を買う頭金を貯めたいとしたら、毎月一定額を積み立てるようアドバイスをされます。住宅財形などはその好例で、給与から直接引き落としをして財形貯蓄を行い、住宅購入資金とします。毎月少額であっても、続けることでいつしかお金が貯まり、まとまった資金準備につながります。

しかし、「積立」は定期預金の専売特許ではありません。投資を積み立てで行ってもいいのです。「積立投資」と呼ばれる方法がそれで、定期的に、一定額を、投資していくことができます。任意のタイミングで株式等を購入する方法をスポット購入と呼ぶことがありますが、これは積立投資と対比している用語です。

投資を積立で行うと、いくつかの効果が生まれますが、これは個人にとってとても有利な選択肢になるのです。

投資を続けると複利効果が働く

資産形成において生まれた利回りについては、そのつど受け取ってしまい、元本のみで改めて運用を継続する「単利」の運用方法と、受け取らずに元本に追加しさらなる運用を継続していく「複利」の考え方があります。同じ利回りが続いたと仮定すれば、運用益を受け取ってしまう単利より複利のほうがお金が増えることは誰でも想像がつきます。

しかし、計算をしてみると、驚くほどに複利は増えていきます。雪だるま作りをしたとき、最初の数周転がした雪玉の成長より、10周近く転がしたあとの雪玉の成長のほうが著しいように、利息が次の利息を増やしてくれる効果が働き始めるため、複利運用はどんどんお金を成長させていくのです。

仮に100万円について年3%の利息がついたと仮定します。単利の場合、毎年利息は受け取るばかりですから、30年積み立てても元本10万円に対して3万円の利息が30年ついた合計額にしかなりません(190万円)。

複利の場合、最初の年には103万円を翌年に向けて再投資することで、翌年末には106万900円まで資産が成長します。次の年は109万2727円、その次は112万5509円と、お金が増えるペースは少しずつ速まっていきます。30年後には242.7万円までお金が増えていくのです。

利息の受け取り方ひとつで、50万円以上差がつくと計算ミスを疑うほどです。しかし、複利のマジックはその利益を受け取らずに、投資を続けた者に確実にほほえむのです。

積立×複利効果は絶大

さて、この複利効果を加速させる方法として、「最初から高額の投資をする」「できるだけ長期にわたって投資をする」「高い利回りで投資をする」の3つがあげられます。しかし、最初から100万円や200万円を投資に回せない人のほうが多いはずです。そこで、積立が効果的な選択肢として登場してきます。

もし、最初はゼロ円であっても、毎月少しずつお金を積立続け、かつ投資を続けていくことで、なかなか回らない複利の歯車を早く回していくことができるのです。

最初はゼロ円であっても毎月1万円の積立投資を続けていったと仮定します。年3%の利回りが得られたとしたら、30年後には元本360万円の最終受取額は582.7万円までふくらみます。ちなみに、最初に100万円用意してその後は一円も追加をせず、年3%で30年の投資をしたとしたら、30年後の受取額は245.7万円です。こちらも確かにお金は効率的に増えます。

しかしゼロから投資をスタートした人であっても、30年にわたって積立投資を続けて、元本をたくさん積み立てることができれば、大きな最終受取額につながるのです。

売り買いだけで増やそうと考えないこと

実は売り買いだけでお金を増やすのはとても大変です。最初に10万円を投資し、5%の利回りが出るたび利益確定をしてはまた投資をしたとします。10万円が20万円に増えるまで、15連勝が必要です。失敗をすればまたやり直しですから、これはなかなか簡単ではありません。

それよりも、最初の10万円を投資しながら、毎月1万円追加するほうが早く20万円に達するでしょう。ボーナスから5万円くらい入金できれば一度も売買しなくても半年で到達することも可能です。

投資の初心者は投資金額も少額であることがほとんどです。特に数十万円程度から数百万円までお金を成長させることは、「積立」の力を借りるべきです。売買だけでお金を増やそうと考えるのは、数千万円以上の資産を持つようになってからでもいいのです(定年退職後の資産運用などは、仕事で稼ぐより、運用で稼ぐことを考えた方が有効です)。

初めての人ほど、「積立」を意識してお金を貯め、増やしてみてください。

執筆:フィナンシャル・ウィズダム代表 ファイナンシャル・プランナー/山崎俊輔
掲載日:2014年4月28日

 
   
    

特集

「証券アナリストの調査手法とこだわり」(全6回)

「証券アナリストの調査手法とこだわり」

証券アナリストの行動パターンをご紹介!個人投資家のリスク回避術を学ぼう。

特集を読む »

おもしろ企業探検隊

おもしろ企業探検隊

平林亮子&内田まさみの「そうだ!社長に会いに行こう」ナブテスコ株式会社

特集を読む »

K-ZONEユーザがオススメする証券会社

  1. 1位
  2. 2位
  3. 3位